雰囲気で変わる歴史記述(沖縄集団自決)
報道によると、沖縄戦における「集団自決」について、検定により、「軍の強制」の記述を削除した教科書会社5社のうち2社が「軍の強制」に関する記述を復活させる訂正申請を行ったそうです。
これは高校日本史の教科書検定問題に端を発した「県民集会」の影響が大きいと見られており、やれ10万人規模だの数万人規模の動員数をマスコミが捏造しただのと大騒ぎになりました。
以前にも書きましたが、そのときそのときの雰囲気で歴史が書き換えられて、のちのち大きなものを失うことになることに気づくべきです。
赤松大尉が集団自決を命令したという「神話」が崩れているにもかかわらず、何故このようなことがまかり通るのか・・・
沖縄戦で戦争による大きな被害があったことは、私でなくても日本人が誰でも知り、また、このような戦争の犠牲者をなくすことは人類史上の大命題です。
が、しかし、このようなことがまかり通っては、正しいことを正しいといえず、その場その場の雰囲気に飲み込まれていき、逆に先の大戦のような、国民もマスコミもこぞって戦争に狂乱したことが起こってしまう世の中に再び戻ってしまうのではないか?
雰囲気・空気で世の中が変わってしまうその怖さ。どちらに転びすぎても怖い。鏡の裏表のような関係を、今回の騒動は垣間見せてくれたような気がします。
冷静にそして丹念に歴史史実を見つめなければいけない大切な時期である高校の日本史が憂慮されます。審議会の賢明なる判断を望みます。
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