ブログ

統一地方選の雑感など

  • 鋪田博紀

街頭演説する候補者
街頭演説する候補者

統一地方選が終わり、富山県議会議員の任期が4月30日から始まりました。ご支援をいただいた皆様に感謝申し上げます。

今回は全国的に、史上最低の投票率や候補者が少なく無投票当選となった選挙も多いなど課題が多い選挙となりましたが、個人的な総括というか雑感を書いてみます。

前回に引き続き、地域の推薦候補である奥野詠子候補の選対スタッフとして選挙運動を行ったほか、所属する自民党の地域支部の推薦候補である五十嵐務候補、浅岡弘彦候補の応援や、私が自民党県連青年局幹事長時代に、局長としてコンビを組んでただいた高岡選挙区の山本徹候補らの応援を行いました。

今回の奥野候補の選挙は、後援会青年部を中心とした選挙体制をとりましたが、初めての選挙戦とは思えないくらい青年部のみなさんが活躍してくれました。

若い候補者だから若いスタッフというのは、当たり前のようで実はなかなか難しいことなのです。

私自身もそうでしたが、現役でバリバリやっている仲間が多く、選挙戦で時間を割くことはなかなか大変なのであります。そういった状況の中でも、多くの若いスタッフが候補者のために時間を割いて手弁当で集まってくれたことはとてもありがたいことでした。

選挙戦そのものは、候補者が4年間で不育症対策、特別支援教育、障害者雇用などに実績を作ったことと、その延長線上で公約としてしっかりとしたものを掲げることができたので、個人演説会や街頭演説でも、情に訴えるのではなく、落ち着いて実績と公約を話すことができ、応援弁士に回った我々も落ち着いて有権者に訴えることができました。

一方で、毎日のように街宣車で4時間マイクを握り候補者の名前を連呼しながら、心の中で「これで選挙運動と言えるのか?」という疑問も持ちました。というか、選挙のたびに思っていることなのですが...

街宣好きの鋪田としてこの世界では知られているようですが(苦笑)、街頭遊説は大好きな(というより大切な政治活動だと考えています)のですが、街宣車での名前の連呼はやりたくてやっているわけではありません。

実は公職選挙法上は、移動中の街宣車では名前の連呼しか許されていないのです。

(連呼行為の禁止)

第百四十条の二 何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、次条の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上においてする場合は、この限りでない。

2 前項ただし書の規定により選挙運動のための連呼行為をする者は、学校(学校教育法第一条 に規定する学校をいう。以下同じ。)及び病院、診療所その他の療養施設の周辺においては、静穏を保持するように努めなければならない。

(車上の選挙運動の禁止)

第百四十一条の三 何人も、第百四十一条の規定により選挙運動のために使用される自動車の上においては、選挙運動をすることができない。ただし、停止した自動車の上において選挙運動のための演説をすること及び第百四十条の二第一項ただし書の規定により自動車の上において選挙運動のための連呼行為をすることは、この限りでない。

やっぱり落ち着いて政策や公約を訴えるのが本来の選挙というもの。こうした街宣車による名前の連呼行為が、多くの有権者にとっては迷惑なものであり、選挙を非日常的な向こうの世界のものと認識させてしまうのではないでしょうか。

選挙権が18歳に引き下げられるいま、公職選挙法を見直して選挙を日常の延長線上に持ってこなければ、投票率の低下や候補者不足に歯止めがかからなくなるのではないでしょうか?

例えば

  1. 街宣車による名前の連呼を禁止し、個人演説会などの告知以外の利用を認めない
  2. 戸別訪問の解禁
  3. 選挙ポスター掲示場所を投票所近く(期日前投票所を含む)のみとし、掲示する場合はあらかじめ印刷したポスターを選挙管理委員会に提出し選挙管理委員会が掲示する。
  4. スローガンばかりの選挙公報は告示日に掲載。また、カラー印刷として掲載できるスペースも4倍程度にし、政策や公約をしっかり書き込めるようにする

3についてですが、候補者にとって500前後もある掲示板にポスターを貼るというのは大変な労力を必要としますし、ポスター印刷は公費で賄われる選挙経費ですので、税金の節約にもなるかと。

3と4については、立候補の締め切りを選挙運動の始まる期間の1週間前にすることで解決できると思います。

また、奥野候補はYouTubeで政見放送的なものを配信しましたが、地方議員の選挙でも政見放送を行うことは必要なのではないかと思います。

とにかく、選挙を日常の延長に。そして、落ち着いて政策を訴えられる選挙にすべきです。

などなど、統一選を終えて連休中につらつら考えてみました。

ダウンロード

先頭へ