議会レポート

平成23年6月定例会・一般質問

オフィスの集積について

鋪田博紀

 自由民主党の鋪田 博紀でございます。一般質問を行います。
本会議場でネクタイがないのは何となく居心地が悪いなと。先ほど砂子阪議員の質問、答弁の中に権威という話がありましたが、ここはやせ我慢をしてでも本会議場ではネクタイをしたほうがいいのではないかと思ったりもしておりました。
早速質問のほうにまいります。まず最初に、オフィスの集積についてお伺いいたします。
ここで言うオフィスの集積というのは、ビルの商業オフィスあるいは事務所系のものを指しているわけでありますが、今回の議案に企業団地の造成事業費等も計上されておりますが、企業団地の分譲については大変好調ということであるかと思います。
そこで、商業系オフィスの集積については、現状どのようになっているか質問いたします。

中村茂信商工労働部長

 オフィスの集積の現状につきましては、特段の調査は行ってはおりませんが、本年5月に実施しましたオフィスビルの空き状況調査において回答があった21の物件では、空き室率が16.1%となっており、前回の平成20年の調査の24.1%と比較して、8ポイントの改善が見られ、また現在把握し得る平成16年以降の調査の中で最も低い空き室率であることから、ある程度集積が回復しているものと推測されます。

鋪田博紀

 数値が改善されているということで、思ったよりも随分空室率が改善されていることに驚いたのですが、この要因についてどのように考えておられますか。

中村茂信商工労働部長

 特に今回の調査におきまして、その内容について分析をしているということでございませんが、当然経済情勢等に左右されますが、需要と供給の関係、家賃等の価格といったものに左右されているのではないかと考えております。

鋪田博紀

 一時期、各企業がリストラ等、あるいは経営効率を進めるということで、例えば北陸支社だったものがなくなって金沢市に行ったり、あるいは北陸支社が金沢市にあって、富山支店も別にあったのが、金沢市の北陸支社に統合されたり、あるいは関東・甲信越で1カ所になってしまったりということで、オフィスビルの需要が一時期どんどん下がっていた時代があったのですが、これだけ改善しているというのにはそれなりの理由があると思います。以前からオフィスビル等の空室率の改善というか、オフィスの集積についてはたびたび質問をさせていただいているのですが、そういったことを分析した上で、サポートできることがあればサポートしていただきたいと思います。
恐らく今は賃料が随分下がっています。これは特に中心街でのオフィスの空室率が一時上がったときに随分賃料が下がったことが大きな要因であるかと思いますが、やはり当市の発展としては、工業系の企業も雇用は大きいですから、企業団地等もしっかりやっていただくと同時に、商業系もバランスよく発展させるような施策というものもやっていく必要があるのではないかと思います。
注意しなければいけないのは、あまりにも行政が出過ぎてしまいますと、かえって民間の経済活動の妨げになることもありますので、その辺は注意しなければいけませんが、今後ぜひ分析をしていただいて、オフィスの集積につなげていただきたいと思います。
午前中の市田議員からの質問の中に、被災した地域での企業のリスク分散ということで質問と答弁がありました。特にオフィス系で言いますと、機能の分散もそうですが、多重化ということで、多少重複しても同じ機能を別々の場所に持たせないと、せっかく分散しても、片方が被災してしまっては、やはり結果的に一緒になってしまいます。多重化していくことも必要になってくると言われておりますが、こういった商業系オフィスの多重化の受け皿に、富山市はなり得るのではないかと思うのですが、先ほどのことも含めて、今後、何か考えられる施策はないかと思うのですが、いかがでしょうか。

中村茂信商工労働部長

 まず、本市へのオフィスの誘致につきましては、平成21年度よりインターネットを活用した空き工場用地活用促進事業を導入いたしまして、市内の空き工場や工場用地、さらには空き事務所等の情報を提供しておりますが、現在のところ、空きオフィスの情報が少ないといったことがございます。今後は、空きオフィスの情報につきましても、充実を図り、誘致につながるよう努めてまいりたいと考えております。

公用車の集中管理について

鋪田博紀

 続きまして、公用車の集中管理について質問いたします。
3月定例会で村上議員からも同じような質問がありました。倉敷市での先進事例の紹介をされましたが、その中での答弁として、特殊車両を除いた491台のうち、出先機関以外の車で200台程度は集中管理の対象になり得るのではないかということで、また実態調査等をしていくという答弁がありましたけれども、その後、調査の進展、検討がどの程度進んでいるのか、現時点の状況をお聞かせください。

前澤保財務部長
公用車のカーシェアリング、集中管理につきましては、車両の利用状況を把握する必要があることから、現在調査票を作成し、1台ごとに走行距離、運行日数、運行時間、給油回数、維持費などについて調査を行っております。
この調査票を集約後、分析を行い、カーシェアリングや管理の方法についてシミュレーションを行い、その後、一部の部局を対象とした実証実験を行いたいと考えております。
鋪田博紀

