活動レポート

世田谷パブリックシアターと文化・芸術振興条例

  • 平成19年2月16日(金)
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はじめに

2月16日(金)会派の視察で、世田谷区の文化・芸術振興施策と、狂言師野村萬斎さんが芸術監督をつとめる「世田谷パブリックシアター/シアタートラム」という、自治体としてはとても特徴的な演劇ホールを視察してきました。

文化・芸術振興条例

午前は区役所へおじゃまして、「世田谷区文化及び芸術の振興に関する条例(PDF)」と「世田谷区文化・芸術振興計画」を中心に芸術文化施策全般について、文化・国際・男女共同参画課の松本課長さんからお話をうかがいました。

多くの文化人・芸術家が住み、活動している世田谷ならではという感じですが、平成17年度から19年度にかけて「文化・芸術振興計画」を策定。その過程で議会側から「文化・芸術振興条例」の制定を求める声をうけて制定されたとの事。

基本理念を定めたいわゆる基本条例ですが、区の責務として、

  • 文化・芸術の振興に関する計画をつくり、取り組みを進める
  • そのため必要な財政上の措置を講ずる

ことなどがしっかり明記されています。

実際の芸術・文化施策をになう「せたがや文化財団」には運営費約25億円に対し12億円あまりの予算が安定的に投入されています。このため、中期的な視野にたった芸術・文化振興が行なえる意味合いは大きいでしょう。

世田谷パブリックシアター/シアタートラム

パブリックシアターの舞台
写真1

シアタートラムの舞台
写真2

午後は、世田谷区が誇る「世田谷パブリックシアター/シアタートラム」の視察です。

三軒茶屋の再開発ビル「キャロットタワー」に入居するこのホールは、全国でも珍しい、公立の演劇専用劇場です。

約600席のメイン劇場パブリックシアターと約200席のシアタートラムという小劇場に2つの稽古場・音響スタジオ・作業場などを備えた、とてもすばらしい施設ですが、ハードだけではなく、その運営システムやスタッフがすばらしい、うらやましい限りの劇場です。

さらに、劇場を飛び出して、学校での公演やワークショップの開催、舞台技術者養成のワークショップの定期開催など・・・やることが徹底しています。

モダンなロビー
写真3

パブリックシアター入口
写真4

再開発にあたってどんな文化施設を造るかを検討した際に、音楽ホールはすでに昭和女子大の人見記念講堂など競合施設があったことで外れ、本多劇場という演劇関係者にはおなじみの芝居小屋を核とした演劇文化が根付いてたことなどから、こうした演劇専用劇場として誕生することになったそうです。

全国の公共ホールのほとんどが、多目的ホールという名前の無目的ホールになっている現状を考えると、あえて芝居小屋に徹したことと、三軒茶屋駅隣接ということが成功の理由でしょうか。

説明してくださった高萩宏制作部長はもともと民間の劇場にいらした生粋の演劇人で、スタッフのほとんどがこうしたプロで構成されています。

最後に「オーバードホールも、自主制作モノを最低年間6本をやらないといけない。たまに何かやっているでは人はこない。箱モノは造っておしまいじゃない。完成後にも安定した投資をしなければはただ税金のムダ。」とおっしゃっていたのが心に響きました。

写真
  • 写真1.演劇「地獄八景・・浮世百景」の舞台(パブリックシアター)
  • 写真2.演劇「ヒステリア」の舞台(シアタートラム)
  • 写真3.モダンなロビー(パブリックシアター)
  • 写真4.パブリックシアター入り口

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