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情報の非対称性が一夜にして崩れ去ったあの夜の主役、sengoku38の正体が明らかに。

  • 鋪田博紀

月曜日には会派総会で12月議会についての打ち合わせと、先日明らかにされた「富山市事業再点検チーム」の検討結果についての対応について協議。火曜日には政調建設部会の23年度要望事項の取りまとめなど、12月議会に向け動きが活発化しています。

また、今日は今日で朝から役所に缶詰で、夜は浅生幸子議員の市政報告会(というより決起集会?)へ。

来春の選挙は、大沢野同志の戦いという狭い構図ではなくて、選挙区全体での戦いであることと、大沢野の事をやってもらうために県議会に送り出すのではなくて、富山県全体という広い視野に立てる政治家を大沢野から県議会に送り出すのだということをお願いしてきました。

さて、とうとう尖閣諸島沖の巡視船への中国漁船の追突事件の模様を撮影した動画をYouTubeに投稿した、sengoku38の正体が明らかになりました。現時点では、背後関係・流出経路などが全く分かっていないのですが、この件について少し書いてみます。

先日、ワイドショーでメインキャスターを務めるジャーナリストが、流出した人物を擁護して「公益通報通報者保護法で守られるべき」と熱く訴えていましたが、法の趣旨からいってそれは違うのではないかと思います。間違った政治判断にせよビデオ非公開決定が民主党政権の不正行為とまでは言えないでしょう。

以前にも書いた通りどんな理由にせよ、司法警察の一翼を担う海上保安庁から、刑事訴訟法上公開してはならないとされる証拠が流出した責任は問われなければいけません。また、行政組織の人間として政府の方針に不満があろうが無かろうが、それに従うのは当然です。

馬鹿な判断をした政治家をトップに頂いてしまった行政組織の人間としてはたまったもんではないかもしれませんが、そこは政治の役目ですから国会の場でしっかり追求しなければいけません。もちろん流出の責任だけではなくて、こういう事態を引き起こした追突事件の初動からの政府の対応を巡ってです。

あれだけ強気に出ながら事態をどんどん悪化させた挙句に、ビデオ流出。普天間基地問題と構図が似てませんか?

また、海上保安庁は、いくら政府が海上警察だと言い張ろうとも国際的には準軍事組織とみなされる組織(自衛隊は軍隊で無いと言い張ろうと国際的には軍隊ですね)でもあり、日本人は軍事についてはもう少し敏感になった方がいいと思います。

外国へ行くと警備上・軍事機密上から撮影禁止になってる空港が多いことに我々日本人旅行客は驚かされることがしばしばありますよね。カメラ構えた瞬間に警備員が飛んできて怒鳴られたり...

ただし、動画が国家機密かと問われれば首をかしげざるを得ません。仙石官房長官が「現行法では犯罪抑止力が足りないので厳罰化する」と威勢よく発言していましたが、これは筋の違う話ではないでしょうか?マスコミも国家機密流出などとはしゃぎ過ぎではないでしょうか?

それを言うなら、もっと前のテロ関連の情報が流出した事件の時にちゃんと言っとけよっていう気がします。その後の経過をみるとそっちの事件の方がよっぽど筋の悪い話です。

今回は、政治の判断ミス(というより、そもそも判断基準が無い)が悪い連鎖となって、ある意味最悪の事態となった訳ですが、ネットの恐ろしさをまざまざ見せつけた騒ぎでした。

内部告発としてネット、特に動画の持つ力は衝撃的でした。

マスコミや関係機関に通報したところで、ここまで騒ぎが大きくなっていたか?権力側が維持していた情報の非対称性が一夜にして崩れ去ったといえるでしょう。

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