活動レポート

電子町内会(岡山市)-委員会視察その2-

7月9日(水)から7月11日(木)までの3日間、富山市議会総務委員会の行政視察で、岡山市と北九州市にいってきました。

岡山市 7月9日(水)

電子町内会

岡山市ではもうひとつ興味深かったのが「電子町内会」とよばれるシステムです。

電子政府(電子自治体)の考え(庁内のIT推進、行政と住民間の手続きなどのIT化)をさらに推し進め、住民間のIT化(ICT化)を進める取り組みで、自治振興会や町内会単位のSNSのようなシステム(公開ウェブペーと会員制の掲示板、メールの一斉送信)を総務省の肝入りで整備したものです。

以前一般質問でこのことを取り上げたことがありましたが、富山市内では鵜坂地区でポータルサイトを運営していらっしゃいます。http://usaka.jp/。私自身もGeeklogというオープンソースのシステムで実験サイトを開設しています。しかし課題も山積していて、使用するシステムよりも運用方法をどうするかが問題です。

岡山市の運用は、市がサーバーとシステムを用意して、連合町内会(富山でいう自治振興会)単位または単独町内会単位で開設することができ、84ある連合町内会のうち30が開設し、1589ある町内会のうち34の町内会が開設しているそうです。単位町内会ベースでは587町内会をカバーしているそうです。

また、電子町内会にも町内会長が必要で、そのほかに実務責任者とウェブサイト管理者を置くことが条件になっているそうです。このあたりをはっきりしておかないと、開設したもののやがてネット上のお飾りになってしまうでしょう。

最近は、高齢者でも、パソコンが使えなくても携帯電話でメールをやり取りするなどネットの利用が拡大しています。また、回覧板などは見た時点で関心がなければ内容まで確認せずに情報が忘れられてしまいます。配布物もそうでしょう。

私は、地域の情報発信をすべてネットに委ねるのではなくて、紙媒体や直接のコミュニケーションを補ったり、仮想世界でしかできないコミュニケーションの仕方をあらたな地域社会のつながり発掘のひとつのきっかけになればとの思いがあります。

ネットについては様々な幻想もあれば誤解もありますが、リアルとバーチャルは対立するものではなく、補完しあえる存在だと考えています。

そのあたりの認識の違いが同じ岡山市の説明員の中からも読み取れました。視察の冒頭であいさつされた副議長さんは元エンジニアで、ネットの持つ様々な課題についてしっかりと理解をされているように感じましたし、担当者からも情報化についてのしっかりとした認識と現場の熱意を感じた一方、市の幹部職員からはやや腰の引けた印象をうけました。

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