議会レポート

平成28年3月定例会・一般質問

質問する鋪田(H28年3月議会)
質問する鋪田(H28年3月議会)

オープンデータ活用推進事業について

鋪田博紀

 平成28年3月定例会に当たり、一般質問並びに議案の質疑を行います。

 まず初めに、情報管理についてお伺いいたします。

 オープンデータ活用推進事業についてでありますが、富山市新規事業として、富山市オープンデータポータルサイトの構築、運用が提案されておりますが、この内容とその狙いについてお聞かせください。

今本雅祥企画管理部長

 本市のオープンデータの活用につきましては、現在、2つのホームページサイトを設けて実施していくことを考えております。

 その内容といたしましては、1つに、イベント広報や活用事例紹介、問合せ窓口などオープンデータを収集しようとする際の入り口となるポータルサイトが1つ、2つに、公開するデータの検索・掲載・管理を簡便に行えるデータ管理に特化をいたしましたカタログサイトの2つであります。

 今回、この2つのサイトを設置いたしましたのは、例えば民間企業や団体等による新事業あるいは新サービスの創出といったことや、学術・研究機関における調査・研究のためにわかりやすく役立てていただくことなどを狙いとするものでございます。

鋪田博紀

 今ほどのサイトの構築、運用の内容と狙いについてお話をいただきましたが、具体的には、今お話が少し出ましたが、民間から学術まで幅広い分野にわたって活用ができるということであります。

もう少し具体的に、イメージとしては、例えばこういう機関がこんなときにこういうふうに活用されたらいいのではないかというようなことがもしあれば、お聞かせください。
今本雅祥企画管理部長

 民間の方ですとか、そういう研究機関の方がどのような種別の業務にお使いになるかということまではちょっとわかりませんが、市とすれば、どういう情報を外部にオープンデータとしてお出しするかということについて、今現在、外部の民間のアドバイザーの方も含めまして研究している段階でございます。

鋪田博紀

 データはそれ自体、加工してどういうふうな出し方をするか、それからまた、それをどういうふうに受けとめるかで随分利用の仕方も変わってくると思いますので、その辺は十分研究をして進めていただきたいなと思います。

マイナンバー制度の活用について

鋪田博紀

 続きまして、マイナンバー制度の活用についてお伺いしたいと思います。

 補正予算あるいは本予算でも、部局に幾つかまたがって、これに関連する事業も予算計上がされておりますが、まず、昨今の報道でも触れられているとおり、カード発行時のシステム障害があって──市役所内にも一時期掲示がありましたが──それでカードを発行できないという事態に陥っておりました。

 このことについて不安の声もあるようなのですが、この原因についてどのように考えておられるのか。それから、こういうことによるセキュリティーの不安があるのではないかという声もありますので、そのことについてお答えください。

今本雅祥企画管理部長

 御指摘のように、新聞等でも報道されておりましたように、1月の中旬から約2週間程度でございますか、全国でマイナンバーカードの発行時にシステム障害が発生し、カードが発行できないという状況がございました。

 その原因につきましては、カード発行を受託しております地方公共団体情報システム機構のサーバ等、ハードウエアに障害が発生したものと聞いております。
外部からのサイバー攻撃といったようなものが原因ではございませんことから、セキュリティー対策上の特段の措置を講じなければならないといったような必要性はないと聞いております。

鋪田博紀

 ハード障害ということですので少し安堵しましたが、ただ、一般的には、こういった障害が起きたときに、セキュリティーの、我々もそうですが、専門知識がない者にとっては非常に不安になることが結構多いですし、この後、やはりICTを活用したまちづくりを進めていくときに非常に障害になってくるおそれもありますので、その辺はまた折に触れて丁寧な説明をしていただきたいなと思います。

 今ほどセキュリティーについての話が出ましたが、情報管理事業費のセキュリティ強化対策事業ということで、基幹系システムの更新に合わせてセキュリティー対策を予定されておりますが、これはどのような内容になるのでしょうか。

今本雅祥企画管理部長

 セキュリティー対策の内容につきましては、現在の行政用のネットワークを、1つに、インターネットに接続するもの、それから、2つに、通常の業務を行うもの、3つに、個人情報等を取り扱うもの、この3つに分類いたしまして、個人情報をインターネットから徹底して分離することによりまして、情報漏えいを起こさないような仕組みを整えるものでございます。

鋪田博紀

 前回も情報セキュリティーについて質問したときに、これは年金の話だったのですが、本来はクローズされた環境の中で、基幹系の中で事務を行わなければいけなかったものが、セキュリティポリシーから外れてインターネット系につながっているところで作業してしまったということが情報漏えいにつながったということなので、システムをきちんと分けることも大切ですし、引き続きセキュリティポリシーをしっかり守って運用に当たっていただきたいなと思います。

 これまでセキュリティーの話を少し続けましたが、本市においては、情報企画監を設置しております。行政においてのICTの活用などを考えると、こういった情報企画監の役割というのはこれからますます非常に重要になってくるだろうと思います。

