活動レポート

柳川市(自民クラブ会派視察)

はじめに

今回自民クラブで水辺空間を生かしたまちづくりを勉強に、水郷のまち福岡県柳川市を訪問しました。

水郷のまち柳川

柳川の水路
柳川の水路

柳川市は人口4万人余りの小さなまちですが、年間100万人の観光客が訪れる観光都市です。なかでも川下りは全国に知られ、中心地の水郷を生かしたまちづくりは富山と共通するものがあります。

一方で、九州観光のついでに通過立ち寄る、滞在時間が短く、観光による消費規模が小さいなど、富山市と同じような悩みを抱えています。

水郷を生かしたまちづくり

水路に面した街並み
水路に面した街並み

川市内には大小の堀割が網の目状に流れ、市民生活に欠かせないものとなっていましたが、水道の普及にや近代化により、昭和40年代後半には荒廃し、ただのドブ川となっていたそうです。

昭和52年に浄化計画を策定し、官民参加で堀割の復活に取り組まれ、昭和54年には、前年国土庁から「伝統的文化都市保存地区」の指定を受けたことをキッカケに、一億円の事業費で「伝統的文化都市保存地区整備事業」を実施、総延長800mの堀割と周辺の遊歩道の整備を行いました。

さらに、継続事業として掘割周囲を歩行者専用道路の都市計画道路事業として遊歩道の整備を行い、総延長4kmのうち3分の2の整備が終わったところです。

特徴としては、写真のとおり・・・

水面と遊歩道の高低差がほとんどないこと。
転落防止柵が、景観を考慮して基準高以下に抑えられている。
といったことのほか、ベンチの設置や景観に配慮したガス灯風の照明灯の設置、伝統的美観条例による建物景観への配慮がみられました。

水辺を生かしたまちづくりを進める上で、大いに参考になった視察でしたが、一方で、観光客の長期滞在・滞留には十分な対策がないとの印象も受けました。特効薬はなさそうです。官民の協働の地道な努力があるのみでしょう。

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