ブログ

『ミー&マイガール』オーバード・ホール再演観劇記

ミー&マイガール
ミー&マイガール

オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)制作による名作ミュージカルシリーズ第6弾『ミー&マイガール(Me And My Girl)』の再演初日を観劇してまいりました。

あらすじなどは以前に書いた記事、地方発信ミュージカル『ミー&マイガール』を読んでいただくとして、ごく簡単に作品紹介。

『ミー&マイガール(Me And My Girl)』は、全国でも珍しい地方発信の名作ミュージカルシリーズの第3弾として、平成25年春に上演され好評を博した作品であります。日本初演は宝塚歌劇団であり、その時の主演が剣幸さん。宝塚歌劇ではその後もたびたび再演されていて、来年は花組での上演が決定しています。

おなじみの劇中曲メドレーによるオーバーチュア(overture)の演奏が始まりだすともう心が躍りだします。

今回の再演に当たってはキャストもほぼそのままということもあり、カンパニーの一体感が増しているような気がします。ひょっとすると演出のブラッシュアップがあったのかもしれませんが、初日とは思えないテンポの良さを感じました。例えば、剣幸さん演じる主人公ビルと宝田明さん演じるジョン卿が酔っぱらって、マリア侯爵夫人(中尾ミエ)をやっつけるぞ!と気勢を上げるシーンの信頼感や同志ぽさなどなど...

また、剣幸さんの軽快な動き、軽妙な台詞回しなどは、失礼ながらベテラン女優とは思えぬ若々しさです。前回よりももっと進化されています。

黒燕尾にトレンチコートを羽織り、ランべスへサリーを探しに行ったシーンとそのあとのスモークが焚かれた場面でのサリー(野田久美子)とのデュエットダンスは、まさに宝塚の男役と娘役のデュエットダンスのようでした。

かといって、まるまる宝塚の男役ぽい役作りかと言えば、それとも違う、このカンパニーの『ミー&マイガール』独自のビルとしか言いようのないビル。これはもう絶対に東京発ミュージカルでは実現しなかったとビルであり『ミー&マイガール』だと思います。

本当は、『ハロー・ドーリー!』のように東京公演あるいは全国で公演が出来ればよいのですが、版権や予算、オーバード・ホールというある意味特殊な劇場の特徴(三面半舞台)を最大限活用したセットなどのため、簡単にはいかないようです。

千秋楽は15日。

かなり後方席になりますがほんの少しだけチケットはあるようなので、チャンスがあればぜひご覧いただきたい作品です。

ダウンロード

先頭へ