議会レポート

平成20年6月定例会・一般質問

公共交通について

鋪田博紀

 おはようございます。

 自由民主党の鋪田 博紀でございます。一般質問を行います。

 ここ最近、富山市のまちづくりをめぐって、関連していろいろな新聞報道がありました。富山ライトレール株式会社以外の交通事業者による交通系ICカードの採用の動きのこと、あるいはアーケードの話、ほかにもアンケート調査の話などがありましたので、それらに関連して質問したいと思います。

 まず公共交通について伺いたいと思います。

 これまでの質問でも、交通系ICカードの利用拡大について、全体のパイを増やしていかなければならない。最終的にはそれが消費者の方の利便性の向上ということになってくると思います。それで前からお話しているように、ほかの交通事業者の方々に向けてぜひ拡大をお願いしていただきたいということを言っていたわけですが、現在市内を走る路線バスや路面電車の車両数や運行数といったものについてデータがあればお答えください。

野村潤 都市整備部長

 本市内を走る路線バスの車両数につきましては、富山地方鉄道株式会社が所有するバス車両は170台、富山地鉄中央バスが所有するバス車両は6台となっており、路面電車の車両数につきましては、富山地方鉄道株式会社が17台所有されております。

鋪田博紀

 それら全部に例えばカードリーダーを導入するというわけにはいかないだろうかと思うのですが、それぞれの車両にリーダーを導入したり、そのシステム改修等に係るコストは、いろいろなシステムを組み合わせることで随分変わりますが、わかる範囲でお答えいただければと思います。

野村潤 都市整備部長

 富山ライトレール以外の他の交通機関のICカード導入につきましては、運営する交通事業者が利用範囲や機能などを踏まえ決定されるものと考えております。

 このことから、路線バス及び路面電車へのICカード導入コストにつきましては、現段階での費用の積算は難しいものと考えておりますが、富山ライトレールの事例を参考にしますと、路線バス及び路面電車への読み取り機設置費としては、約3億円程度が想定されます。

 またシステム開発につきましては、新規ICカードの導入や富山ライトレールのパスカの活用など、ICカード導入の方向性やさまざまな要件により開発経費が大きく異なりますが、参考までに申し上げますと、富山ライトレールでは、システム開発費に約6,700万円の費用を要しております。

鋪田博紀

 それなりに大きな金額になりますので、交通事業者だけに負担をお願いするのはなかなか難しいと思います。中心市街地活性化の関係や基本計画の中に盛り込むという形で、国の補助メニューは何かありますか。

野村潤 都市整備部長

 路線バスのICカードの導入時における国の補助につきましては、交通事業者や県、警察、市町村などで構成された協議会がバス交通の活性化を図るオムニバスタウン計画を策定することにより、オムニバスタウン整備総合対策事業補助金──国が3分の1、地方公共団体が3分の1、残りを交通事業者が負担します──を利用できます。

 次に、路面電車へのICカード導入時における国の補助につきましては、交通事業者や地方公共団体などで構成される協議会が路面電車の活性化を図るLRT整備計画を策定することにより、LRTシステム整備費補助金──国が4分の1、地方公共団体が4分の1──を利用できます。

 また、鉄軌道と路線バスなどの異なる交通事業者間で相互に使用できるICカードを導入する場合においては、公共交通移動円滑化設備整備費補助金──国が3分の1、地方公共団体が3分の1──を利用できます。

 さらに、昨年10月に施行された地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき、ICカードを活用し、異なる交通事業者間における運賃の共通割引制度など、地域の関係者が一体となり創意工夫し公共交通の活性化を図る取り組みについては、地域公共交通活性化・再生総合事業補助金──国の補助率2分の1でございます──を利用できます。
以上、4つの制度がございます。

鋪田博紀

 いろいろなメニューがあるのだということがわかりましたが、今の答弁の中では異なる交通事業者、あるいはバス、路面電車の再生という形での補助メニューだったと思いますが、前に一般質問で質問したとおり、例えば銀行系のカードやクレジットとか、最終的にはその辺まで拡大をしていかないと、なかなかやっていけないのではないかと思います。
現にこの定例会直前に、公共交通の先進地と言われるある都市で、交通事業者の範囲内でやっていた交通系のICカードについて、利用状況が思ったよりも伸びなくて厳しい状況であるという情報も聞きましたので、前にもお話しましたが、例えば市に関係するところであれば、アスネットカードなどそういうところを糸口にして、金融機関あるいはクレジット関係のカードにも拡大をしていく必要があると思いますが、そういったカードとの連携についても、今お話になった補助金や補助メニューは対象になってくるのでしょうか。

