最も美しいシングルモンク、アンソニークレバリー(Anthony Cleverley)のCHOW

モンクストラップとは、その昔に修道僧が履いていた靴が原型だとか。シングルストラップの他にストラップがダブルになったダブルモンクなどのバリエーションもあります。
私が最も美しいシングルモンクストラップの靴だと思うのは、以前紹介したジョージクレバリーのサイドストラップ。
一般的なデザインのシングルモンクストラップであれば、ベルルッティのように羽根の切り返しが踵まで水平に伸びていて美しいシングルモンクなど名作は数々あれど、私のお気に入りはアンソニークレバリー(Anthony Cleverley)のCHOWというモデル。

ソールの全カラス仕上げも美しく、ウエストが綺麗にくびれていて土踏まずを包み込みます。
ジョージクレバリーはビスポーク専門店なので、アンソニークレバリーなどの既成靴ラインは製造をクロケット&ジョーンズやエドワード・グリーンなど数社に委託しているとのこと。
アウトソールの雰囲気はエドワードグリーンとよく似ている気がしますが、販売店によればジョージクレバリーはエドワードグリーン製ではないと言っているとの事です。
真相は如何に。

やや太めのベルトと大き目のバックルに、羽根のラインも美しく下に流れていきます。
色はブラックなのですが、透明感があって見る角度によってはネイビーに見えたりダークブラウンにも見えたりと、とても上質なアッパーです。
ビスポーク用の素材を使っているそうで、なんとも贅沢です。
また、リブテープを使わずにリブを起こしすなど、スポークに近い作り方で、なるほどクレバリーはアンソニークレバリーラインを「セミ・ビスポーク」と言っているわけですね。

小ぶりで上の方が直線的にすぼまる独特のヒールカップ形状、そしてなによりアンソニークレバリーのアイコンであるチゼルトウ(鑿のような鋭い形状)の美しさ。
以前にも書きましたが、クレバリーのチゼルトウを堪能するにはプレーントウが一番美しく映えるような気がします。
参考までにジョージクレバリーブランド既製靴のサイドモンクストラップの画像も掲載しておきます。

このサイドモンクはソールの仕上げからしてクロケット&ジョーンズが製造しているようにも思えますが、アッパーの製甲と底付けは別の場合もあるので、アッパーがエドワードグリーンで底付けがクロケット&ジョーンズかもしれません。詳しい方教えてください。
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