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都市計画区域のあり方検討などについて - 富山市議会3月定例会建設委員会

  • 鋪田博紀

現在の都市計画区域
現在の都市計画区域

富山市議会平成26年3月定例会は、17日から委員会審査が始まりました。今回は建設委員会の内容を紹介いたします。

平成26年度予算に、都市計画区域のあり方に関する検討事業として5百万円が盛り込まれました。委員会資料によれば、事業目的は、「本市が目指すコンパクトなまちづくりを実現するため、都市計画区域や土地利用規制などの課題や対応策等を調査・整理し、最も望ましい都市計画区域のありかたについて検討するもの」とされています。

現在の富山高岡広域都市計画区域については、北陸農政局との調整の中で全体として市街地調整区域の中からどのくらいの面積の開発を認めるか(乱暴に言えば、どのくらいの農地をつぶして宅地化するか)を決めています。

富山市として今後開発をしたい案件としては、富山西インターチェンジ付近の工業団地(既に市内の工業団地は満員で、このままでは新規進出企業の要望に応えられないため)や並行在来線の駅付近の住宅開発(交通沿線へ人口をはりつかせるコンパクトなまちづくりを推進するため)などがあげられます。

一方で、同じ都市計画区域を構成する射水市のような郊外への開発意欲奈盛んな射水市とは、まちづくりに関する根本的な考え方が違うわけで、これは良い悪いの問題ではなく、広域都市計画離脱ありきではないけれども、同じ都市計画区域を構成するのはお互いの市にとって結果的に無理なのではないかという趣旨の都市整備部の答弁でした。

昨年末の富山県と富山市、高岡市、射水市の部長級による公開会議で、高岡市からも、合併から一定程度経過したことから、市の一体的なまちづくりの観点から、独自の都市計画区域が望ましいと受け取れる発言もありました。

今回の事業にあたっては、線引き制度を含む手法の見直しや、線引きそのものを見直した場合に都市計画税の問題も関連することから、部局横断的に検討していきたいとの答弁でした。

なお、富山市単独の都市計画になったからといってコストコ問題のようなケースが解決するわけでもありませんし、開発できる地域が広がる保証もありません。むしろ、コンパクトなまちづくりのために、逆線引きといって、市街化区域が市街化調整区域に変更されるケースも出てくると思います。

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