笠原勤 副市長

 ただいま野村都市整備部長から答弁申し上げました制度につきましては、基本的には交通システムとしての補助メニューでございますので、一般的な電子マネー的な使い方をするとかポイント等のためにシステム開発をするというものについては、公共交通の活性化などを目的とした補助メニューの対象とはなっていないと考えております。

鋪田博紀

 そうしましたら、もう1点関連してお聞きしますが、例えば今みたいな形で公共交通の活性化という観点での補助金を受けつつ、なおかつ金融機関も一緒に乗っていきましょうかといった場合には、今言われた補助メニューは、銀行系が相乗りしてくるから対象には全くならないなどということにはならないのでしょうか。使えるのでしょうか。

笠原勤 副市長

 ただいま答弁申し上げましたように、交通の目的に該当するところについては、国庫補助の対象となると思いますが、それ以外のところについては今の制度の対象とはならないと。ただし、例えばポイント制度やそういうものが中心市街地の活性化に役立つとか、そういう効果が発揮される可能性があれば、まちづくり交付金の提案事業を活用するなど、ほかの中心市街地活性化のメニューを活用することも考えられます。
ただ、商業事業者の営利目的のようなものについては、なかなか補助制度の対象にはならないのではないかと考えております。

鋪田博紀

 ありがとうございます。今副市長から答弁いただきましたが、先ほどちょっと御紹介しましたように、名前は挙げませんが公共交通の先進地方都市で交通系のICカードがそういう厳しい状況にあるとなると、最終的には、商業者の利便やいろいろな形で、純粋な交通カードの部分から外れた部分で営利目的というところも出てくるのかもしれませんが、全体として活性化させていくような形での支援とか、例えば国の法的な改正や補助メニューの拡充など、国の動向についての情報は何かありますか。

笠原勤 副市長

 ICカードに関する支援は、ただいま申し上げましたように、交通に関するものについては、交通関係の助成制度がいろいろと設けられておりますし、公共交通に関する効果が大きいということであれば、支援メニューはあります。

 一方、ポイント制度などが中心市街地活性化に役立つということであれば、例えば中心市街地活性化基本計画などに位置づけて、経済産業省の補助金や今申し上げましたようなまちづくり交付金の提案事業を活用することなどによって支援をしていくことが可能であると考えております。

 いずれにしましても、ICカードをどう拡大していくのかということの全体図を設計して、できるだけ有利な補助制度が活用できるように努めてまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 ありがとうございました。
それでは、公共交通ということに関連して、市内電車環状線化のことについてお伺いしたいと思います。

 現在デザイン等の検討委員会が開かれており、今月には第3回目が開催されると聞いておりますが、今までの委員会の中での議論をちょっと紹介していただきたいと思います。

笠原勤 副市長

 市内電車環状線化デザイン検討委員会につきましては、事業の実施に合わせまして、新たに整備する軌道施設と道路空間を一体的に整備して、魅力ある都市区間を創造するための検討を行うために、本年2月に設置したところでございます。

 その組織につきましては、沿線住民や道路管理者、学識経験者などで構成しており、全体で4回の委員会の実施を計画しておりまして、これまで2回開催し、活発な議論をいただいているところでございます。

 これまでの論議の内容を一部御紹介いたしますと、まず全体コンセプトや路線別景観形成方針の検討を行っており、具体的には県道富山高岡線では、富山城址公園と一体的な和風の整備が必要ではないか、大手モールでは、富山都心地区の顔となるようなトランジットモールをイメージした整備が必要ではないか、平和通りでは、立山連峰の景観に配慮した整備が必要ではないかなどの多くの御意見をいただいているところでございます。

鋪田博紀

 メンバー構成を聞いておりますと、地域住民の意見もしっかりくみ上げていただけるようになっているのか。あるいは城址公園の整備計画が進んでおりますが、当然協調性のあるデザインというのは求められるのではないかと思いますが、そういったこともしっかりと議論はされているということでよろしいのでしょうか。