 実証実験は大体いつごろを目途に行う予定でしょうか。

前澤保財務部長

 今のところ、夏ごろと考えております。

鋪田博紀

 なかなか進んでいないのかと心配をしていたのですが、少しずつでありますが、進展をしているようであります。
集中管理にも少し関連するのですが、今本市の場合は、実際に市が所有する車もあれば、リースで公用車を使っているというケースもあるのですが、このリースの契約の仕組み上、やむを得ないところもあるのですが、例えばリースの公用車の日常の点検業務等の一部が富山市以外の業者で行われているケースもありました。これはリース会社が一たんメーカー等販売会社を通じて購入したものをリースするわけでありますから、その販売会社等の整備工場等の関係で、通常の商取引の中で市外業者に出てしまうケースがあるとは思うのですが、ぜひ、特殊な電装品を取りつけるといったもの以外については、できれば本市の業者である程度賄うことが理想ではないかと思います。
例えばリースの発注をするときの仕様書等にそういったことを盛り込むことはできないのかについてお尋ねいたします。

前澤保財務部長

 今おっしゃったとおり、公用車のリース契約におきましては、車の所有権は貸付側であるリース会社にありまして、リース車両の点検整備等につきましては当該リース会社が行っており、本市は関与していないという状況でございます。
しかしながら、整備状況を調査したところでは、ほとんどが市内整備業者で行われているという状況でございます。

鋪田博紀

 ですから、一部が市外に出ているものもあるので、それを全部やめなさいというわけにはいきませんが、できれば市内の業者である程度賄うことのほうが望ましいのではないかということもあって、リースの仕様書の中に盛り込むことは可能なのではないかという質問です。

前澤保財務部長

 先ほど調査をしたと申しましたが、現在、市ではリース車両は194台ございまして、その整備につきましては、194台すべて市内業者で行っております。一部、バスのタイヤの管理だけが市外に行っているという状況は聞いておりますので、できれば市内業者でという話はしてみたいと思います。

鋪田博紀

 仕様書に盛り込めばどうかと言ったのは、公平性を保つために、いわゆる文書にないものを求めるのでなくて、ある程度オープンにした状態のほうがよろしいのではないかということで、そのように提案したわけであります。
次に、リースに関連してですが、現在のリースの公用車については、契約の取りまとめはどのようになっていますか。

前澤保財務部長

 リースにつきましては、財務部の管財課で行っているものもあれば、各課で契約をしているものもございます。

鋪田博紀

 各課で契約するという場合、それぞれ各課の予算との絡みもあるのですけれども、例えばもう少し車両があればなという状況だけれども、予算がなかなか難しいなというケースも多々あるような話も聞いております。
ですから、業務としては管財課のほうが非常に増える可能性もありますけれども、集中管理の前段階として、リース契約の一括管理みたい形も必要なのではないかと思うのですが、この辺について見解をお伺いします。

前澤保財務部長

 先ほどカーシェアリングの御質問もございましたが、そういった調査もしておりまして、それに合わせまして検討を進めたいと思っております。

まちづくりの基本的考え方について

鋪田博紀

 それでは、続いてまちづくりについてお伺いいたします。
先ほど高田議員のほうからもいろいろ質問がありましたが、ここずっと地方都市というのは、どこへ行っても、特に郊外において顕著ですけれども、同じ街並みが広がっていて、よく、「のっぺらぼうのまち」という言い方もします。例えば特に車などでインターチェンジをおりた途端に、どこのまちだったかなというぐらい、どこへ行っても同じ街並みが展開されているということはよく言われています。
今、一極集中も進んでいる中で、地方都市共通のまちづくりの課題や、あるいは今後の地方都市のまちづくりのあり方について、こうあるべきではないかというところがもしございましたら、神田副市長、お聞かせください。

神田昌幸副市長

 地方都市では急速なモータリゼーションの進展、さらに市街地の外延化などに対応するため、幹線道路や環状道路などの整備を進めてきた結果、その沿道ではファミリーレストランや家電量販店などが次々に立地し、議員御指摘のように、全国どこでも同じような個性のない街並みになったと言われております。
このことは、地方都市が急速に拡大、成長する過程の中で、やむを得ない面もあったかとは思いますが、我が国が車中心のまちづくりを進めてきた結果の一つであるとも言えると考えております。
このような中、現在、地方都市では、人口減少や本格的な高齢化、環境負荷の増大、地方財政の逼迫など、都市を取り巻く社会情勢が大きく変化してきており、これまでの車中心のまちづくりから、人や環境にやさしい持続可能なまちづくりへ政策転換することが不可欠となっていると考えております。
このため、これからの地方都市におきましては、徒歩や自転車、公共交通の利用を基本として暮らせるコンパクトなまちづくりを推進するとともに、大都市にはない地方都市が持つ地域の個性、地域資源を最大限に生かしながら、健康・医療・福祉施策などと連携・融合したまちづくりを推進することが重要であると考えております。

