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突発性難聴と人体の不思議(体験から)

  • 鋪田博紀

歌手の浜崎あゆみさんが、自身のサイトで突発性難聴であることを明らかにしたとのニュースがありました。

音楽界では、以前に坂本龍一さんが突発性難聴になったとき、週刊誌などで音楽活動断念か?というように取り上げられたことを思い出しました。

実は私も突発性難聴で左耳がほとんど聴こえません。

バンド練習の最中に激しい耳鳴りがしておかしいな?とは思いましたが、ちょうど風邪気味だったこともあり、そのせいで聴こえにくいのだろうと三日ばかり放置していましたが、会社の上司から、「お前聴こえてないのか?」と言われはじめて異変に気付き、耳鼻科で診察を受けたところ、「突発性難聴ですね、すぐ市民病院に入院してください」と先生の診断。

原因はストレスなどにより、血流を司る交感神経に異常をきたして耳へ血液が送られなくなり、神経が死んでしまうとの説明を受けました。発見が早ければ回復する可能性もあったようですが、三日以上経ってからの入院では難しいかもしれないとのことでした。

十日間入院し、漢方薬の投与と高圧酸素タンク療法、星状ブロック神経への麻酔などの治療を受け、聴力は数値上7割回復しましたが、高い音と低い音が聴こえないため、左耳では会話が聞きとれません。電話も左耳では聴こえませんし、ざわざわした場所でも左側から話しかけられても聞きとれないので、全神経を集中して聞かなくてはいけません。

ただ人間の身体というのは不思議な能力を持っているなということがわかりました。

ヘッドフォンで音楽を聴いたときに左耳は聴こえないので、真ん中で聴こえるはずの音が右側に偏って聴こえていたのが、しばらくすると真ん中で聴こえるようになったのです。

不思議だなぁ?と思って左耳だけで聴くとやはり何も聴こえないのですが、両耳にヘッドフォンをあてるとちゃんと真ん中で聴こえるのです。ちゃんと能のなかで補正をかけているのですね。音楽が無くては生きていけないと思っていた私には、本当にありがたいことでした。

とはいえ左耳の聴力そのものはほとんど無いので、私に話しかけるときは右側で喋っていただけると、エネルギーを使わなくてすむので、そうしていただけると本当に助かります。

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