笠原勤 副市長

 まず、地域住民の意見をどうくみ上げているのかということに関して申し上げますと、市内電車環状線化事業につきましては、平成18年6月に本事業の検討を表明して以来、昨年の6月4日から10月25日まで、地元への説明会を合計13回開催して、昨年の10月30日には、富山国際会議場において市民全体を対象とした説明会を開催するなど、市民の皆様への説明と御意見をお聞きする機会を設けることに努めてまいったところでございます。

 また、先ほど答弁申し上げましたような市内電車環状線化デザイン検討委員会の中にも、地元沿線代表として2名の方に御参加いただくとともに、沿線住民ならではの御意見、御要望をいただいておりまして、計画策定に反映しているところでございます。

 さらに沿線住民への説明会や要望を伺う会を本年2月から4回開催しておりまして、例えば植栽する樹種の選定でありますとか、歩道の舗装材の色合いなど、住んでいる方々にとって一番関心のあることから御意見を聞いて、できる限り沿線の方々の御意見を反映できるよう努めているところでございます。

 今後とも、デザイン検討委員会や地元説明会などによって、地域住民の方々の御意見を伺う機会を十分に設けてまいりたいと思っております。

 後半のほうで御質問のありました城址公園などの整備と大手モール等々でどう調和を図っていくのかということに関しますと、城址公園に面します県道富山高岡線では、城址とLRTが融合調和する美しい景観形成を図ることとしておりまして、デザインのポイントとして、城址の景観と融合調和する「和」を基調としたデザインが検討されております。
具体的に申し上げますと、県道の歩道部とこれに隣接する城址公園の一部を一体的に整備して、石張り舗装や城址の眺望に配慮した景観木などで緑を演出することなどが検討されているところでございます。

鋪田博紀

 最終的にデザインや景観のイメージが固まる時期はいつごろなのでしょうか。

笠原勤 副市長

 ただいま答弁申し上げましたデザイン検討委員会につきましては、既に2回開催しておりますが、今月の26日に第3回の検討委員会を予定しておりまして、さらに早ければ来月末にも第4回の検討委員会を開催しまして、市内電車環状線化デザイン検討委員会としての最終案を決定していただきたいと考えております。

再開発後のまちづくり

鋪田博紀

 ありがとうございます。

 次は、再開発後のまちづくりということで通告しておりますが、先般、商工会議所がアンケートをとられました。総曲輪フェリオオープン後の各商店街の店舗へのアンケートということであり、新聞にも大きく取り上げられました。このアンケート結果について、関連するそれぞれの部局ではどのように分析をされているのか答弁をお願いします。

坂井保樹 商工労働部長

 このたび富山商工会議所では、昨年9月に総曲輪フェリオがオープンするなど、中心商店街の経営環境が大きく変化していることから、最近の中心商店街の状況を把握し、今後の商店街活性化のための資料とすることを目的として、アンケート調査を実施されたところであります。

 その調査結果によりますと、1つには、総曲輪通りでは客数が増えた店舗の方が多いが、それ以外の商店街では客数が減った店舗の方が多い。2つには、総曲輪通り以外でも、厳しい商業環境下、客数を伸ばした店舗がある。3つには、販売促進活動を積極的に実施した店舗は何もしない店舗と比較して売上げを伸ばしており、販売促進活動が大きな成果を上げているなどのことがあらわれております。

 本市では、この調査結果を分析しますと、1つには、市内全域で商店数や年間商品販売額が減少している厳しい商業環境の中で、総曲輪通り以外の商店街においても売上げを伸ばしたり維持している店舗があることから、総曲輪フェリオ開業の波及効果は一定程度ある。また2つには、客数や売上げが減っている店舗でも、販売促進活動を積極的に実施すれば、増加に転ずる可能性があると言えるのではないかと考えております。

 こうしたことから、本市では、各個店が客数や売上げを伸ばすためには、大型店の出店など周辺環境の変化をとらえた対応はもとより、日ごろからの積極的な営業努力が何よりも重要であることを、商業者の皆様がいま一度認識され、今回の調査結果を今後の店舗経営に活用していただきたいと考えているところであります。