鋪田博紀

 今特に郊外の話も出ましたけれども、これはどうしても必要不可欠というか、特に商業自身がどんどんグローバル化していくことで、全国展開の店舗等が増えていくというやむを得ない面もあったわけであります。一方で、相前後して、都心部も再開発等により、非常によく似たまちづくりが行われているケースがあるように思うのでありますけれども、その中で、まちの顔にどういう個性を持たせるのかというのは非常に重要なことだろうと思います。当然デザインもそうでありますが、都市機能の配置といったことについても都市の個性が出るのではないかと思うのであります。
議会で一度御紹介したかもしれませんが、もう10年以上前の話ですが、ある都市関係、不動産関係の全国大会が富山であったときに、たまたまその事務局長を車で案内をする役目だったのですが、その方のお住まいは静岡の方で、全国の事務局長をされているので全国を飛び歩いていました。ただ富山市は初めてだったと思うのですが、おり立った瞬間に、「富山は人口20万人ぐらいですかね」と言われました。当時は30万人を当然超えていました。そのときになぜそのようにおっしゃったかというと、県庁付近の噴水公園や城址大通りの樹木の街並みなどを見て、ちょっとほかの都市とは違いますね。それでそれほど人口が多くない、ある意味、緑が豊かでのんびりした感じのまちの印象を受けたというおっしゃり方をされたわけです。
だから、人口20万人に見えたからといって、「何を言うんだろう、この人は」というのではなく、逆に褒めていただいたというか、そんな言葉だったのであります。
今後、新聞報道等でもありますように、中心市街地で幾つか再開発が進められていくわけでありますが、そういったときに、市長も今非常に景観面に力を入れていますが、そういったところでの誘導策みたいなものを全国的に地方都市がやっていくべきではないかというようなところもあるのですけれども、御所見などあれば、お答えいただけますでしょうか。

神田昌幸副市長

 今御指摘のように、景観面というのは都市の魅力という意味では極めて重要な観点だと考えております。今議員は、先ほどの静岡の方の印象を語られましたが、本市は昭和20年8月2日の未明に爆撃を受けております。そういった意味で、その後の戦災復興も含めて、非常に中心部は道路を広く取っております。そのときの人口の張りつき方等々から、そういった意味で、我が市の歴史的な観点からして、これぐらいの人口密度で、こういうまちができているのだろうと考えております。
一方では、歴史的なものがごく一部を除いてほとんど焼失したということから、ある意味では新しくつくってきた景観でもあるのかなと思うところでございます。
本市は景観計画をもうすぐ発行しますので、景観計画というのは一回つくったら終わりということではなくて、市民の意識レベルが上がるとともに、またそれをつくり直していって、より一層すぐれた景観をつくるような市民の意識と市の行政というのが、ある部分、両方が高まっていくことが望ましいと考えておりますので、今後そういう形になればいいのかなという考えでございます。

再開発について

鋪田博紀

 本当は副市長にコンパクトシティについてお伺いしようかと思っていたのですが、先ほど高田議員の答弁にお答えいただきましたので、ここでは割愛をしたいと思います。
先ほど市長のほうから、今後こういったまちづくり、第2ステージといいますか、プロデュース力といったことも発言がありましたし、まちづくりの第3ステージという発言もありました。その再開発について、新聞報道等もありましたし、あるいは先日のまちづくりと公共交通対策特別委員会でも報告がありました。
そのときも少し触れたのですが、幾つか楽しみな面と、あるいは少し心配な面もあるわけであります。
1つには、今回、中心市街地で言えば西町の東南地区が始まりましたが、そのときにテナントの再開発前と再開発後の数の問題があるとの指摘が委員からありました。私自身、数そのものを比較するというのは、必ずしも正しいとは思いませんけれども、例えば、もともとこのビルも古くなってきたし、もうそろそろという方も中にはいらっしゃるかもしれません。単純比較はできないのでありますが、幸いなことに比較的空き店舗が、と言うとちょっと言葉は悪いですが、例えば、再開発されても別の場所に移転可能な店舗が幾つかあったということもあったのでしょう。もともとビルの中で営業していたところが、中心市街地近くの別の商店街で営業されている店も結構ありました。
特に中心市街地は、店舗の賃料が随分下がってきているということもありますし、また古い建物が多いので、例えば再開発したことで賃料が上がり、新しい賃料では経営が維持できないということで、結果的に近くにある安い賃料のところに移転できたのかもしれません。
ただちょっと心配しますのは、富山駅南のほうも再開発の計画が報道等で示されております。そうすると、現状でも駅南はほとんど空き店舗がない状況であります。そんなときに、ずっと今まで富山駅南のにぎわいをつくっていたお店が、再開発によって郊外に移転せざるを得ないとか、廃業せざるを得ないというケースが出てくるのではないかという心配もしているわけであります。
このように再開発対象地区などで営業していた方々が、引き続きその再開発ビルの中であれ、近くの地区であれ、営業がしやすいようなサポートも必要なのではないかと思ったりもするわけでありますが、その辺についてどのようにお考えでしょうか。

