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夏、談話と戦争と平和と

  • 鋪田博紀

終戦記念日翌日の靖國神社
終戦記念日翌日の靖國神社

お盆が終わるとテレビの戦後特集もめっきり少なくなり、終戦記念日翌日の靖國神社も前日の喧騒が嘘のようでした。

因みに第二次大戦の終戦に関する記念日は世界でまちまちのようで、アメリカなどの連合国の多くは日本がサンフランシスコ講和条約に調印した9月2日。なお、安倍総理が談話を発表した、ポツダム宣言受諾を連合国に通告した8月14日を終戦の日とする国もあるとか。

手続き的にはそれもまた正解なのでしょう。

今公開中の「日本のいちばん長い日」は、ポツダム宣言受諾決定から玉音放送までの一日を描いた半藤一利の同名のノンフィクションを映画化した作品。

私は10年くらい前に原作を読んだきりで、これまで映画化されたものを見たことがなかったので、ぜひ見てみたいと思っています。

さて、安倍総理の戦後70年談話ですがSNSにも書いた通り、概ね評価しています。

所謂村山談話、小泉談話に比べ相当冗長と言えなくも無いのですが、誰が誰に何故発表したものかよくわからなかったこれまでの談話に比べ、世界史の中での日本の歴史を日清・日露戦争から振り返り、ある意味小学生でもわかる現代史の凝縮版とも言える「何故」の部分が盛り込まれていたからです。

これについては、右も左も含め歴史観の違う方面からは異論もあるのでしょうが、初めて「何故」に触れた内容になったのではないでしょうか。

戦争と平和について考えさせられる8月。この時期にいつも脳裏によぎるのは「ウルトラセブン」なんです。

脚本を担当した沖縄出身の金城哲夫をご存知でしょうか?マニアの間で伝説となった「ノンマルトの使者」、メトロン星人とモロボシダンがちゃぶ台を挟んで話し合う「狙われた街」等、勧善懲悪モノを超越した作品を数多く生み出し、多分、彼をリスペクトするクリエイターはかなり多いのではないでしょうか。「パトレイバー」の押井守さんもきっとそうだな・・・

完全な正義も無ければ完全な悪もない。だが結果として悲しみにくれる人々を生み出す残酷な現実。

参議院の委員会で、ある野党党首が「総理、正しい戦争って何ですか!」と詰め寄った時、「おいおい、正しい戦争とかそんなものあるかよ」と呆れ果てた自分がいました。悪い冗談に思えたのです。

だからと言って国会議事堂前で、徴兵制反対!戦争法案反対!とデモをしている人々を馬鹿にする気にはなれないのです。

そんな結論が出ないままに、お盆が終わろうとしています。

とりとめない記事になりましたが本日はこれまで。

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