鋪田博紀

 ありがとうございました。

 今部長が答弁なさったように、総曲輪通りを見ますと、売上げが伸びたという店の方が、売上げが減ったという店を上回っています。一方で、中央通り等に至っては逆にかなり厳しい数字が出ていますし、全体として、これはどのように数字をとらえるかなのですが、厳しい経済状況の中でも伸ばしている店があるんだよというとらえ方もあれば、一方で、あれだけ大きな中心市街地の活性化策を打ちながら、なかなか打開できていないという見方もできなくはないと思います。僕は別にこのことについてけちをつけているわけではなくて、例えば今中心市街地が大変な状況にあったとして、それを市民もそうですし、議会も当局も一緒になって何とかしていきたいということでやっているわけであります。

 今再開発などが、例えは悪いかもしれませんが、ある意味手術をしましたと。それをいろいろな立場、担当医であったり、もしくは私たちが看護師だったりするのかもしれません。その患者さんのいろいろな経過や容態の変化を、それぞれの立場からお互いにチェックし合って、これからどんどん快方に向かっていただきたいと思っているわけなので、そういう意味で、本当に大丈夫なのかなという部分も若干ありまして、この質問をさせていただきました。

 このアンケートをとられました商工会議所、当然商業者の方が直接加入されている団体でありますが、あるいはまちづくりとやまなど一緒になってにぎわいをつくっていこう、まちづくりをしていこうという団体がいろいろあるわけですが、例えばTMOに関する法律がまた変わったということもありまして、以前とは随分環境も変わってきたのかなと思いますが、これからのまちづくりで、例えば商工会議所やまちづくりとやまの果たすべき役割ということについては、どのようにお考えになりますでしょうか。

野村潤 都市整備部長

 富山商工会議所は、地域経済を健全に発展させ、地域全般の福祉の増進に寄与することを目的とした地域の総合経済団体であり、業種や規模、大企業や中小企業にかかわらず、全員が一緒に力を合わせ、関係機関と密接に連携して、住みよく魅力ある富山市づくり、活力ある産業づくり、心豊かな人づくりを促進しておられます。

 また、株式会社まちづくりとやまの事業への参画などを通じて、中心市街地の活性化に取り組んでおられます。

 次に、株式会社まちづくりとやまは、広域都心と生活都心の調和するにぎわいあふれる中心市街地の再生を目指し、平成12年7月に富山市を初め富山商工会議所、富山市中心地区に位置する商店街組合や商業者を中心とする中小企業者などの出資による第三セクターのTMOとして設立いたしました。

 株式会社まちづくりとやまの役割は、富山市や商工会議所を初めとした関係者とともに、認定中心市街地活性化基本計画の中に位置づけられた多くの事業を具現化し、さらなる中心市街地の活性化を積極的に進めていくことと考えております。

 今後とも、まちづくりとやまと富山商工会議所が中心となって設立した中心市街地活性化協議会などを通じまして、進捗状況や成果などを協議し、市民、商業者、行政が一体となって、中心市街地の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 それぞれの団体の沿革やプロフィールを聞いていたようで、期待したような答弁ではなかったのですが、それではもう1つ、まちづくりについて行政の果たすべき役割というものはどういうことなのかということを改めて確認させていただきたいので、御答弁願えますか。

野村潤 都市整備部長

 本市では、現在昨年2月に認定を受けました中心市街地活性化基本計画に基づいて、市域全域で進めるコンパクトなまちづくりの一環としての位置づけで、中心市街地の活性化を進めているところです。

 行政の果たす役割としては、市民や民間事業者が、中心市街地の既存ストックに対して投資意欲を高めるように、目指すべき中心市街地像や、そのために進める公共投資の事業を明確にし、集中的に公共投資を進めることであると考えております。

 また民間事業者が行う事業に対しても、より大きな効果が生まれるよう、補助制度等により支援していくことも役割の一つであると考えております。

 このように、行政が採算性の問題などにより、民間では取り組みにくい都市基盤整備に取り組み、民と官のお互いの役割分担を図ることで、相乗効果により魅力ある中心市街地が実現するものと考えております。

鋪田博紀

 それでは、今御紹介をいただきましたが、まだ幾つかの計画が残っていますけれども、再開発事業のメインとなる総曲輪フェリオ、グランドプラザなどの施設ができたわけです。先ほど手術に例えてしまいましたが、それが終わって、今度いろいろなケアというか見守って育てていく段階、ハードからソフトへ、ハードからコンテンツへといった形でつくる作業から育てていく作業に移行する時期なのかなと思っています。例えば商工会議所やまちづくりとやま、富山市当局の行政の役割というか機構なども含めて見直す時期にそろそろ入るのではというふうに思いますが、それについて御見解をお伺いします。