粟島康夫都市整備部長

 市街地再開発事業を施行し、新たな魅力をつくり出すとともに、これまでの既存の商店が引き続き営業できることは、中心市街地活性化のにぎわい拠点の創出の視点からも大変重要なことだと考えております。
現在、本市において実施されております市街地再開発事業は、地権者の皆様が将来を考えて合意され、実施されているものであります。このことから、施行者が事業の早い段階から権利者だけでなく、テナントの方にも事業後の営業継続についての勉強会やヒアリングを行っております。
一方、再開発後の店舗経営につきましては、みずからの判断で決定されることであり、やむを得ず高齢や事業統合などの理由から店舗を整理される方もいらっしゃいますが、地区外で営業を継続される方には、施行者が早期に空き店舗のあっせんを行うなどの配慮をされております。
今後も、事業の実施主体となる市街地再開発準備組合等の活動に対し、指導・助言を行い、にぎわい拠点の創出に寄与する事業となるよう支援を行ってまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 既存の施策としては、例えば出店促進に関する助成などもありますので、そういった助成を利用して、移転先でも少し補助を受けながら、中心市街地等にとどまるということは、可能といえば可能なのですが、そこをもう少し手厚くできないのかなということもありまして、今のような質問をしたのです。例えば新規出店促進に関しては、非常に申込みが多いとお聞きしていますが、今年度の申込み状況はどのようになっておりますでしょうか。

森雅志市長

 反問権がないので言いにくいのですが、質問の趣旨がわかりません。新たに中心市街地に出店しようとすることについて、応援する制度をつくっていますが、そのことについての実績はどうかという御質問だと思うので、後で商工労働部長が答えます。
誤解があると困るので申し上げますが、再開発事業は土地の所有者が集まって、自分たちのみずからの発意で再開発事業を進めるわけです。そこに仮にテナントとして入っている人がどう判断されるのかということについても、その人の判断なわけです。あるいは退店されることについて、事業全体の中でどう補償するのか、かわりの店を見つけるのかということなどについて、基本は事業者全体の一人一人の発意に基づいて進んでいくわけです。それを市としては支える。あるいは応援する。それは制度がある以上、制度にのっとって補助金を出すなど、あるいは都市計画決定の手続などについてアドバイスするなど、それはやらないと不作為だろうと思いますので、そう進んでいきます。まずそういうものです。
その際に御質問の趣旨は、中にはいろいろな体力の人もいるから、他のところへ移るときに、特別な制度があったらいいですね。だけど既存のものもあるから、それを使ってやるという対応だと思うけれども、新たな制度などできないのですかという御質問の趣旨だろうと思います。それは再開発制度と絡めて議論していくと、やはりちょっと他の制度との関係においてそごが起きます。
だから、あり得るとすれば、既存の制度の充実というような議論の中で、もう少し出店しやすい環境づくりという観点から議論していく余地はあるのかなという気はします。

粟島康夫都市整備部長

 お尋ねの相談件数の全数については、実数を把握していないところでありますが、この制度を活用されまして、現在総曲輪の西側の地区で音楽を楽しみながら飲食ができるカフェに対して支援するということで、事業を計画されていると聞いております。