 現在の企画監も大変高度な専門知識を有して本市の事業に貢献されてきたわけでありますが、改めて情報企画監の本市での役割について御説明ください。

今本雅祥企画管理部長

 情報企画監の役割といたしましては、高度な専門知識と経験を生かして、最高情報統括責任者であります副市長を補佐し、本市の情報化政策全般に対する適切な助言等をするものでございます。

 具体的には、情報システムの関連経費の節減、情報そのものの品質の向上、情報セキュリティーの強化を図るというようなことでございます。

鋪田博紀

 それでは、マイナンバーのほうに話を戻しますが、国はマイナンバーを使った公的サービスの拡大を盛んに言っておりますが、ただ実態としては、国としては今、社会保障関係、税の捕捉等々のところで、国の役割としては一旦これで終わって、「さあ、これからは地方自治体、地方公共団体の領域ですよ。あとはお使いください。うちはこれで終わっていますから」という、極端な言い方をすれば、そういうようなスタンスでいるように感じております。

 本市としては、このマイナンバー制度の公的サービスの領域の積極的な活用について、今現在どのようなスタンスでおられるのか、お聞かせください。

今本雅祥企画管理部長

 以前にもお答えしたかと思うのですが、マイナンバーカードを利用した公的サービスにつきましては、現在、政府において、今後、例えば健康保険証としての利用でございますとか各種免許等の資格確認機能の付与といったことなども含めて、そうしたことをするのがいいのかどうか、そういった可否も含めて検討を進められ、可能なものから順次実現していくとされている段階でございます。

 ただ、今、鋪田議員から、現在、国の基本的なシステムが大体終了して、あとは地方公共団体でということなのですが、それこそ我々基礎自治体では、まずは、税や社会保障といった番号法で定められました本来の事務、これについての対応に万全を期すべきだろうと考えておりまして、その運用が、最終的に確認いたしますのが平成29年の7月ということになっておりますので、まずはそこまでしっかりとその運用をやっていくということを見定めながら、その運用が円滑に行われた段階で、独自利用というものについて国の動向を注視していきたいと考えております。

鋪田博紀

 これまでオープンデータあるいはビッグデータについて質問させていただきましたが、本市では、住民基本台帳情報等をGISに落し込みしたりすることで可視化する、それをみんなで情報共有していくというようなことで行政に役立ててきているわけでありますが、そういった文脈の中で、よく市長はエビデンスということを盛んにおっしゃっていますが、これからICTをさらに推進する上で、こういったビッグデータの活用、オープンデータの活用ということについて、市長としてはどのような見解をお持ちかお聞かせください。

森雅志市長

 整理してお話をしないと、マイナンバー制度は極めて限定的な用途にしか使えないわけで、議員の質問の全体のトーンを見たら、マイナンバーが始まると何でもデータが取れるかのような誤解をする方がいるのではないかと思うので、ちょっと心配しながら聞いていました。

 マイナンバーは番号法によって使途が限定されているわけで、それが将来、国が拡張していくか拡大していくかということは別な話です。それは市と今直接関係のないことなので、それは法の変化に伴って、市の守備範囲が広がれば当然対応していくということだろうと思います。

 そのこととは別に、ビッグデータそのもの、広い意味でのビッグデータということに関して言うと、鯖江市の情報などを聞くと、かなり先進的にビッグデータを市が保有して、公開になじむデータを公開していらっしゃいますが、民間で予定しているような形で使われていないというのが実態です。

 だから、将来の構想としては、いわゆるビッグデータというものをさまざまな領域で使っていくということは望ましいし、そうなっていくべきだと思いますが、そこにミスマッチングみたいなものがあって、一方で情報の秘匿ということがあって、公開に制限がある。一方、民間はそれを超えるものを実は求めているわけで、そこが今、過渡期にあるのだろうと思います。

 バルセロナでつぶさに見てきたものがありますが、これは、将来こういうものが構築できたら非常にいいなというものを勉強してきました。いわゆる昔のGPSの情報を含めて、さまざまなものをそこに重層化して乗っけていくという、かつて千葉県の四街道市とかがやっていたものよりも、もっとスケール感を持って大胆な取組みをしているものを見てきました。それは日本ではまだできないと思います。

 例えば、鉄道の情報とその他交通の情報というものに、道路工事をしている情報やごみの収集車がどこにいるとか、今どこで事故が起きたみたいなことが全部重なっている、そういうものがもし構築できると、きょうは下校時にはこの道を通るのをやめようと学校が判断して、子どもたちを違う道に誘導するとか、例えば給食を運んでいる車が、渋滞が予想されるから、こっちのルートをきょうは使おうとか、さまざまなことに汎用性が広まっていく。ただ、今それをすぐに国内でやろうとすると、それぞれの守秘義務との兼ね合いがあってなかなか難しい。

 そういう意味では、テクニカルな問題としてのビッグデータのありようというものと、それをすぐに現場へおろしてこられるかということとの間のギャップはかなり大きいと思います。ただし、動き出すとスピードは速いと思うので、研究・勉強だけはしていかなければいけないという認識でいます。

