活動レポート

岩手県山田町震災がれき仮置き場を視察して(動画あり)

山田町の様子

山田町市街地の様子
山田町市街地の様子

4月24日(火)に会派政調会で、岩手県山田町の災害廃棄物(震災がれき)仮置き場を視察してきました。

23日の朝に富山をJRで出発し、上越新幹線・東北新幹線を乗り継いで夕方盛岡市内へ到着。翌朝7時にホテルを出て約3時間かけて山田町役場に到着しました。がれきを運搬するにも相当な距離と時間がかかることを実感しました。

山田町は、高台を除けばほとんどが津波で流され火災で焼かれ、現在も住宅の基礎だけが残されたままの光景が広がっていました。被災家屋は全町の46.7%にあたる3,367戸とのことです。大沢地区や田の浜地区では7割の家屋に被害がありました。

山田町役場では、震災の被害状況やがれきの処理についての説明を受けたほか、沼崎喜一町長や昆暉雄議長からも広域処理についての必要性について話を伺い、質疑応答では町長自ら答弁もされました。

災害廃棄物(震災がれき)処理について

岩手県内では約435万トンの災害廃棄物があると推定され、太平洋セメントなど民間企業を災害廃棄物の処理拠点とし1日あたり1,397トンを処理、宮古市・釜石市に仮設焼却場を建設して1日あたり200トンを処理していますが、平成26年3月末までに処理を完了するには、1日あたり795トンを広域処理しなければ追いつかない状況とのことです。

山田町の災害廃棄物は、同町の家族旅行村があった場所(東京ドーム5個分の広さ)に集められ、ここが一次仮置き場となり、重機と人力によって分別され、同じ場所に造られた2次仮置き場で選別装置により破砕・選別作業が行われ、角材・柱材、可燃物、不燃物に分別されます。

現在も分別作業は続いており、最初の動画は、1次仮置き場の様子をバスの中から鋪田が撮影したものです。

次の動画は、2次仮置き場の破砕・分別工程の様子を鋪田が撮影しました。スマートフォンのカメラのため画面が悪いのと、機械の音がうるさいのでご注意ください。

放射線量の測定
放射線量の測定

また、破砕・分別処理が終わった角材・柱材のチップの放射線量を町の職員が何度も測定していましたが、毎時0.03マイクロシーベルトから毎時0.04マイクロシーベルトでした。自然界の放射線のレベルの範囲内の数値です。

富山広域圏が受け入れを検討しているのは、破砕・選別作業が行われ、角材・柱材のチップであり、放射性セシウムが100ベクレル(1秒に100個の同位体原子が崩壊すること)/Kg以下のものです。

原子炉等規制法では、年10マイクロシーベルト(目安として放射性セシウムの合計が100ベクレル/kg程度)を、放射性廃棄物かどうかを区別する基準(クリアランスレベル)として定めており、この基準が受け入れに当たっての指針としています。これは震災前から存在した基準です。

災害廃棄物の広域処理に反対の立場からはこの基準が高すぎるという批判もありますが、私は妥当な基準ではないかと考えます。

また、燃焼ガスに含まれる放射性セシウムについての不安については、異論もあるようですがバグフィルターで十分除去可能(燃焼ガスの温度を考えればセシウムが気化するとは考えにくい)だと考えますが、これらの点を含めてクリーンセンター付近住民には丁寧な説明をして理解を得なければなりません。

また焼却処理をするわけですから、最終処分場で埋め立てられる焼却灰は容積が減るので放射性セシウムの濃度が高くなることは当然考えられます。震災後に成立した環境省所管の法律では、指定基準である8,000ベクレル/kgを超える廃棄物は指定廃棄物として国が処理することとされています。

先の法律の100ベクレル/kgとの整合性に疑問が生じることは当然です。環境省の「100Bq/kgと8,000Bq/kgの二つの基準の違いについて」によれば、

ひとこで言えば、 100Bq/kgは「廃棄物を安全に再利用できる基準」であり、 8,000Bq/kgは「廃棄物を安全に処理するための基準」です 。

との説明がありますが、8,000ベクレル/kg以下とするにせよ、震災がれきか一般の可燃ごみの最終処分であるかにかかわらず、最終処分場の適正な管理が大前提であります。住民の不安を取り除き理解を得るためにも、最終処分場付近住民に対する丁寧な説明が必要です。

山田町のように広大な仮置き場が確保できたり、仙台市・宮古市・釜石市のように仮説の焼却炉を建設できる地域もあれば、ほとんど手が付けられないでいる地域もあります。私としては、適正な管理の元広域処理を進めるのは現地の状況からいって止むを得ないと考えています。

また、継続的な監視は必要ですが、山田町から排出される震災がれきは、福島原発の事故の影響がほとんどない、まさに震災と津波によるがれきです。福島原発とは首都圏以上に遠い距離にあります。

一方で、「がれきを受け入れないのは日本人として恥ずかしい」という声も耳にしますが、これは間違いだと思います。受け入れしたくても過去のごみ処理を巡る経緯などから住民がナーバスになっている地域もあります。焼却炉の能力から受け入れられない地域もあります。政府の方針の迷走から受け入れを拒否している県もあります。

それはそれで十分尊重すべきです。

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