浸水対策について

鋪田博紀

 再開発の枠組みの中で質問したのがわかりにくかったのかもしれませんが、市長がおっしゃるとおり、再開発というのは本来はそういうものであって、例えば市が税金を投入しての再開発というのは、あくまでも民間の経済活動の一環としてやるべき話なので、そもそもそういう言い方はおかしいなと思っています。
ただ、出てくる現象として、たまたま今ほど紹介しました西町の東南地区、私もよく使った楽器屋さんなども、頑張って近くの中央通りのほうに踏みとどまっていただきまして、かなりの店数といいますか、数そのものは多くはないですが、近くで踏みとどまって営業してくださっております。
ただ、地区によって不動産事情といいますか、市場がちょっと違うところがあって、比較的空き店舗がある地域では移りやすかったかもしれないけれども、そうでないところについてはなかなか移りにくいというケースがある。とすれば、再開発はちょっと置いておいて、同じ地域の中で踏みとどまれる、あるいはもっと頑張って2店舗目も出すなど、そういった新規出店以外の部分でもう少し制度を厚くして中心市街地、あるいは中心市街地の商業の集積を図れないかという趣旨でございました。
これについては何でもかんでも補助金を出せばいいという話ではないので、「中心市街地で店をやりたい」、それだけの理由があって、そしてまたある程度補助金がなければ商売ができないというのでは、これはお話になりませんので、そこをちょっと後押しができるもの、そういったものの充実をぜひお願いしたいというふうに思います。
まちづくりのほうはこの辺にいたしまして、次は、まちづくりの中の浸水対策についてお伺いいたしたいと思います。
浸水対策については、松川処理分区雨水貯留施設、あるいは火防水路の改良などいろいろ今やっておりますし、四ツ谷川水系での分流確保地などいろいろな形で進んでおります。
去年の話ですが、光陽小学校区で小学校の脇の遊歩道の水路が初めて水没しました。これは大変だということで、自治振興会長さんたちが中心になって、今までは町内の浸水については、地区センターに言っていたが、それをやめて各町内会長が集まって、「自分の町内以外でも浸水のあったところをみんなで見に行こう」「全体で浸水対策を考えよう」ということが進んで、少し役所任せだったのですが、自分たちもみんなで考えていこうという機運が生まれたのは非常によかったなと思っているのです。その中で浸水地域を見て回っているときに、たまたま郊外の店舗が多い地区ですけれども、その中に町内の役員でもあり、地主でもあるという方々もいらっしゃいました。その中で、「自分たちは昔、田んぼをやっていて、そして今テナントをやることになって、結局、水をためる田んぼを自分たちでつぶしてしまったね」という話もしておられました。その中で例えば、「ここの店舗ももうちょっと浸水対策のための貯留池、調整池をもうちょっと大きくつくればよかったね」という話もしておりました。
今、店舗開発や住宅の宅地開発などもそうでありますが、県では基本的に開発面積が5ヘクタール以上のものについては、調整池の設置を義務づけています。本市においても、下流域の流量等を一応計算した上で、開発行為に際しては指導して調整池等の設置をお願いしているというところでありますが、一定基準以上のもの、一定の計算に基づいて、これだけの調整池をつくってくださいというお願いをしていると思いますが、その現状についてお聞かせください。

村藤昇建設部長

 開発行為におきまして、放流先の排水能力の状況等を勘案して、適切に雨水を排出することができるよう調整池や浸透桝の設置、透水性舗装などを開発行為者に指導し、協力を得ているところでございます。
そのうち5ヘクタール以上につきましては、計画する雨水調整池の計画を30年確率ということで、県の基準に合わせてお願いしているところでございますし、5ヘクタール未満の開発につきましては、10年確率を使って計算し、調整池などの設置をお願いしているという状況でございます。

鋪田博紀

 そこで、今一定の基準に基づいてお願いをしているところですが、先ほど紹介したとおり、市が一生懸命お金と時間をかけてインフラという形で浸水対策を行っておりますけれども、役所にさえ任せていれば浸水対策は大丈夫だというわけにはなかなかいかないと思います。
そこで、先ほどの地主の方の話ではありませんが、少し民間でも一戸一戸の住宅で雨水をためるタンクの設置などという社会実験をやったりするところもあります。個人の住宅にそれぞれお願いしても、なかなか効果が発揮しにくいというところがありますので、例えば開発行為のときに、上乗せ基準というか、目標基準みたいものをつくって、そこの基準値の調整池をつくりなさいという強制力を持たせるのではなく、奨励基準という形で、もしそれだけ現行の指導でつくっていただいている調整池の要領、例えば1割増のものをつくっていただければ、少し助成を出しますとか、例えば太陽光パネルなどに助成をして促進を図っているわけでありますが、規制をかけて浸水対策をしてもらうのではなく、目標値をつくって、インセンティブを与えて民間にも少し協力をしていただくという施策はできないのかという思いでいるのですが、いかがでしょうか。

村藤昇建設部長

 今御指摘がございましたように、住宅が密集するような市街地では、抜本的な河川改修や大規模な調整池の設置が困難な状況でございます。そこで開発行為にあわせて、調整池の基準を上回っての整備に助成することや、あるいは既存の商業テナントが新たに雨水調整池を設置される際に、市が助成するという制度につきましては、近年ゲリラ豪雨が多発しておりますので、その対策の一つとして有効ではあると考えておりますけれども、その一方で、市が助成を行ったとしても、例えば開発行為者の負担が増えること、あるいは商業者にとりましても、施設所有者の負担が新たにかかるというような問題がございますので、他都市における助成制度を調査し、本市においての導入可能性について研究してまいりたいと考えております。

住宅政策について

鋪田博紀

 助成という言い方をしましたけれども、とにかく根本的には全部役所で何でもかんでも浸水対策をやるということになりますと、やはり非常に大きな金額もかかりますし、また時間もかかります。そうかといって、個々にお願いするとしても限度がありますので、比較的効果があらわれやすいと思われる宅地開発の際など、大規模な商業施設といったものに、規制をかけるというよりもインセンティブを与えて、みんなで浸水に強いまちをつくっていく、そして一定の効果も生み出せたらいいなという思いで質問させていただきました。
続いて、住宅政策について伺います。
まず、都心居住についてであります。都心部のマンションについては、こういった経済情勢にもかかわらず、大変分譲が好調と聞いておりますが、この要因についてどのように分析をされていますか、答弁をお願いいたします。