鋪田博紀

 ちょっと私の質問に誤解を生じる可能性があったかもしれませんが、今心配されている部分として、ビッグデータの活用領域として、民間への情報の出し方に、行政側から出す情報に対して、やはり市民の方の不安みたいなものがあると思いますし、それと、実際にJR東日本がSuicaの件で、やはり十分な理解が得られないまま、そのビッグデータの活用ということを推進して、社会問題とまではいきませんが、あれも過渡期にあった問題なのかなと思っておりますが、ただ、まだこのことについては、ある意味非常にエキサイティングな、将来いろいろな部分で楽しみな分野でもあると思いますので、引き続き研究を進めていただきたいと思います。

生活保護世帯の市営住宅への入居について

鋪田博紀

 続いて、福祉施策についてお伺いいたします。

 生活保護世帯が市営住宅へ入居するということについてお伺いしたいと思います。

 かねてからの生活保護世帯の問題については、例えば代理納付のことなどを提言して、平成27年11月1日からそれが実施されているということで大変歓迎しておりますが、今度は、連帯保証人を確保できない世帯が市営住宅に入居する場合、現在は連帯保証人を免除する、実際に郊外の一部の団地なのですが、ここに限られております。ただ、そうしますと、車での移動手段を持たない生活保護世帯の方が就労していこうといったときに障害になってくると思います。

 そこで、就労支援につながるように、この対象団地をもう少し公共交通の利便施設に近い住宅団地などにも広げることはできないか、お尋ねいたします。

俣本和夫建設部長

 現在、市営住宅の入居に当たりましては、原則として連帯保証人を確保していただくこととしております。連帯保証人には、入居者の債務の保証といったもののほかに、入居者が所在不明のときや長期入院などの際に、市に必要な申請等を行っていただくなど、市といたしましても、住宅を管理するためにも、また、入居者が安心して住み続けるためにも、非常に重要であると思っております。

 議員おっしゃったように、ただし、現在では例外として、連帯保証人の確保が困難である特別な事情が認められる方につきましては、そのかわりに緊急時の連絡先となる身元引受人を立てていただくことによりまして、家賃が低額で滞納のおそれの小さい辰尾団地と水橋新保団地に限りまして入居を認めているところでございます。

御指摘の就労等による生活再建が期待される生活保護世帯に対する対象団地の拡大につきましては、今後、生活保護世帯から申し出があったときには、ケースワーカーなどとも連携を図り、個別具体的な事情を考慮いたしまして対応していきたいと思っております。

地域密着型サービスについて

鋪田博紀

 ぜひ対応をよろしくお願いしたいと思います。

 続きまして、福祉施策についての2点目ですが、地域密着型サービスについてお伺いいたします。

 第6期介護保険事業計画に基づく整備をするわけでありますが、昨年募集があり、2月に実績が一旦出たわけなのですが、それぞれの施設によって募集単位がユニットだったりとか単位がまちまちなのですが、市が狙っていました整備したい数に満たないものもあれば、また、それほど整備予定がないところにたくさんの応募が来たりということで、少し募集状況と実績について乖離があったと思いますが、ちょっとその実績についてお伺いします。

橋本勝広福祉保健部長

 本市では、今年度第6期の介護保険事業計画に基づきまして、地域密着型サービス等の整備事業者の公募を行っております。その結果、定期巡回・随時対応型訪問介護看護及び看護小規模多機能型居宅介護につきましては、公募数と同数の応募があったところであります。また、認知症対応型の共同生活介護、いわゆるグループホームにつきましては、公募数を上回る応募がありました。

 一方、小規模多機能型居宅介護、地域密着型介護老人福祉施設、いわゆる小規模特別養護老人ホームとか特定施設入居者生活介護の3つのサービスにつきましては、公募数を下回る状況となっておりました。

鋪田博紀

 募集状況と実績に大きく乖離があった事業について、その原因についてはどのように考えておられますか。

橋本勝広福祉保健部長

 応募数が公募数を下回った主な原因といたしましては、1つには、全国的に介護人材の確保が課題となっておりまして、事業者においてサービス提供に当たり必要となる人員の確保の見通しが立たなかったのではないか、2つには、平成27年度の介護報酬改定におきまして、全体として平均2.27%の引下げとなり、事業者が事業参入や拡大に慎重になったことなどがあるのではないかと考えております。

鋪田博紀

 今ほどの課題の解決については、やはり国の制度をしっかりやってもらわなければいけないものと、あるいは本市で取り組めるものもあるかと思うのですが、そのことについて、今後の課題解決に向けた取組みについて見解をお伺いいたします。

橋本勝広福祉保健部長

 課題の解決に向けましては、その取組みといたしまして、国の「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」の1つに位置づけられた介護人材の育成・確保等の取組みを国や県と連携し、推進してまいりたいと考えております。

 さらに、国において、介護報酬改定の影響について適切な検証を行い、質の高いサービスを継続して確保するための必要な措置を講じられ、また、介護サービス基盤の整備に対する補助金の拡充及び所要額が確保されるよう、引き続き全国市長会などを通して国へ要望してまいりたいと考えております。

