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議会のあり方を問われる研修会

  • 鋪田博紀

講演する江藤教授

8月21日、22日と神戸に来ています。

目的は「第4回市町村議会議員研修会」に参加するためですが、今回のテーマは「決算議会を前に地方自治を基礎から学ぶ」となっていて、初日は山梨学院大学法学部教授である江藤俊昭氏による「地方分権が求める議会・議員像とは何か」と題した基調講演と、滋賀県野洲市まちづくり政策室主席主幹の遠藤由隆氏による「めざすのは、環境と経済の両立から福祉へつなげるまちづくり」と題した実践報告でした。

基調講演をされた江藤教授のお話は、語り口調は柔らかいのですが大変厳しい内容でした。以前にお話を聞いた北川元三重県知事のお話に通じるものがありました。

議会としての役割は何か?会派とか議員とか与党とか野党とかじゃない、首長という独任制に対する議会の合議制という役割。

ニュアンスを短い文章でまとめるのは困難ですが、中央集権から地方分権あるいは地方主権という流れの中で、誤解を恐れず言えば、中央集権に都合のよい事実上の首長による独任制の集権体制から独立した民主主義のシステムである合議制としての議会のありようをパラダイムシフトとして実践できるかというテーマだったと思います。

そして、それを実践している北海道栗山町議会を具体例に挙げながらの説明はとてもわかりやすかったです。

そしてそれは、「皆さんでもできるのです、そうしなければ議会はいらないのです」というメッセージだと受け止めました。

なお、矢祭町の議員報酬日当払いについては、あのケースを一般事例としてとらえると、あちこちで行われようとしている議会改革が、定数削減や議員報酬削減という行政改革に矮小化される危機感を訴えられていました。

この点も、北川元知事の「矢祭町では議会がいらないのではないか?」と投げかけられたことにも共通した考えだと思います。

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