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グランプリファイナルの顔ぶれ決まる - フィギュアスケート

フィギュアスケートのグランプリシリーズ最終戦(第6戦)となるエリックボンバール杯が終わり、グランプリファイナルの顔ぶれが出揃いました。

女子では、SP(ショートプログラム)3位と好発信した今井遥選手がFS(フリースケーティング)で大きく崩れ残念な結果に。

同じくジュニアから上がってきた村上佳菜子選手に水をあけられてしまいましたが、才能としては村上選手よりも上ではないかと思っているので、全日本選手権での奮起を期待しています。

浅田真央選手もジャンプ矯正の道半ばといったところですが、エレガントな滑りは他の選手とはレベルが違うと感じました。あせらずじっくりと仕上げてほしいと思います。

男子は、地元フランスのフローラン・アモディオが素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました(好き嫌いの分かれるプログラムかもしれませんが)が、小塚崇彦選手が彼自身過去最高の滑りで、スタンディングオベーションを誘いました。小塚選手のエレガントな正統派の滑りには感動させられました。

エリックボンバール杯女子シングル成績
総合順位選手名ポイントSP順位FS順位
1キーラ・コルピFIN169.7412
2長洲 未来USA167.7921
3アリッサ・シズニーUSA159.8044
4シンシア・ファヌーフCAN155.1163
5浅田 真央JPN148.0275
6今井 遥JPN145.4739
エリックボンバール杯男子シングル成績
総合順位選手名ポイントSP順位FS順位
1小塚 崇彦JPN248.0711
2フローラン・アモディオFRA229.3822
3ブランドン・ムロズUSA214.3133
4ケビン・レイノルズCAN200.1374
5シャフィック・ベセリエFRA185.6947
6宋 楠CHN181.5385

グランプリファイナルの勝手な展望ですが、女子は、五輪ポストシーズンということもありキム・ヨナ選手、ジョアニー・ロシェット選手、ラウラ・レピスト選手がエントリーせず、また浅田選手もジャンプ矯正中という、有力選手が居ない中で、総合174.47、FS120.47というベストスコアを持つ安藤美姫選手が一番有力なのではと思っています。

男子は、パトリック・チャン選手と高橋大輔の争いに、逞しさを感じるようになった小塚選手が絡むという展開でしょうか?

グランプリシリーズ女子シングル出場選手
順位選手名ポイント
1安藤 美姫JPN30
2アリッサ・シズニーUSA26
3カロリーナ・コストナーITA26
4村上 佳菜子JPN26
5鈴木 明子JPN26
6レイチェル・フラットUSA26
グランプリシリーズ男子シングル出場選手
順位選手名ポイント
1小塚 崇彦JPN30
2高橋 大輔JPN30
3パトリック・チャンCAN28
4トマシュ・ベルネルCZE26
5織田 信成JPN26
6フローラン・アモディオFRA24

生意気に総評として...

まだシーズン途中ですが、女子においてはルール改正の悪影響か、難度の高いジャンプ構成が影を潜め、プログラムに物足りなさを感じている一方で、男子は、五輪の4回転論争はなんだったのかと思うほど、各選手が難度の高いジャンプに挑戦してきています。

そういう意味では、男女ほぼ共通のルール改正(特にエレメンツの配点方法など)には無理があるような気がします。もう少し高難度ジャンプへチャレンジしやすく、またジャンプ以外のエレメンツに対する評価(スピンへの偏り)もバランスをとらないと、プログラム自体がつまらなくなり、競技レベルも向上しないのではないでしょうか?

そんなことを考えると、結果的に女子においては、浅田選手の3A(トリプルアクセル)を基準にしたようなルール改正は好ましくないと思います。

3Aは女子ではかなり特殊なジャンプであり、極論を言えば浅田選手やかつての伊藤みどりさんのような3Aを飛ぶような選手はほとんどでてこないので、むしろ他の3回転ジャンプ(3Aは3回転半のジャンプです)とそのコンビネーションを各選手がしっかり挑戦できるような評価の基準軸を女子は女子で置いてあげないといけないと思います。

特殊な選手を無理に他の選手と競わせるようなルール改正は、長いスパンでみればその一時だけ特殊なルールが施行されるということで、競技スポーツのルールとしては間違っているといわざるを得ません。

とはいえ、スポーツの政治的な面は忘れて、12月9日(木)~12日(日)のグランプリファイナルは楽しみたいと思います。個人的にはレイチェル・フラットのパフォーマンスが密かに楽しみです。

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