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Jアラートを使わなかった政府と、事件通報を受けて学校待機を指示した教育委員会の対応差

  • 鋪田博紀

北朝鮮の「衛星打ち上げ用ロケット」と称する長距離弾道ミサイル(それこそできそこない「飛翔体」といったほうがふさわしい)の発射実験があったにもかかわらず、全国瞬時警報システム(Jアラート)を政府は使用しませんでした。

理由は測りかねますが、「誤報」だった場合を恐れてか混乱を恐れてか、それとも米専門家ジェームズ・オバーグ氏の証言の通り、記念日に無理やり間に合わせるために無理な日程で失敗の確率が高いことが既にわかっていたために出さなかったのか?あるいは、失敗と踏んで、日米の探査制度をもらさないために出さなかったのか?

このあたりの推測は専門家にゆだねるとして、住民側とその住民の安全を預かる自治体側の立場からすれば、批判するのは当然です。

例え北朝鮮のデモンストレーションに付き合う形であっても、不測の事態に備えPAC3とイージス艦を展開し、毒性の強い燃料ヒドラシンが燃え残った場合を想定し自衛隊などの化学防護班も派遣。落下する可能性のあった自治体にはそれなりの準備をさせながらJアラートを使わないとは。

さて本日は、富山市堤町通りの駐車場で男性が胸に刃物が刺さった状態で発見され騒然となりました。

これを受けて教育委員会は小中学校に対し児童・生徒を下校させずに学校で待機するようFAXなどで指示しました。初期の情報では、「中心街で男性が刃物に刺され本人が逃走した」とされたためです。

結果的には(まだ捜査中であり断言できませんが)、自殺との見方が強く「誤報」であった可能性もありますが、最悪のケースを想定した的確な判断だと思います。また、私も学校から連絡を受けて、本日放課後に予定していたドッジボールチームの練習を中止することが出来ました。

Jアラートを出さなかった政府と教育委員会の判断の差はなんだったのでしょうか。

かたやあらかじめ準備をしながら出さなかったJアラート。かたや突発の事態でも対応した緊急連絡網。もしかしたら、教育委員会えはこれまでも不審者騒ぎなどで非常連絡網を活用してきたことが活かされたのでしょうか。

ところで、今夜は二つの地区の防犯パトロール隊の総会に出席しました。

この富山市堤町通りの案件では、地域の防犯組織もすばやく対応されたそうです。光陽小学校では集団下校に備え、連絡を受けた防犯組織・町内会の皆さんを中心に15時には大勢の地域の方が学校に集結されたそうです。本当にありがたいことです。

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