粟島康夫都市整備部長

 都心部のマンション分譲が好調である点につきましては、中心市街地の公共交通の利便性の向上や、にぎわい拠点の創出の効果が一定程度評価されてきたことや、児童・生徒の教育環境が整っていることなどが大きな要因になっているものと考えております。
このことは、平成20年度に実施いたしました、まちなか居住推進事業制度の利用者アンケート調査の結果、生活環境として重視した点といたしまして、電車やバスなどの公共交通機関が利用しやすいこと、近くで買い物ができること、職場や学校が近くにあることなどの理由が多くなっていることからも裏づけられていると考えております。

鋪田博紀

 都心部のマンションはまだまだ開発の話もあるようで、この辺については、デベロッパー側の経営の話になってきますので、「これをもっともっと進めなさい」とか、あるいは「抑制しなさい」という話ではないのでありますが、ただ理想論を言えば、マンションへの居住者も増えてほしいし、同時に戸建ての住宅といったところもでき、人が増えてほしいなと思います。
都心部といいますと、何もまちのど真ん中だけではなくて、例えば今比較的新しい時期にできました中央小学校や芝園小・中学校など、まちなかまで自転車で、あるいは徒歩で行けるようなところの戸建て住宅なども増えてほしいと思っているのですが、そうしますと、都心居住についての、まちなか居住推進事業住宅取得助成制度があるわけでありますけれども、これを利用して戸建ての家を建てられた方の利用者像といいますか、制度を利用された方々の調査結果があれば、教えていただけますでしょうか。

粟島康夫都市整備部長

 まちなか居住推進事業における住宅取得補助制度の利用者は262人で、この内訳といたしましては、分譲マンション居住者が155人、戸建て住宅居住者が107人となっております。
戸建て住宅居住者につきましては、年齢層が主に30代から40代で、世帯人数が3人以上である世帯が約74%と多いことから、マンション居住者の30代から50代というデータに比べますと、若いファミリー層が多いという傾向があります。

鋪田博紀

 子育て中のファミリーが多いのかなという気もいたしますが、都心居住ということになると、「一般的にはマンション居住が増えると、まちなかの高齢化がまた進むのではないか」、要するに、マンションの購入者が高齢者の方が多いのではないか、非常に偏ったまちになってしまうのではないかという声もよく聞くものですから、戸建て等についてどのようになっているのかということでお聞きいたしました。
次に、高齢社会がどんどん進んでいるわけであります。この中において、ファミリー層の方々にもまちなかに住んでほしいのですが、例えばこれは福祉政策にもかかわってくるのかと思うのですが、まちなかに限らず、2世帯同居や3世帯同居といった方々も増えてほしいなという思いがあります。
多様な層の方々がその地域にお住まいになることで、地域の活性化にもつながりますし、あるいはすべて他者のサービスに任せているという福祉の現状が少しでも改善していくのではないかと思います。すぐに改善されるものでありませんが、そういう観点からも、2世帯同居あるいは3世帯同居に関して支援をしていく必要があるのではないかと考えますけれども、その辺について何か推進する施策を実施していく考えはないか、答弁をお願いいたします。

粟島康夫都市整備部長

 家族がお互いに支え合って生活することが期待できる2世帯同居、3世帯同居は、今後の住まい方の選択の一つとして意義のあることであると考えております。
これまでも、市では公共交通沿線居住推進事業における住宅取得支援事業の中で、60歳以上の高齢者と同居し、かつ居住人員が4人以上という内容の申請に対し、補助限度額を通常の30万円に10万円を上乗せいたしまして40万円とする制度を運用し、2世帯同居、3世帯同居への支援を強化しているところでございます。
現在まで公共交通沿線での住宅取得補助を受けられた183人のうち14人の方がこの制度の適用を受けておられます。
また、本年7月からは、まちなか区域において、他の区域に転居していた家族を迎えるために行う増築や、リフォーム工事などに対し支援をするまちなかリフォーム補助事業を実施することとしておりまして、この事業もまちなかにおける2世帯同居、3世帯同居を促すことに資する事業であると考えております。
今後とも、2世帯同居、3世帯同居につきましては、まちなか居住推進や公共交通沿線居住推進の観点から支援してまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 続きまして、市営住宅についてお伺いいたします。
本市が行っている公設の住宅についてはいろいろな種類があるのですが、その中で今泉団地があります。これは家賃も少し下げられたようでありますが、周辺の民間の賃貸住宅と比較しても、必ずしも安い家賃というわけではありません。もともとが中堅所得者層の住宅ということで建設されたのだと思いますが、民間が整備する特優賃(特定優良賃貸住宅)あるいは特公賃(特定公共賃貸住宅)との違いを簡単に御説明お願いいたします。

