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蘭寿とむ『ラスト・タイクーン/TAKARAZUKA ∞ 夢眩』 - 宝塚歌劇花組東京公演

退団作品CDとDVD
退団作品CDとDVD

先の記事で書いた通り、贔屓のトップスター蘭寿とむさんの退団公演である東京公演『ラスト・タイクーン/TAKARAZUKA ∞ 夢眩』を千秋楽となります5月11日の前の黄金連休中に観劇しました。

宝塚大劇場で二回、東京宝塚劇場で四回も観ました。また、大好きだったダンスの名手男役月央和沙さんも退団されました。

宝塚夢眩
TAKARAZUKA ∞ 夢眩

私が宝塚歌劇に夢中になるきっかけは、平成21年(2009年)11月の雪組全国ツアー富山市オーバード・ホール公演『情熱のバルセロナ/RIO DE BRAVO!!』で、暗転の中から、私が座っている席の前に現れたトップスター水夏希さんが、あまりにもかっこよかったから。

男性の私がファンになったのは、何といっても「ああいう男になってみたい」と思わせる男役のオーラです。ところが残念なことに、その公演後間もなくして退団を発表されてしまいました。

そんな時に、NHKBSで放送された宝塚歌劇団宙組公演で目に留まったのが、蘭寿とむさんでした。水さん退団決定のショックを吹き飛ばすような素晴らしい男役。

『TRAFALGAR -ネルソン、その愛と奇跡-/ファンキー・サンシャイン』を宝塚大劇場で観た息子までがファンになりました。

私自身が初めて蘭寿さんを観劇できたのは、『誰がために鐘は鳴る』でした。

冒頭の場面のマタドール姿でのダンスに参ってしまいました。ダンスの動きが素晴らしいのはもちろんですが、止まった時のポージング、特にその背中がとても美しかったのが印象的でした。

ダンスだけではなくお芝居でも、虚構の世界ではありますが、男から見ても理想の男性像を舞台上で、そして、オフステージでさえも見せてくれました。この点は、タイプは違いますが水さんとの共通点でした。

また、蘭寿さんが在任中の花組の充実ぶりは素晴らしいものがあります。男役も娘役も大変層が厚く、芸達者、実力者揃いでした。移動者や退団者がいても次々とその代わりを務めるジェンヌがでてくる。

以前にも書きましたが、自分も光りつつ周りも輝かせることが出来る稀有なスターだったと思います。ショーであれミュージカルであれ、圧倒的な存在感を示しながらも、トップだけが公演を引っ張る孤高感を感じないのです。

蘭寿さんのような男役の中の男役、男性からみてもああいう男になりたいと思わせるような男役スターは、今後しばらく登場する気配はありません。もうしかしたら私が知らない有望な若手がいるのかもしれませんが。

書けば書くほど寂しくなりそうなので、今回はこのあたりで失礼します。

蘭寿とむさん、夢のような舞台をありがとう!

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