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富山と池袋で再演剣幸主演『ハロー・ドーリー!』を観て

ロビーの様子(東京)
ロビーの様子(東京)

オーバード・ホール制作による「名作ミュージカル上演シリーズ」の『ハロー・ドーリー!』。前回に引き続き、8月16日(金)のオーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)での再演初日と、25日(日)の東京芸術劇場千秋楽に行ってまいりました。

東京芸術劇場のロビーに「オーバード・ホール」のロゴマークが不思議な感じ。

中学の大先輩(といったら失礼かな?)である剣幸さんや、妻の富山女子高演劇部の友人である柳川玄奈さんに加え、Facebookを通じてアンサンブルで出演される太田泰信さんと知り合ったりして、ますます楽しみな公演となりました。

さらに、議会で求めていた富山市以外での上演が東京芸術劇場(プレイハウス)で実現し、興行的には?地方発信ミュージカルを豊島区などの関係自治体含めてどう評価評価するのか?というところにも注目しておりました。

富山市民文化事業団によれば、豊島区の広報誌への掲載など多大な協力をいただいているとのことであり、専門誌などにもたびたび取り上げられるなど専門家・関係者・舞台ファンの間でも注目を集めているようです。

さて公演評らしきもの

柳川玄奈さん、横野議員と鋪田
柳川玄奈さん、横野議員と

あらすじは前回のレポートをご覧いただくとして、剣幸というスターの存在感をあらためて強く感じるとともに、初演よりも全体のテンポがよくなった感じがしました。また、三面半舞台の奥行を最大限に活かした富山工業高校吹奏楽部パレードの場面は今回も感動的でした。

さらに、ホレスの恋の相手アイリーン・モロイ役の井料瑠美(いりょうるみ)さんについては、歌唱の素晴らしさはもちろん、前回見落としていたのか芝居での存在感も素晴らしことに気づきました。とてもチャーミングなせりふ回し。まさに快演です。

また、柳川さんも存在感たっぷりで、貫録さえ感じました。

東京公演を見て

オーバード・ホールほど広くない舞台の東京芸術劇場公演でのパレードシーンは、2列から4列に変更して厚みを出すとともに、舞台上の道具の大きさを変えて遠近法で奥行き感を出すことに成功していました。

また、プレイハウスは約800席の中ホールで客席との距離が近いためか、出演者と観客との一体感がより強く感じられました。やむことのないスタンディングでのカーテンコールがそれを物語っていました。今回の公演を見て、ミュージカルをやるにはこれくらいのサイズの劇場が欲しいなと感じました。

翌日世田谷パブリックシアターを視察したこともありますが、改修予定の県民会館大ホールはあるものの、教育文化会館の老朽化、大山文化会館のホール利用中止、大沢の文化会館の廃止などが予定されている状況を考えれば、できれば富山市内に演劇公演に適したシンプルな中規模ホールが欲しい。正直オーバード・ホールではオーバーサイズかもしれないと感じました。

舞台ファン・元舞台音響技術者の立場はここまでにして、課題と思われる点について一点書くと...

気になったのが、公演回数と公演日程のバランスです。高額な著作権料・制作費といった事情もあるのか、かなり過密な日程となっているような気がしました。

特に、前作品に比べてアンサンブルの人数の割にはハードなダンスを踊る場面の連続などもあり、出演者への負担も相当だったのではと推察されます。

議員としての立場から、今回の公演については、成果だけではなく課題もしっかり点検して、これからも継続して文化の発信ができるようにしていかなければと思います。

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