公共施設のバリアフリー化推進について

鋪田博紀

 引き続き、国への働きかけを進めていっていただきたいと思います。

 次に、公共施設のバリアフリー化の推進についてお伺いいたします。

 以前にも、都心地区での地区センター、公民館のバリアフリーについてお伺いしました。そのときには、エレベーターの設置ということでお伺いしたのですが、実際には非常に大きな費用がかかるということで、ただ、バリアフリーについては、何もエレベーターの設置だけが全てではなくて、利用の仕方を工夫すること、例えば今まで段差があった和室をフラットなものにして高齢者の方でも利用しやすくする。

 実際、最近の自治公民館などでも、畳だったところを改装の際に全部床にして、高齢者の方が椅子とテーブルで利用できるようにしたり、そういったバリアフリー化を進められているところもあるようでありますが、そういった段差の解消ですとか、あるいは今、都心部などでよく見られますが、1階に小さな会議室と調理室、そして2階に大ホールみたいな造りのところもあります。それができるところとできないところがあると思うのですが、上下を入れかえるなどしてバリアフリー化を進めることはできないのか、見解をお伺いいたします。

八幡俊彦市民生活部長

 近年、質問にも触れられましたが、地区センター、公民館の建てかえを行うに当たっては、平屋建てとするか、あるいはエレベーターを設置してきておりまして、施設内においては、富山県民福祉条例の基準を踏まえる形でのスロープの設置や段差を減らすなどのバリアフリー化の推進に努めてきております。

 御提案のありました和室の段差をなくすなどの多目的に使えるような改修につきましては、地域住民の和室利用に対する需要を確認するとともに、どのような方式での改修が効果的であるかなどについて検討してまいりたいと考えております。

 地域住民の高齢化に伴い、地区センター、公民館のバリアフリー化の検討が必要な事項の1つとなってきていることは以前から認識しておりますので、今後とも、既存施設の改修については、施設の建てかえ計画との調整を図りながら、地域住民の要望に可能な範囲で応える形で取り組んでまいりたいと考えております。

オーバード・ホールについて

鋪田博紀

 ぜひバリアフリー化について推進していっていただきたいと思います。

 次に、文化施策についてお伺いいたします。

 新規事業になりますが、オーバード・ホールで、アスネットチケットのインターネットによる販売・予約システムの更新が新年度予定されております。このシステム更新の具体的内容についてお聞かせください。

今本雅祥企画管理部長

 現在、市民文化事業団が検討されているアスネット会員へのチケット販売方法の更新の関係ですが、現在、一般の申込みに先行いたしまして、この会員にはチケット予約ができたり、また、10%割引で購入できるといった特典を生かす際は、アスネットカウンターでの窓口あるいは電話での予約販売だけでありました。

 これを、今回の更新では、インターネットを利用した予約販売にまで広げるもので、自宅のパソコンやスマートフォンからの予約、購入手続の際もその特典を利用できるようにするものであります。

 加えて、インターネット上でのクレジット決済あるいはコンビニ店での購入もできるよう検討されております。

 具体的には、新年度に入ってから、インターネット上での予約販売サービスに関する提携事業者の選定でございますとか、既存会員が登録している金融機関情報の移行作業、さらには、システム運用の習熟期間、アスネット会員への新システムの周知期間等が必要でありますことから、平成28年度末ごろの稼働予定になるといったようなことを伺っております。

鋪田博紀

 私もアスネット会員になっておりまして、アスネット会員のクレジットカードを持っておりますが、並ばないと何の役にも立たないということで、あまり活用していなかったのですが、ぜひこういった形で気軽に、やはり並ばなくて済むとか、電話をかけなくて済むというか、自分のある程度都合のつく時間に予約ができるというのは非常にありがたいことなので、ぜひ進めていっていただきたいなと思います。

 これも以前にちょっとお尋ねしたことがありますが、可児市の例をお出しして質問したことがあったと思います。こちらでは、本当に小さな自治体の文化会館でありますが、早くからインターネットによるチケット販売などを手がけておられました。

 売ることももちろん目的なのですが、そこで集まった会員情報なども使いながら、お客様にいかにサービスしていくか。例えばお客様の誕生日に公演があったときに、客席の上に花束、あるいは職員が書かれたバースデーカードが置かれていたり、単にチケットを売るために便利にするのではなくて、さらに向こうにあるサービスをするためにインターネットの販売に踏み切ったというようなことを紹介させていただいたことがあったかと思います。

 こういったシステムの更新によって得られた顧客情報というものを有効にお客様にフィードバックしてあげるということを進めていく必要があるかと思うのですが、このことについて御所見をお伺いいたします。

今本雅祥企画管理部長

 今ほど御提案がございましたが、まずは、会員として登録される際の種々の個人情報がございまして、会員の方には、サービスとはいうものの、御自身の個人情報がそういうふうに使われますよということをしっかりとお伝えした上でのそういうサービスの展開になろうかとは思います。

