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中核市サミット2009 in 松山

講演する天野祐吉氏
講演する天野祐吉氏

平成21年11月5日(木)に松山全日空ホテルにて開催された、「中核市サミット2009 in 松山」に参加してきました。富山市議会では自民党会派からは4名が参加し、民政クラブ、社民党からも参加者がありました。

主催者である細江茂光中核市市長会長(岐阜市長)と、開催地の中村時広松山市長の挨拶のあと、来賓祝辞、新規加入市の挨拶(前橋市、大津市、尼崎市)があり開会式が終了。

このあと、「地方行政を取り巻く環境の変化と中核市の課題」と題した元内閣官房副長官の石原信雄さんによる基調講演、「マチを広告する」と題した天野祐吉松山市立子規記念博物館名誉館長(天野氏は中学・高校と松江に住んでいたそうです)の特別講演がありました。

天野氏の話でおもしろかったのは、のっぺらぼうの地方都市が多い。ショルダーコピーも「いきいき愛媛県」「きらきら何々県」とかばかり。広告の世界ではよく言われますが、「固有名詞を入れ替えただけでどこにでも使えるコピーは失格」というのをどこの県でもやっているそうで、天野氏曰く、愛媛県は「ぬくぬく愛媛」がふさわしいのだとか...

坊っちゃん列車
坊っちゃん列車

あとは、地方の風土を大事にしなさいというお話。松江に住んでいたころ家の近くの川に「住む人の心を移す川の水」という立て札があって、「川にごみを捨てるなと書けばいいのに、松山はなんでも俳句にする気取ったとこだ」と思ったそうですが、今になってみると松山らしい看板だと気付いたのだそうで、これこそがのっぺらぼうのマチではない世界だという話など、ユーモアを交えながら地方の大切さを話されていました。

このあとは4つの分科会に分かれましたが、私は、「住民主体のまちづくり」を選択。9市の市長から、あらかじめ決められた項目に従って、各市の取り組みや課題を発表さrえましたが、豊田市の市長さんが、目的別の市民協働と地域別の市民協働を考えなくてはいけないと力説されていました。

自治会の加入率の低下による地域コミュニティーの崩壊、一方で目的がはっきりしたNPOや居住地を超えたところでまちづくりに取り組む人々の存在。

発表の中にあった取り組みとして、富山でいうところの地区センター・公民館を核にして自治振興会が行政の機能を補完するとともに、コミュニティー形成の中核とする仕組みをあらたに作る動きが目立ったのが印象的でした。

一方、参加者の中からは、「このような動きや市民協働というのは、実は住民主体のまちづくりではなくて、本来行政がすべきことを住民に肩代わりさせているだけではないか?」との指摘も。

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