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内閣不信任決議案提出は避けられない事態だった

  • 鋪田博紀

6月2日に野党が提出した内閣不信任決議案が否決されました。

いろいろ批判もあるようですが、不信任決議案提出は当然です。というよりこれが、提出時期の限界だったと考えます。

主要新聞では、海外からのニュースを引用して「このタイミングは政局以外のないものでもない」という論調で報道していますが、あいかわらず、人の言葉を借りて自分の意思を示めさない、ずるい報道手法です。

また、「与野党痛み分け」などという報道は、新聞社自身が政局がらみでしか報じないという姿勢が明らかです。

さて、今回の不信任決議案提出については県内の首長が概ね肯定的でした。これまで政権に対して遠慮した物言いだった首長らが、菅首相に対してレッドカードを突きつけるような厳しい発言に変化しています。

これも当然で、新年度が始まって2か月たった今も、震災対策を言い訳に、自治体に対する国の補助事業採択が無いという異常な状態で、自治体は見切り発車さえもできないまま、6月議会の時期を迎えようとしています。これは、国の平成23年度予算をとりあえず暫定予算として成立させたが、本予算が成立しないまま6月を迎えてしまったようなものです。

震災対応が進まないだけではなく、今は政府が全く機能していないのと同じ状態です。無能な政権にいくら任せても駄目なことが明らかになり、もはや国も地方も限界に来ています。したがって今回の不信任決議案提出は避けられない事態だったと考えています。

残念ながら、内閣不信任決議案は否決されましたが、救いは小沢一郎氏が主役にならなくて済んだことでしょう。小沢氏が表舞台に立った時にこの国の政治はろくなことになっていません。

何度か首相になるチャンスがあったのにこの御仁は、主役になることをしませんでした。そして舞台から降り際に、主役を叩きのめすということを繰り返してきました。

だからこの点にだけは安堵しています。

しかし相変わらず、鳩山元首相ははしゃいでますね。なぜ自分が総理を止めざるを得なかったのかまだご理解されていないようです。この軽薄な言動、行き当たりばったりな行動は、民主党の伝統なんでしょうか?

先日出席したある団体の総会に、来賓としてあいさつに立った民主党の衆議院議員が、「被災地にいってきたが、8件くらいの旅館に宿泊を断られて、あやうく野宿するところだった」と、話していましたが、国会議員たる者が宿泊先も確保せずにふらりと被災地へ行くなんて信じられませんでした。また、そのことを、嬉々としてしゃべるなんて...

あきれてものが言えないという参加者の嘲笑が聞こえてきました。

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