 やはり、その点を入り口のところで会員の登録の際にしっかりとお伝えしていくことがまずは肝要だと思いますし、それぞれのところで特徴があると思います。今ほどもちょっと御紹介しましたが、市民文化事業団がこれまでされている、アスネット会員の方については一般の方に先行して予約ができるというサービス、それから10%割引のサービスというようなものがございますので、可児市の割引については、複数の御講演の予約があった際だけ割引があるというようなことも聞いておりますが、それぞれのホールあるいは自治体によってサービスの内容が違うのだろうと思います。

 いずれにしても、顧客満足度の観点からのそういう御提案でございますので、市民文化事業団にはお伝えしていきたいと思います。

富山市民文化事業団の役割について

鋪田博紀

 オーバード・ホールは、単に演劇やコンサートを見る空間ということだけではなくて、最近では幕間にワインを楽しむ方が増えてきたり、そういうのが最初は何てきざな話だと思っていたのが、市長がよく使われる常態化というか、それがだんだん当たり前の光景になってきて、ですから、今ほど言いましたが、例えば誕生月間に2本ぐらい公演を見られる方には、座席に花束が置いてあって、それを抱えて帰るとか、そのようなこともあっていいのではないかと思うわけであります。

 今、そういった、見て、実際に会場に足を運んでくださる方へのサービスについてお話をしたのですが、市民文化事業団の役割として、これも前回お話をしておりますが、実際にチケットを買って見てくださる方だけがステークホルダーではないわけでありまして、公共のホールがこれから成り立っていくためには、ほかの納税者の方、会場に来ない方に対してもサービスを提供していく。

 それはどういうサービスかというと、今も実際にはウィークエンド・コンサートなど、さまざまなおでかけ系の事業をされていますが、例えば福祉施設でそういったコンサートがあった場合に、それは単に市民文化事業団の事業として福祉施設に出かけていく、あるいは学校に出かけていくということではなくて、福祉なら福祉の事業の一環としてしっかりと、例えば介護予防の中に位置づける、あるいは教育事業の中に位置づけるという形で、全ての納税者とは言いませんが、多くのステークホルダーの方に文化事業団あるいはオーバード・ホールの役割というものをやはりきちんと伝えていく、そういう役目を発揮させるということがこれから求められていくと思うのですが、そのあたりについての御見解をお伺いします。

森雅志市長

 市の行政責務としての文化行政だとか福祉の行政だとかの中に、例えば桐朋学園さんに協力してもらうとか市民文化事業団に協力してもらうとか、そういう位置づけで考えていかなければいけないのだろうと思います。

 だから、市民文化事業団がみずから福祉のところへどう入っていくかとか、それも市民文化事業団の役割だというような御意見は御意見としては成立すると思いますが、あくまで公益財団法人として自主的に運営方法を決めて、理事長を筆頭に運営されているわけですから、ここで議論すべき事柄の今の御提案を考えるとすると、それは文化国際課が考える文化行政の市民全体を対象とする文化行政の一部にどういうものを使っていくか、福祉担当が福祉施策の行政責務を果たすために、音楽とか芸術とかアートというものをどう使っていくかという切り取り方で考えていくべきだろうと思いますから、そこはごちゃごちゃにしないほうがいいのではないかと思います。

鋪田博紀

 今ほど申し上げたのは、福祉の分野での事業の中でそれをぜひ活用していくことが、市民文化事業団としてのアウトリーチを増やしていくことで、まさに市民文化事業団というものの存在意義というのは市民にしっかり伝わっていくだろうと思っていますので、まさにそういうことをこれからもう少し取り組んで進化させていく必要があるのではないかという提言でございました。

少人数学級と教員確保について

鋪田博紀

 続きまして、教育についてお伺いいたします。

 少人数学級についてということでお伺いいたしますが、昨年12月議会などでもありましたし、その前にも私も質問させていただいておりますが、新年度の県予算によりますと、小学校3年生における35人学級の選択制が見込みとしてあるということを教育長が12月議会の中で答弁されていますが、その状況について、今どういうふうになっておりますでしょうか。

麻畠裕之教育長

 来年度から県教育委員会が導入を予定しております小学校3年生における35人学級の選択制につきましては、現在のところ、小学校65校のうち、新3年生で1学級が36人以上の児童となると見込まれる12校が該当しております。

 今後、これらの学校においては、新年度の教員の構成や児童の転出入、新4年生でのクラスがえの見通し、少人数指導の体制等の状況を勘案して、3月末から4月初めにかけて、35人学級にするかどうかを市教育委員会と協議しながら最終的な判断をしていく予定であります。

鋪田博紀

 さて、少人数学級の実施については、さまざまな議論があります。国でも、文部科学省側の言い分と財務省側の言い分ということで、はっきりとした教育的な効果が見出せていないというような議論もあるわけであります。

 そこはちょっと置いておいて、学級数を増やすということは、必然的に担任も増やさなければいけないということになります。そうしますと、質の問題と量の問題ということがありまして、前にも御質問しましたが、そもそも正規教員で全学級担任が満たされているわけではないわけであります。

 昨年、鈴鹿市にこの件で視察したのですが、実際には、本市は7%から8%が非正規の教員の方ということだったのですが、もう10%を超えて20%に届きそうな勢いだということで、これからもその傾向は続くのではないかということを危惧されておりました。