野村潤 都市整備部長

 中心市街地では、昨年のグランドプラザや総曲輪フェリオのオープン以降、歩行者通行量が増加するなど、にぎわいが戻ってきたものの、活性化にはまだまだ不十分であると考えております。

 中心市街地は富山市を代表するまちの顔であることから、基本計画の期間だけでなく、平成26年度末の北陸新幹線の開業までに、しっかりと活性化している必要があります。

 そのためには、まずは基本計画に掲載されている事業を着実に推進していくことが重要であると考えております。

 また、商業者が自力でまちづくりができるよう、今後も富山商工会議所やまちづくりとやま、行政が連携して引き続き支援していき、民と官が協働してお互いの役割分担を図りながら、総合的・一体的にまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。

鋪田博紀

 ありがとうございます。

 このまちづくり関係の質問をするときに、行政に対して余り適切でないような言葉も使ったことがありました。「路面電車は市長や議会や当局のおもちゃではない」とか随分きついことも言ってきましたが、先ほども言いましたが、やはりこのまちをこういうふうにしていきたいという思いは一緒なわけであります。私自身も学生時代は家に帰らない日はあっても、総曲輪で毎日バイトもしていましたし、ある意味そこが自分の青春のすべてだったようなところもありますので、そういう意味で思い入れも強すぎるのかもしれませんが、富山市の核となるこのまちが大好きですし、今もそういう思いは変わりませんので、愛する気持ちから今後もいろいろ時には厳しいこともお話していきたいと思っています。

健全育成事業について

鋪田博紀

 それでは時間もありませんので、次の項目に移りたいと思います。

 子育てについてであります。

 これも何度か質問したことがありますが、まず昨年3月に各市町村において教育委員会が主導しまして、福祉部局と連携を図り、総合的な放課後児童対策を実施するための放課後子どもプランの考え方が国から提示されまして、これを受けて本市でも富山市放課後子どもプラン推進委員会を設置されたということであります。

 この委員会の取り組み状況等についてお聞かせいただきたいと思います。

麻畠裕之 教育長

 地域社会の中で、放課後に子どもたちの安全で健やかな居場所づくりを推進するため、国において文部科学省が所管する放課後子ども教室推進事業と、厚生労働省が所管する放課後児童健全育成事業を一体的あるいは連携して実施する放課後子どもプラン推進事業が平成19年度に創設されたところであります。

 この事業の概要についてでありますが、放課後子ども教室推進事業につきましては、すべての子どもを対象に、安全・安心な居場所を設け、地域の方々の参画を得ながら、勉強やスポーツ、地域住民との交流活動などの取り組みを推進するものであります。この事業につきましては、すべての小学校区での実施に向けた取り組み支援や学習支援の充実が示されております。

 放課後児童健全育成事業につきましては、共働き家庭など留守家庭のおおむね10歳未満の児童に対しまして、放課後に適切な遊びや生活の場を与え、その健全な育成を図るものであります。なおこの事業については、平成21年度までに、夏休みなど長期休業期間中の開所の促進や大規模なクラブの解消などが示されているところでございます。

 また両事業の連携方策として、効率的な運営方法など総合的な放課後対策の検討を行うための推進委員会の設置や、事業の円滑な実施に向けたコーディネーターの配置が示されております。

 このことを受けまして、本市では、社会教育関係者や児童福祉関係者、学校関係者などで構成します富山市放課後子どもプラン推進委員会を設置いたしました。本年2月の第1回目の推進委員会では、各事業の現状について御説明いたしまして、指導員や開設場所の確保などについて御意見をいただいたところでございます。

鋪田博紀

 この委員会を設置され、それをもとにいろいろな議論をされて、今後本市における放課後児童対策というか健全育成のことについての大きな方向性といったものについては、国も幼保一元とかいろいろありますが、そのことを含めてどのように目指していこうとされているのか、あわせてお聞かせください。

