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成人の日に寄せて

  • 鋪田博紀
祝辞を述べる鋪田
祝辞を述べる鋪田

今日は成人の日。ということで、それにちなんだ記事を書こうとしたら県内の成人式で残念なことが起きてしまいました。

もっとも、成人式の会場前で仲間とワイワイやって式典に出席しなかった自分には、騒ぎを起こした新成人のことをとやかく言える訳はないですし、この件をもってして「今どきの新成人は」などと思ってはいただきたくないです。

しかしながら、来賓として出席した光陽校区、西田地方校下の成人式では、地元の小学校で近所のオッチャン・オバチャン達も見守る中で行われますので、これまでもそのようなことは起こっていませんし、これからも起こらないでしょう。

光陽での記念写真
光陽での記念写真

さて、毎年両方の成人式で祝辞を述べさせていただいていますが、これまで10数年内容はほぼ同じです。

ごく簡単にまとめると、

「これまで経験した入学式や卒業式は、皆さんがこれから所属しようとする組織(学校)や所属してきた組織(学校)が主催するから不思議じゃないけど、成人式を主催する自治振興会(富山市富山地域の場合)という組織に君達は入会した覚えがありますか?入会した覚えのない組織の人達、もしかしたら見ず知らずの人達が君達の成人を祝ってくれる成人式って不思議じゃないですか?」

「でも実は見ず知らずの人達じゃなくて、児童クラブや町内会で遊びに連れて行ってくれた、スポーツを教えてくれ、登下校時に見守ってくれたおじさん達やPTAの人達の集まりが主催者席に座っている皆さんです。皆さんをこれまで見守ってくれた人達です。だから、見守られた君達が見守る側、自分たちと同じ側になったことを喜んでお祝いしてくれるのが今日の成人式です」

「今すぐ見守られる側になれるわけではないけれど、サッカーや野球や獅子舞などが教えられる人は後輩のコーチをしたり、子供が出来たらPTAに入り活動したり、そんなことをするのが見守る側、つまり大人という事です」

まぁこのような事を毎年のように話しています。

今年は選挙もあるので、

「18歳から投票できるようになった事で、若者への政治教育の必要性が叫ばれていますが、皆さんはもう政治参加しています。山王まつり後の清掃ボランテアをはじめ様々な地域活動やってきましたよね?政治というのはそんな活動の延長なんです。高度成長やバブル経済まっただ中にいて、そういった公共に関わる教育を受けてこなかった我々以上の世代よりも、よほど政治意識を高く持てると思います」

というようなことも話したかもしれません。公(パブリック)という感覚は今の大人よりもよほど身についているのではと思うので、そのことを期待して話しているのでであります。

さて、成人式が荒れるという話もありましたが、

講演中に講師の話そっちのけでおしゃべりをする。電車などの公共空間で大声で話す、場合によっては酒盛りして周りに迷惑をかける。会議中に平気で携帯で話す。残念ながらどれもこれも私が日常目にする光景です。しかもやらかしているのはいい年をした大人であります。議員の中にもおります。我々の方が公(パブリック)について理解していないのであります。

まずは我々が見本を見せねばと思った成人の日であります。

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