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JDBAが主催する全国大会とその予選だからこそ

前回の記事で、JDBA(日本ドッジボール協会)が発表した、公認ユニフォーム着用義務のルール改正について書きました。

ドッジボールに関わっていない一般の方からすれば、全く関心が無いかもしれませんが、私が考える問題点を整理すると...

問題点(1)大会参加要件に関わる規則改正である

お知らせの第3項をそのまま解釈すればルール改正により公認ユニフォームの着用が、全国大会とその予選大会に適用されることになります。つまり、大会参加要件そのものの見直しと解釈できます。

全国大会に通じる大会の参加には、D-1(女子はD-1G)というカテゴリーでJDBAにチーム登録をします。従って、全国大会を目指さないチームのために、県大会では別カテゴリーのリーグなりトーナメントを組めばよいわけです。実際に富山県協会では、技量差の割合はっきり出るジュニアの大会では、ノービスの部を設けています。

参加チームが多く技術面で幅がある場合は、参加する子供が楽しめるように、又、安全面からもカテゴリー分けをする方法も必要かもしれませんが、参加チームが年々減少する中で、参加資格の幅を狭めれば、限られたチームだけのスポーツになってしまいます。

技量の高いチームと同じ土俵で戦うのでは、子供が楽しめないからカテゴリーを分けておいて、参加チームに選択を委ねるのが本筋ではないでしょうか。

問題点(2)他の競技には見られない公認ユニフォーム制度である

私自身、富山市の2部リーグに参加するソフトボールチームで活動したり、朝刊野球チームに参加経験がありますし、高専時代はマネージャー兼任でしたが硬式野球をやっていました。

もちろんソフトボールや野球にも、同色・同意匠にするといったユニフォームに関する規定はありますが、公認ユニフォームの着用を義務付ける規定はありません。用具について、安全上、連盟が公認したものを使用する義務があるだけです。

さまざまな意見について

今回のルール改正についてネットで活発な議論があるようです。反対意見としては、私が書いたこと以外に、ユニフォームを揃える経済的負担について心配する声や、伝統あるユニフォームの消滅を心配する声などがありました。

一方で、低迷する経済情勢の中で、協賛してくれる企業がいるから全国大会が開けるので、協賛企業が作る公認ユニフォーム着用はやむを得ないとか、ビブスをつけることは他のスポーツではないので、ゼッケン入りのユニフォーム着用は当然、また、体操服着用チームはローカル大会に参加すればよいという声など、様々でした。

強力な後援・協賛企業が減少する中で、JDBAが大会運営に苦労されていることは承知しています。私も、プロ・アマ問わず様々なスポーツ団体との係わりの中で、協賛されたり協賛したり、時には協賛企業の商品購入(新聞購読、チケット購入、テレビ局のスポット広告)なども半ばノルマとして課せられることもあります。むしろ協賛企業としてはそれらを求めて当然です。

しかし、それは子供の参加資格とは何の関係も無い別のことであります。

JDBAが主催する全国大会とその予選だからこそ

私も運営に携わっている富山きときと杯ドッジボール大会など、全国大会につながらないローカル大会も数多く存在します。

きときと杯は、県内のチームの場合、大会運営を行う実行委員会として共に活動できるチームしか参加が認められませんし、県外チームの場合は、応募があったチームから参加してほしいチーム(見習うべき点が多いなど)を実行委員の投票により決定します。

そもそも、2日間にわたる諸行事(交流戦や指導者・保護者向けのフォーラム、審判クリニックなど)への参加ができないチームは申し込みもできません。この点については様々な批判もあるようですが、選手のみならず指導者・保護者・審判員の交流と技能向上といった目的を持ったローカル大会です。

この他に県協会でも、保護者の部門やOBの部門を設けた普及目的の大会やジュニアのみの大会なども数多く開催しています。しかし、JDBAが主催する全国大会とその予選だからこそ、クラスで作った臨時編成の体操服着用チームでも参加できるような、普遍的な大会として門戸を開いておくべきではないでしょうか。

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