麻畠裕之 教育長

 本市が目指します放課後児童対策の方向につきましては、ただいま申し上げました推進委員会での意見を踏まえながら、今後協議・検討してまいりたいと思っております。

森雅志 市長

 これは非常に難しい問題だと思っていまして、文部科学省が示しております方向性というものが、本当に社会全体として妥当なのかどうかという議論を、私は個人的な思いとしてはやりたいと思っています。しかしながら、教育委員会は教育委員の皆様方による合議制で物事が決まっていきますので、そこに何となく暗示を感じられたりプレッシャーを感じられたりということにならないように、市長部局としては配慮しなくてはいけないという非常にデリケートな問題ですので、今の議員の御質問のように、市全体として放課後の子どもたちの環境整備をどうするのだという質問に対しては、教育委員会だけではやはりなかなか答えにくい。今答えたような答弁しかできないということをぜひ御理解いただきたいと思います。

 私は個人的にはいろいろな場で申し上げていますが、本当に6年生まで全員をあるいは希望する者を学校で預かるということが、子どもの教育にとって本当にそれが正しいのかということを、もっと突っ込んで議論をすべきだと思います。さすがに平成15年のときの議論では、私も、3年生ぐらいまではやはり雨に濡れて家に帰って、ひとりで親がいないところでかわいそうだろうと言われるのは、確かにそのとおりかなと思って、10歳程度と今説明がありましたが、3年生ぐらいまではやはりきちんと体制をつくらなければいけないかなと思っていますが、4年生、5年生、6年生になったら、やはり自分で生きていくということを植えつけるためにも、正直申し上げて、今地域児童健全育成事業の中で、6年生まで預かっている施設があることについても、何とか改善できないかと個人的には思います。しかし、過去の経緯や今までのこともあるので、いきなりできないだろうと思います。少し時間をかけながら幅広い人と議論しながら、放課後、親が仕事から戻ってくるまでの間、その子どもの環境をどうつくるかということは、少し落ち着いた議論をすべきだろうと思っていますので、すぐにいつまでどうするということは、なかなか導き出せないかなと思います。当然、現状維持をしながら、改善すべきところは微調整をし、そういうことをやりながらどこかで根本的・抜本的な議論をするということが必要だと思っています。ところが、おそらくこのプランの作業は教育委員会としては文部科学省の考え方もあるので、一方では進んでいく。非常に大きなジレンマを感じているのが実態です。

鋪田博紀

 実際に、例えば子どもかがやき事業や児童クラブでいろいろな行事を定例的に自分自身で企画してやったり、小学校でも遊び場づくりということでドッジボールの監督をやったりいろいろなことをしている中で、今市長おっしゃるように、私もそういう問題点というか、実際のところ今こうやっているけれども本当にこれでいいのかなという部分があります。

 先日も自分のところの振興会の総会で、児童クラブの会長という立場であいさつをしたのですが、たまたま隣の校区の中にお寺さんがあって、そこで子ども寺子屋教室みたいな、ただお寺で遊ばせているだけなのですが、そういったところがいっぱいあれば、別に僕ら児童クラブは要らないねという話もさせてもらったのですが、いろいろな意味で、もう一度子育てを原点に立ち返って考える必要もあるのではないかなと思っています。

 その中で市長からそういう話があったのですが、例えば具体的な話になりますが、地域児童健全育成と放課後児童健全育成というのは、今同じチラシの中でいわゆる親御さんの子育てをサポートする2つの制度として併記されて、それぞれもちろん趣旨・目的があるわけですが、どちらでもお好きな方をお選びくださいという形で紹介されているというか、実際に保護者はそう受け取っていらっしゃる。でも実際にある意味プロがやっていらっしゃる放課後児童健全育成と、地域児童健全育成というのは謝金等は出ますが、それこそ前に私がいた小学校でも、私と一緒にPTAをやっていたお母さんたちが、恩返しだよねということで仲間を結成して運営に当たっている。まさしく子育て支援というよりも、地域活動の一環で近所のお子さんをちょっと面倒見てあげるよぐらいの感覚もあるわけでして、そうするとそろそろそういういったものを切り離していかなければいけないのではないかということをお聞きしたかったのですが、今市長のお話にあったとおり、なかなかそれぞれの部局で答えにくいところもあるのだろうと思うのですが、これはどなたにお聞きすればいいのですか。

佐伯進 福祉保健部長

 今質問ございましたように、いろいろな子育ての支援の方法で放課後対策ということがございます。今主に4つの事業がありまして、1つは、教育委員会でやっている事業、福祉保健部でやっております地域児童健全育成事業と放課後児童健全育成事業、それとその中を取り持つような両方を補完するような地域ミニ放課後児童クラブ事業ということでやっておりまして、それぞれ目的がしっかりと分かれているわけでございますが、地域児童健全育成事業につきましては、市内ほとんどの地域の皆様方の協力のもとやっておりますが、放課後児童健全育成事業につきましては、まだ数が非常に少ないものですから、放課後児童健全育成事業をやっていない地域については、地域児童健全育成事業の中でそれも認めるという状況でありますので、いましばらくその状況を御理解していただきたいと思っております。

