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社会人になったら最初に買うべき靴?

外羽根ストレートチップ
外羽根ストレートチップ

新聞折り込みチラシではフレッシャーズ向けのスーツのチラシや、雑誌では社会人になったら最初に買うべきスーツ・靴・鞄などのか特集記事が多く出回るシーズン。

一足目は外羽根(ダービーとも)の黒のプレーントウかストレートチップ(キャップトウとも)、二足目は黒の内羽根(バルモラルとも)のストレートチップというのが定番らしいです。

最初の写真は、営業マンの息子が3年間履き続けたのでそうとうくたびれていますが、外羽根とは紐を通す部分(レースステイ)が写真のような形状のもの、プレーントウとはつま先と甲の切りかえ部分が無いもので、手持ちの靴に外羽根のプレーントウが無かったので掲載しました。

また、キャップを外すとスポンジが付いた容器に入った液体状の靴墨を使っていたため、表面がひび割れを起こしています。

液体状の靴墨は樹脂が入っていて表面に被膜を作るので簡単に艶が出ますが、被膜が割れるとかなりひどい状態になりますし、通常の方法では古くなった靴墨を落とすことが出来ないので、使うのはやめたほうが賢明です。

オードリーを横から
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2枚目の写真はクロケット&ジョーンズのオードリーです。ストレートチップとはこの写真のようにこの切りかえ部分が一直線になったものです。

通常はステッチ(縫い目)だけが入っていますが、パンチドキャップトウといって、穴飾りがついたものや、ステッチを隠したレベルソ仕上げというのもあります。

ちなみに内羽根のひも付き短靴全般をオックスフォード・シューズと呼ぶそうです。

外羽根を勧められるのは、

  1. 甲の当たりが内羽根に比べ柔らかいので履きやすい
  2. 日本の営業マン特有の理由ですが、玄関先で紐を解かずとも内羽根に比べ脱ぎ履きがしやすい

という事があるかもしれません。

ちなみに、私が舞台音響の仕事を辞めて住宅メーカーに就職した時の上司は、お客様の玄関先でもちゃんと紐を緩めて脱いでました。

また、ものの本によれば、プレーントウは夜のドレスコードに、ストレートチップは昼のドレスコードにかなった靴だということで、冠婚葬祭にも用いられるためビジネス用途にもふさわしいという事だそうです。

ですが、就活などで既に外羽根の黒いプレーントウをお持ちの事かと思いますので、次の理由から、私は最初から内羽根の黒いストレートチップをお勧めします。

  1. 黒いプレーントウは夜の社交用の靴であり、仕事は本来昼にするものであってストレートチップのほうがよりふさわしい
  2. 一見履きやすそうな外羽根だが、履きこむと緩く感じやすく、内羽根のほうが結果的にフィット感が得やすい

最初の理由はかなりこじつけですが、履き心地は同じタイプ靴でも一足一足異なりますし、個人の好みもありますが、二番目の理由は私の実感です。

ケンフォードのフルブローグ
ケンフォードのフルブローグ

3枚目の写真のようなブローギング(小さな飾り穴やギザ飾り)を施した靴は、ビジネスマナー上は避けるべきとのことですが、経験的には、革靴に慣れていないうちはこのブローギングの部分が硬くてなじまず、痛い思いをすることがあるから最初のうちは買わないほうが良いと思います。慣れたらどんどん買いましょう!

ちなみにこのフルグローブの靴は、リーガルの廉価版であるケンフォードですが、二十数年前に買って、ここ十数年履かなくなって箱にしまいこんでいたのを、最近発見したものです。流石に合成ゴムの靴底の一部が変化を起こしていますが、まだ十分に履けます。

あまり参考にはならなかったかもしれませんが、これから買うなら黒の内羽根ストレートチップ(最初はラバーソールのほうがよいかも)をお勧めします。

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