 臨時の教員の採用については、年度がわりの学級編制の都合ですとか、さまざまな理由で必要なことはわかります。ただ、これがもう固定化してしまっている現状があるのではないかということを非常に危惧するわけであります。

 これもたびたび言っておりますが、やはり少人数学級も非常に大事だと思いますが、まずは正規の担任をきちんと増やしていくという努力が必要だと思います。

 このことについて、県への働きかけについてどのように行っておられるのか、また、こういった正規の教員を増やすことについて、教育長の見解についてお伺いします。

麻畠裕之教育長

 本市の小・中学校では、本来、正規教員を配置すべきところに、121名という臨時的任用講師が県教育委員会から配置されており、憂慮すべき状況であると認識しております。
これにつきましては、毎年、今年度もそうなのですが、富山市だけの問題ではありませんので、市町村教育委員会連合会の若林委員長を先頭に、県の教育委員会に正規教員をしっかり配置してくれるようにという要望をしているところであります。

鋪田博紀

 これについては、あまりPTAが動きを見せていなかったようなのですが、去年は富山県PTA連合会が少し動かれて国に対して要望も出されたと聞いておりますので、行政はもちろんですが、そういったPTAなど関連団体とも連携をとりながら、ぜひ要望をしていっていただきたいと思います。

土曜日の教育活動と子どもかがやき教室事業について

鋪田博紀

 次に、土曜日の教育活動と子どもかがやき教室事業についてお伺いいたします。

 まず、この土曜日の教育活動については、いわゆる土曜授業と混同されているケースが見受けられます。県内でもまちまちな実施状況でありますので、ここで、本市が進めている土曜日の教育活動とは何かということを再度確認しておきたいと思います。

麻畠裕之教育長

 これまで何度も説明させていただいているところなのですが、改めて説明させていただきます。

 平成25年度の全国学力・学習状況調査での子どもたちの土曜日の過ごし方に関する質問の結果から、土曜日に習い事やスポーツをしたり部活動に参加するなど、多くの子どもが土曜日を有意義に過ごしている一方で、小学校6年生の約20%、中学校3年生の約15%が、家でテレビやビデオ・DVDを見たりゲームをしている実態が見られました。
このことから、市教育委員会としましては、子どもたちが土曜日をより有意義に過ごすための方策が必要であると考え、国の「地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業」を活用し、児童・生徒が土曜日を有意義に過ごすためにどのような教育活動が有効なのかを検証することを目的に、平成26年度から土曜日の教育活動推進事業を実施しております。

 具体的には、小・中学校それぞれ1校区を指定し、地域のボランティア、教員OB、大学生等の協力を得ながら学習や体験活動を進めていくこととし、子どもたちが土曜日を有意義に過ごすためにどのような活動が効果的なのかを検証しております。ですから、学習も含まれておりますが、他のところでやろうとしている補習・補充的なことではないということであります。

 以上でございます。

鋪田博紀

 それでは、実施してから少したちましたので、この教育活動の現状と、何か見えてきた課題等があればお聞かせください。

麻畠裕之教育長

 この事業では、平成26年度から2年間、土曜日の教育活動実施モデル校として、太田小学校と水橋中学校を指定しまして、それぞれ年間10回程度、地域住民や大学生等が講師となり、希望する児童・生徒を対象にさまざまな教育活動を行っております。

 具体的には、太田小学校では、陸上大会に向けたトレーニング講座、スポーツに親しむタグラグビー講座、料理教室等を開催しております。また、水橋中学校では、生徒が自分で学習を進める寺子屋教室の開催や老人福祉施設訪問、地域の祭りの後の清掃活動等を実施しております。

 これまでの成果としましては、1つに、参加した児童・生徒のアンケート調査によると、「自宅より集中して学習ができた」「速く走るコツを習ったので、陸上の大会で力を発揮したい」といった感想が聞かれるとともに、参加した児童・生徒の96%が「活動に満足した」「どちらかといえば満足した」と回答していること、2つに、子どもを参加させた保護者や活動にかかわった地域住民からは、土曜日を有意義に過ごす方策の1つとして、来年度も継続してほしいという要望があることなどが挙げられます。

 課題としましては、1つに、日程調整、講師の手配、運営等を教頭が中心となって行っており、管理職をはじめとする教員の負担が増加していること、2つに、PTAや地域の人材等を活用していく上で、地域コーディネーターの確保が難しいことなどが挙げられます。

鋪田博紀

 続きまして、子どもかがやき教室について、これは実施しているところが多いのですが、こちらの現状と課題等があればお聞かせください。

麻畠裕之教育長

 子どもかがやき教室は、放課後や学校休業日における子どもの安全・安心な居場所を確保し、地域ぐるみで子どもを育む環境を整備することを目的に、小学校区ごとに学校や公民館などを活用し、学校・家庭・地域が連携して実施しております。

 実施状況といたしましては、今年度の教室数は昨年度に比べて3教室増えまして45教室となっており、利用者数は、平成27年12月末現在、1万8,044人で、前年度の同時期と比べて220人の増となっております。

