公設のライブホールもあるコザ・ミュージックタウン音市場(沖縄市)
10月3日から5日まで、富山市議会まちづくりと公共交通対策特別委員会で、那覇市、沖縄市、糸満市に行政視察してきました。
最初の写真は、沖縄市のコザ・ミュージックタウンの中核施設「コザ・ミュージックタウン音市場」のライブホール内部です。
屋外にもイベントやコンサートが可能なオープンスペースがありました。なんともうらやましい限りです。
基地対策や沖縄振興の交付金という財源があっての施設ですが、連綿と続く沖縄伝統音楽の歴史と、基地の街であったことによりアメリカ軍が持ち込んだロック、ジャズ、ブルースなどが融合した独特の音楽ムーヴメントがあったことにより、まちづくりの中核施設として「コザ・ミュージックタウン」が整備され、その中核施設が、1,100人のキャパシティをほこるホールと、簡易なレコーディング・映像編集も可能なスタジオ、練習スタジオなどからなる「コザ・ミュージックタウン音市場」です。
運営は、民間による指定管理で、専門の照明・音響スタッフが常駐しておりました。
全く関係ないのですが、私がやっているロックバンド「Paradise View」とは、沖縄を舞台にした映画「パラダイス・ビュー」からとっています。
公設のライブハウス?というと私も最近ライブをやっている「フォルッア総曲輪」もそうなのですが、規模は全く違います。ライブハウスと言うと数十名から数百名のキャパシティをイメージしますが、都市部では、千人以上の観客が収容可能な大規模ライブハウスが数多くあります。
そのほとんどは民間の施設ですが、先ほど述べた音楽にまつわる歴史からいって、ここ沖縄市では市が設置することに多くの市民が合意したという事でしょう。ある意味必然性と言うものもあったことでしょう。
その点、全国でも数少ない、本格的オペラも上演可能な三面半舞台を備えた(四面舞台が本来の形式)オーバード・ホールや富山市民芸術創造センター、桐朋オーケストラアカデミー富山キャンパスを有する富山にとって、オペラの上演が可能なホールや演奏家の養成機関は必然であったとは言えないのが正直なところです。
まして、既存の映画館のあった商業ビルを市が寄付などにより取得して再整備し、映画館とライブホールをリニューアルさせる意味はなんだったのでしょうか?
舞台の仕事に関わり、今でも趣味として音楽や演劇・ミュージカルなどを楽しみ、自ら出演者としてステージに立つこともある私だかろこそ、このことについて慎重でありたいと思います。
オーバード・ホールの整備によってこれまで見ることができなかった公演を楽しめるようになりました。その公演を見て部隊の道を志す人も増えたといいます。個人的趣味の範疇でいえば、宝塚の全国ツアーを富山で頻繁に観る機会が増えて、宝塚音楽学校の受験生が増えたそうです。
本当にこれらの整備が必然であったかどうかは、もう数十年経たねば結果が出ないのでしょう。
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