鋪田博紀

 それでは、地域児童健全育成事業にまた話を戻します。指導員の方は年5回研修を受けていらっしゃると思いますが、それぞれの地域で指導員さんだけで抱えて解決できない問題や悩みというのも結構ありまして、本当はそこへ運営協議会の皆さんとかが、いろいろな形で手を差し伸べてあげれれば、実際にはやっているんでしょうが、なかなかうまくいっていない部分があるという気がして、逆に相談を受けた運営協議会でも、どう解決したらいいかなというようなところも結構あちこちで話を聞くものですから、指導員だけではなくて、運営母体の情報交換の場や研修の場みたいなものを設けることができないでしょうか。

佐伯進 福祉保健部長

 今議員おっしゃいましたように、指導員に対しましては、市で年間5回の研修会を協議会に委託しており、指導員の団体にお願いしております。また県でも指導員に対する研修会などを設けておりますが、議員御指摘のように、運営協議会との意見交換や運営協議会委員に対する研修や情報交換の場というものは、現在ございませんので、今後検討してまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 そんな大げさなものではなくて、うちでこんなことをやっているよ、こんな遊びをさせているよということを、指導員の方だけではなくて、運営協議会の皆さんもアイデアとしてお互いに情報交換できればいいのかなという思いがあったので質問いたしました。

 それから、現在いろいろ苦労されながら、地域の子どもたちを指導員の方は見守ってくださっているのですが、例えば退職された教員の方や地域で遊び名人と言われる方がいるのかどうかわかりませんが、そういう方を指導員のサポーターやコーディネーターという形で、幾つかの地域の健全育成に派遣するというか、そんな大げさなものではなくて、ただお手伝いやそういった方々の悩みを聞いてあげたいといったような形で配置や体制が取れないものかと思いますが、いかがでしょうか。

麻畠裕之 教育長

 国では放課後子どもプラン推進の1つとして、コーディネーターを各小学校区に配置していくことを掲げております。コーディネーターの役割としては、1つには、保護者に対する参加の呼びかけ、2つには、学校や関係機関、団体との連携協力による人材の確保や登録、3つには、指導者として登録された人材の子どもの活動拠点への配置、4つには、活動プログラムの企画、策定などが示されているところです。

 コーディネーターの配置につきましては、その必要性も含めて、今後、先ほどの推進委員会で議論されるものと考えております。

鋪田博紀

 時間がなくなってきたので、最後に、今少年体力づくりをやっておりますが、スポーツ少年団や室内遊びで子育てをするといったことだけではなく、体を動かす部分でスポーツ団体などいろいろな形で連携をとって健全育成に協力をしていただけるような体制づくりをサポートするお考えはないでしょうか。

佐伯進 福祉保健部長

 地域児童健全育成事業の活動内容につきましては、それぞれの運営協議会の判断で実施されているところでありますが、少年体力つくり活動や少年スポーツ団体の活動につきましても、地域の皆さんが中心となって、それぞれの事業目的に沿って実施されているところでございます。
現在のところ、少年体力つくり活動や少年スポーツ団体との連携につきましては、地域児童健全育成事業を実施しております運営協議会から、特に要望はございませんので、そのような連携につきましての御要望等があれば、どういうことができるのか。まずは地元で協議していただきたいと思っておりますが、そういうことを考えていきたいと思っております。

学校におけるインターネット教育について

鋪田博紀

 続きまして、インターネットについてお伺いしたいと思います。

 まず学校におけるインターネットということで、最近ネットを媒介とする犯罪あるいは子どものいじめの問題といったことが非常に危惧される時代になっておりますが、現在の学校での現状を教えてほしいのですが、本市における児童、あるいは生徒の携帯電話の利用状況等についてお聞かせいただけますでしょうか。

麻畠裕之 教育長

 市の教育委員会では、小・中学校の児童・生徒の携帯電話の利用状況につきましては調査を実施しておりませんが、所持率につきましては、富山県高等学校生徒指導推進研究委員会によります平成19年12月に実施された県内の全高等学校を対象とした調査がございます。それによりますと、中学校時代までに所持したと答えた者が約49%でございます。