 また、子どもかがやき教室の運営を担っている団体は、PTAを中心に、児童クラブや長寿会、体育協会など多岐にわたっておりまして、平成27年12月末現在、運営に携わった指導員は延べ2,537人、ボランティアは延べ2,819人となっております。
さらに、その内容といたしましては、卓球やスキー教室などのスポーツ活動、茶道や囲碁・将棋などの文化活動、田植えや稲刈りを通じた地域との交流など、各校区の特色を生かしたさまざまな活動が行われております。

 子どもかがやき教室の課題といたしましては、教室数の増加を図るとともに、活動内容の充実を図ることであると考えております。このため、未実施の校区に対し事業内容等の情報提供を行い、その実施を促すとともに、研修会などを通じて指導員のさらなる資質の向上に努めているところであります。

鋪田博紀

 それでは、土曜日の教育活動と子どもかがやき教室を同時に実施している地域も当然あるわけでありますが、ここについては地域の負担などもちょっと心配されるところなのですが、同時実施校の状況についてお聞かせください。

麻畠裕之教育長

 モデル校の校区それぞれでは、子どもかがやき教室を開催しており、年間13回の活動を実施しております。

 太田小学校区の子どもかがやき教室では、バレーボール体験教室等のスポーツ体験やデザートづくり等を行っており、土曜日の教育活動と内容や指導者が重なることはあるものの、計画を立てる段階で、学校とかがやき教室担当者が日程等を調整しており、同じ日に実施されることはありません。

 また、水橋中学校区の子どもかがやき教室ではキッズ茶道体験を行っており、土曜日の教育活動と実施日が重なることはあるものの、対象となる子どもが小学生であるために、それぞれ円滑に実施しております。

 事前に担当者同士が実施日や内容、講師の調整を図ったり、募集する子どもたちの学年を変えることで、子どもたちにとって、土曜日の過ごし方として、より多様な活動が選択できる場を確保するようにしております。

鋪田博紀

 子どもかがやき教室については、長い歴史もありまして、それぞれの地域で大分運営についてはこなれてきた、計画的にやれるようになってきた部分があるかと思うのですが、ただ一方、土曜日の教育活動については、先ほど課題として挙げられたうち、教頭先生を中心として、学校の負担の問題、コーディネーターの育成の問題ということを挙げられていましたが、この担い手であるコーディネーターの育成を今後どのようにしていくのか、その件について見解をお伺いいたします。

麻畠裕之教育長

 土曜日の教育活動は、モデル校区ごとに土曜教育コーディネーター1名と土曜教育推進員4名で構成される運営委員会が中心となって実施しており、活動プログラムの計画、講師となる人材の確保、児童・生徒の募集、関係機関との連絡調整等の役割を担っております。

 現在、運営委員会は、先ほど申しましたように、教頭がコーディネーターとして、推進員であるPTA、地域の方々と協力して教育活動を実施しております。こうした教育活動を充実させる中で、推進員の方の中からコーディネーターになってくれないかとか、そういう育てていくようなことを考えているところであります。

鋪田博紀

 地域にとっても、自分のところの地域の子どもたちを育んでいくというのは非常に大事なことですし、また、そのことが地域の活力にもつながっていくという循環も出てくるかと思いますので、今後ともしっかりと課題も解決しながら進めていっていただきたいと思います。

フォルツァ総曲輪の休止と利活用について

鋪田博紀

 最後に、まちづくりについてお伺いいたします。

 フォルツァ総曲輪の休止と利活用についてであります。

 新聞報道で、ある日突然、フォルツァ総曲輪の休止ということが、ある意味スクープ的に報道されて、幾つかの報道機関がそれをまた後追いするようにして報道されてきましたが、その詳細については、まだ我々議会は承知しておりませんので、このことについて一連の質問をしたいと思います。

 まず、この総曲輪ファッションビルの取得の経緯について、ごく簡単に御説明いただきたいと思います。

京田憲明都市整備部長

 総曲輪ファッションビルは、昭和60年に建築された5階建てのビルでございます。

 以前、当ビルは民間の不動産会社が所有しておりましたが、所有者からの寄附の申し出もありましたので、平成17年12月に4階と5階を譲り受けまして整備をし、平成19年からフォルツァ総曲輪が開館しております。

 あと、平成20年12月、平成21年2月、同年3月において、3階、2階、1階の一部というふうに順次寄附を受けております。

 また、同じ時期の平成21年3月に、今、地場もん屋総本店が営業しております部分について、市が土地を含めて購入しましたので、現在はビル全体が市の所有になっております。

鋪田博紀

 取得した際に、たびたび大がかりな改修工事、外装の工事などがあって、委員会でも、定期的な補修は別として、もうこれ以上そういった大がかりな補修経費はかからないのだろうなという確認もされたかと思うのですが、この取得及び修繕に要した経費について、これまでどれぐらいかかっているのか、お聞かせください。