村藤昇建設部長

 今泉賃貸住宅につきましては、市民の多様な居住ニーズに対応するため、公営住宅では入居対象とならない中堅所得者層等に対して、良好な賃貸住宅を供給する目的で、平成4年にシルバーハウジング及び賃貸店舗と合わせて市の単独事業で整備したものであります。
一方、特定優良賃貸住宅及び特定公共賃貸住宅は、今泉賃貸住宅の整備後の平成8年に制定されました、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律に基づき、民間事業者や自治体が国の建設補助などを受けて建設管理する賃貸住宅で、その目的は中堅所得者に対して良好な賃貸住宅を供給することであります。
このように整備に当たって国の補助の有無等に違いはありますものの、いずれも公営住宅では入居対象とならない中堅所得者層等に対して、良好な賃貸住宅を供給することが整備の目的であり、入居対象者に大きな差異はないものと考えております。

鋪田博紀
今ほど御説明あったように、中堅所得者層に対する住宅ということでありました。これだけ民間の賃貸住宅の家賃が相当下がってきている中で、中堅所得者層に向けた公営住宅、公共がつくる住宅の意義がだんだん薄れてきているのではないかと私自身は思います。
一方で、良質な集合住宅を供給していくことで、住宅の質を高めていくという一定の目的はあったのだろうと思うのですが、今後、このような方向での住宅の整備というのは必要なのかどうかということを考えているわけでありますが、こういったことについて、今後、市の市営住宅の整備方針というものについて何かお考えがあればお聞かせください。
森雅志市長

 今、部長から答弁ありましたように、今泉団地は、恐らく特定優良賃貸住宅や特定公共賃貸住宅の制度ができた後であったら、市単独ではやらなかったと思います。その時代に市の判断としてやってきているのだろうと思います。
やはり今議員御指摘のとおり、基本的な考え方として、民業圧迫にならないようにしなければいけないので、国の制度に基づいて、どの層を、どういう趣旨で対象としていくのかということを押さえていくことが大事だと思います。だから、本来民業で担っていただくような低所得者とか生活困窮でない、ごく普通の市民の居住空間を直接的につくって提供するということについては、やはりきちんと原則論を議論しなければいけないと思います。
だから、市営住宅の整備についても、やはり基本は低所得者で、民間の普通に提供されるところに入りにくい方々ということでしょう。今の今泉団地のことだけで、今後もこういうことをしていくかどうかというふうに、つながりを意識しないでいただいたほうがいいのかなというふうに個人的には思います。やはり基本は民業を育てることです。
一方、今おっしゃったように、良好な住環境というものをつくるために、また、そういう公益を守るために支援するというのは、別な角度からの議論だろうと思います。

公共交通について

鋪田博紀

 たまたま今、今泉団地の名前を挙げたわけでありますが、今泉団地については市民病院のすぐ近くということで、ある意味、市民病院のお医者さんたちや働く方々のための住宅でもあるのかなと思います。以前にお医者さんが集まらないということで民間病院を視察したときに、社宅というか、医師の住宅が非常にいい環境のものが整備されている病院がかなりあったので、それはそれで目的はあるのかなと思いますが、いずれにしても、今市長がおっしゃったように、市が住宅政策をやる上でいろいろ今後考えていかなければいけないと思います。
あともう1つは、統計のとり方によっても違いますけれども、あと数年で全国的には世帯が減少、一部減少している地域もありますが、そういったことを考えたときに、もともとこういった計画があったからということではなく、住宅の整備計画といったことも十分念頭に置いて、常に計画を見直していくことが必要でないかと考えます。
それでは最後に、公共交通についてお伺いいたします。
北陸新幹線開業ということで、並行在来線の問題が議論されているわけでありますが、並行在来線の経営主体ということになると、ここの議会で議論する話ではないのだろうと思いますが、一般に第三セクター方式というと、赤字になって当たり前という議論がありますが、私は今の並行在来線の問題をとらえて、第三セクター方式は赤字が当たり前ということではなく、あるいは別の見方をすれば、税金で何でもかんでも支えていくのかという議論もあります。
ですが、そうではなくて、もう一度公共交通とはどういうものか。単に税金を突っ込むというのではなく、みんなの税金でみんなの足を支えていくのだという観点が必要なのではないかというふうに思っております。
そういった中で、経営主体の議論は、ここではなかなか難しいと思いますが、これからの公共交通について、今の並行在来線を一つのモデルケースにして、何か市長からメッセージがあればお願いいたします。