鋪田博紀

 ネットに起因するいじめの状況の情報は入ってきておりますでしょうか。

麻畠裕之 教育長

 平成19年度に、本市の小・中学校から報告されているネットが原因となって起きたいじめに相当するものは、中学校での3件であります。

 その3件の内訳は、特定の生徒への誹謗中傷をいわゆる学校裏サイトと呼ばれるものに載せたものが1件、携帯メールで流したものが2件でありました。なお、これらにつきましては、いずれも学校と保護者との早急な対応によって解決しております。

鋪田博紀

 今教育長からお話がありました学校裏サイトについてはどのようにお考えでしょうか。

麻畠裕之 教育長

 文部科学省の青少年が利用する学校非公式サイトに関する報告書──平成20年4月のものですが──によれば、学校が公式に開設運営するサイトとは別に、学校生活について書き込まれているサイトを学校非公式サイトと位置づけており、これをいわゆる学校裏サイトととらえております。

 学校裏サイトには、誹謗中傷が書き込まれ、いじめに結びつくなどの問題があります。しかもこれらの中にはパスワードが必要なものがありまして、学校や保護者が発見しづらいものが多くあります。

 先ほども述べましたように、本市においても学校裏サイトにおけるいじめが1件起きていることでもあり、私も幾つか見てみましたが、悪口などが書き連ねてありまして、ゆゆしき問題であると考えており、児童・生徒にはこうしたサイトにかかわらないように指導しなければならないと考えているところであります。

鋪田博紀

 そういった問題について、学校での情報教育はどのようになされているのか現状についてお聞かせください。

麻畠裕之 教育長

 本市の小・中学校では、学校教育指導方針に基づきまして、技術面とモラル面の両面から情報活用能力を育てることを目指して、情報教育に取り組んでおります。

 小学校では、教科や総合的な学習の時間において、自分の課題について調べたり、まとめたりする活動でコンピューターを活用しております。例えば6年生の理科では、火山や地震についてインターネットで調べ、考えたことを紹介しております。

 また中学校では、技術・家庭の時間に、画像情報や数値情報を処理する方法や、Webページの仕組みなどについて学んでおります。加えて、各学校では、情報機器活用上やネット利用上のルールやマナーについて指導しております。

 例えば、悪用されるおそれがあるので、自分の名前や友達の名前を簡単に載せないこと、アダルトサイトやネットゲームサイトにはウイルスが仕組まれていることが多いこと、相手の気持ちを考えない文字は人の心を深く傷つけ、罪になることさえあることなど、メールを使ったいじめや掲示板での誹謗中傷などのトラブル例を挙げまして、情報社会の中でよりよく生活できるような指導に努めております。加えて、情報モラル教育啓発パンフレットを保護者向けに配布いたしまして、家庭との連携を図るように努めております。

鋪田博紀

 ありがとうございます。

 いろいろな形で対策をしていらっしゃるというふうに聞きましたが、いわゆるネット規制法案というものがこのたび成立しました。注目すべきは、18歳未満の青少年の携帯電話所持について、基本的に保護者の承認がなければフィルタリングがかかるという形になります。一定の規制というのは子どもたちを守る上で大変必要なことだと思いますが、これはちょっと順序があべこべではないかと私は思っています。その意味で、この法案には反対の立場であります。

 基本的には家庭で子どもと親が、まずその危険についてしっかり話し合って認識して、「これはやっぱり危ないからフィルタリングかけるよ」と言って渡すというのが本来の筋なんだろうと思います。ところがこれは何かあべこべなような気がします。その所感についてお伺いしたかったのですが、質問を終わります。

麻畠裕之 教育長

 青少年に有害な情報がインターネットに多く流通している状況をかんがみまして、青少年にインターネットを適切に活用する能力をはぐくむとともに、有害な情報を閲覧する機会を少なくすることを目的に、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律が成立いたしました。

 携帯電話やインターネットの利用に当たっては、御指摘のように何よりも親子の話し合いによってルールをつくるのが望ましいと考えております。しかしながら、さまざまな家庭環境があることを勘案いたしますと、有害情報であるかどうかの判断を利用者だけに任せるのではなく、最低限の法規制も必要ではないかと考えております。

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