京田憲明都市整備部長

 取得に関しましては、ほとんどが寄附を受けたものですが、1階の一部について、土地を含めて、地場もん屋総本店の営業場所を8,300万円で購入しております。

 それから、これまでの大規模工事あるいは修繕につきましては約2億4,900万円でございまして、主なものとしては、フォルツァ総曲輪の整備に約1億1,700万円、株式会社まちづくりとやまの事務所の新設に約7,000万円、そのほか、外壁補修、受電設備修繕、給排水管取りかえなど、合わせまして約6,200万円の費用を要しております。

鋪田博紀

 それでは、このフォルツァ総曲輪の休止の理由について答弁ください。

京田憲明都市整備部長

 本市では、中心商店街から次々に映画館が廃止されていく中で、まちなかで映画を見られる環境を維持することで中心商業地のにぎわいを創出しようと考え、平成19年2月にウィズビルの4階でフォルツァ総曲輪を開館し、富山市が補助して株式会社まちづくりとやまが運営してきたものであります。

 しかし、同じビル1階の地場もん屋総本店には年間30万人の来客があるにもかかわらず、フォルツァ総曲輪の年間入館者は、映画部門で1万人余りと低迷しております。

 そうした中、総曲輪西のシネマコンプレックスが間もなくオープンし、年間入場者数の見込みは30万人とされておりますことや、ウィズビル全体の老朽化も進んでおり、今後、大規模な修繕も必要になると考えられますので、株式会社まちづくりとやまと協議し、休止の方向で検討してきたところであります。

鋪田博紀

 今の説明ですと、1つは、シネコンの開業と大規模な改修が必要になってくるということだったと思うのですが、このフォルツァ総曲輪の今後について、どのようにしていこうと──つまり、取得費あるいは改装費を含めて相当の税金を投入しているわけでありますし、現に地場もん屋総本店は、今ほど御案内があったとおり、相当の集客もされているわけで、上層階のフォルツァ総曲輪について、今後どのようにしていこうという方針なのか、今わかる範囲でお答えください。

京田憲明都市整備部長

 取得費用の話もありましたので少し補足しますが、8,000万円余りで取得しておりますが、市が取得したことによって2階、3階に専門学校が入っていただけましたので、その家賃で取得費はほぼ今までの間でペイしていると考えております。

 今後につきましては、総曲輪ファッションビルについては、せっかく富山市が所有しているビルですから、まちなかのにぎわいに貢献するような機能や使い方を考えるべきでありますが、フォルツァ総曲輪が休止した後は、当面はそのスペースをイベントや会議の利用にお貸しするなどして暫定的な利用をしながら、まずは建物全体を含めた施設の適切な点検を行いたいと考えております。

 その後、点検結果も参考に、映画館としての機能を残すかどうかも含めて、今後のあり方について検討してまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 フォルツァ総曲輪に関しては、ここを利用された方々、私もここでコンサートをやったりしましたが、シンポジウムを開いたり、いろいろな動きは少し見えてきております。
株式会社まちづくりとやまが運営してきたわけでありますが、この休止をきっかけに、利用者みずからが、何か考えること、やれることはないかという動きが出てきております。

 こういった市民参加の機運というものも一つ捉えて、単に行政がまちづくりを進めていくために施設を運営するのではなくて、そういった自主的な参加を含めて、そういった機運を促す必要があると思いますが、この件について御見解をお伺いします。

京田憲明都市整備部長

 映画館の運営ということに限らず、市民や事業者の方たちが、みずからまちのにぎわい創出につながるような事業等を実施されたいということは、基本的には歓迎すべきことだと考えております。

 そういう中で、今フォルツァ総曲輪、仮に映画館を閉めたとしても、その後こういうふうに使いたいというような申し出があれば、それは個別に御相談いただければ対応してまいりたいと考えております。

鋪田博紀

 ただ、1つの課題として、市民が主体となって活動する場合に、その運営に係る経費等の支援ということも、今後の利活用の計画の中で一体的に考えていかなければいけない問題ですが、こういった支援も必要になってくるかと思うのですが、この点についてお伺いいたします。

京田憲明都市整備部長

 もともと、あのビルを市が取得して株式会社まちづくりとやまが運営している、その大きな目的は、中心市街地の活性化ということだと思っています。簡単に言うと、まちの中にどれだけ人を呼べるかというのが1つの指標になると思っています。

 そういう中で、例えば市民の方たちが主体的に活動されたいというものが具体的に見えてきた場合には、それが活性化という観点でまちのにぎわいにどう貢献するのか、あるいは継続的に運営されたいということであれば、その運営の確実性あるいは継続性などについて考慮した上で、状況に応じて支援を考えていく、個別に対応していくということだと思っております。

鋪田博紀

 休止が決まるといった前提で今度の予算が計上されておりますが、建物全体の維持をどういうふうにしていくか、利用をどういうふうにしていくか、それから、今ほど言いましたが、市民の参加をどういうふうに促していくか、第3期の中心市街地活性化基本計画は、ますますこれから市民の参加ということを促していくわけですので、そういうことを踏まえてしっかりと議論していただきたいと思います。

 以上で私の一般質問を終わります。

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