森雅志市長

 公共交通の一般論で言えば、御指摘のとおり、本来は民業の交通事業者が単体で黒字で経営していくということが本来的な姿だと思います。日本国内においても、そのことが当然だという国民全体の常識だったわけですが、その結果、採算性が悪くなると間引きをしたり、最後は路線を廃止するなど、採算性の合う路線だけ残してということになってきました。
一方、高齢者も含めて交通弱者が増えていくわけで、要請が違ってきたのだろうと思います。だからそういう意味では、国民的合意として、交通事業とはいえ一定程度公費投入をしていくことは当然のことなのだというふうに意識や常識を変えていかなければならない時代に来ていると思います。
例えば、ヨーロッパの多くの国は、昔から公共交通というのは公共財だから、公費投入するのは当たり前で、整備にも公費投入します。最近聞いたのでは、イギリスも整備だけだったのが、運行にも公費を入れるというふうに変わってきたと聞いていますし、アメリカでも随分変わってきていて、もともと整備には公費投入しています。
そこが日本は、例えば、具体の名前を出しては悪いですが、都会を走ってる私鉄は大もうけしているわけで、JRだって採算の合うところと不採算の部分がありますが、全体で支えながらきちんと利益も出ているわけですから、問題は、そういうところとは違う地方の公共交通、地方の中でも鉄軌道などをどうするかというところだと思います。
したがって、既に富山市は取り組んでいますように、もう時代はそこに公費投入することは当然だということで、富山市においては一定程度市民の合意はでき上がっているのではないかと受けとめていますが、もちろん額やその他の妥当性の議論は必要です。やり過ぎる必要はないのだし、本当に廃止したほうがいいという場合もあるかもしれませんし、代替の手段はないのかということもあるでしょう。いずれにしても、考え方はそういうことだろうと思います。
例えば、バスについても、地域でお金を負担していただいて運行する呉羽地域や水橋地域でやっているものなども含めて、多様な運行形態というものを市民や民間事業者やその他の企業や行政が一緒になって考えていくことだろうと思います。
御質問は、それで終わればいいなと思っていたのに、並行在来線のイメージもみたいなお話になったので、まず、北陸新幹線の並行在来線に関して言えば、明確にその運行は県が責任を持ってやるということで経営分離に同意しているわけなので、基本は、県が中心になってこれをどうするのかを考えます。もちろん採算性がよくなるように、さまざまに考えていくことは大事ですけれども、基本はそういうことだと思いますので、一定程度公費投入はしても維持すること、これが経営分離に同意したときの条件ですから、国に対してそういうスキームで北陸新幹線をということで来ていますから、ここは外せないと思います。
ただ、個人的には、県ひとりにぶつけておいていいのかということに関して言えば、交通政策というのは、かなりの部分において市町村の基本的な責務でもありますから、15市町村と県とが、どういう形で協調体制をつくって、将来にわたって北陸本線を維持していくことができるのか、ここを真剣に考えていかなければいけないということだろうと思っています。

鋪田博紀

 県議会でも、いろいろこの問題については議論されている最中だろうと思いますが、一方で、北陸3県で共同で会社をつくれないかとか、あるいは県単独でという議論もありますが、その中で、経営が県単独でやるほうが無駄が多いとか、3県でやったら無駄がないという話だけにいってしまうのはちょっと残念だなと思っております。
以前に、いわて銀河鉄道と青い森鉄道を視察したときに、東北新幹線が全線開通した途端に、交通システムが別々なものになってしまった。それが当初の県同士の約束だったというようなことで、私どもからすると、経営が別々の会社であっても、システムを一緒に運用することはなんぼでも可能ではないかという思いもしたのですが、それは当初からの県同士の約束だったのでそうなりましたというようなお話でありました。だれのための公共交通なのかよくわからない議論でもありましたが、この辺を話し出すとちょっと長くなりますから、この辺にしたいと思います。今ほど市長から、多様な公共交通の手段ということでお話がありました。新たに地域でコミュニティバスを立ち上げるというやり方もありますが、既存の資源というものを使っていくことも、現行法上なかなか厳しい面があります。医療機関の送迎バスなど、全国的にはまだやっているところは本当に限られておりまして、千葉県で船橋市と我孫子市、沖縄県の糸満市ぐらいのようでありますが、こういったことも既存の資源をうまく使っていかないと、また何でもかんでも新たに立ち上げてということになってしまいかねませんので、その辺、例えば医療機関のバスの利用等について促進をしていったらどうかと思いますが、いいかがでしょうか。

森雅志市長

 医療機関が患者さんを乗せて医療機関まで運ぶのに使われているバスや、あるいは全国には自動車学校の送迎バスなどを、本来の用途とは別に途中の移動に一般の人を乗せるということが現実に行われている実例はよく知っています。一時期かなり勉強してそういうことができないかと思いました。
ところが、やはり単純ではなくて、単に旅客運送事業法だけの問題ではなくて、例えば、○○自動車学校友の会というのをつくって、その会員証を見せたら乗せるみたいな便法をやっているところもありますが、問題は、関連する周辺の業界の同意の問題です。交通事業者だけではなくて、例えば医療機関の場合だと、医師会の御意向など、なかなか単純ではなくて、皆さん、それはいいねというお考えの方ばかりではないので、そのあたりの周辺をどう理解してもらうかということが一番難しいと思っています。

鋪田博紀

 これで質問を終わります。

ダウンロード

先頭へ