中島みゆきも使っていた?モーリスギター創業期の1969年製W-23
先日のモーリスW-25についで、今回はモーリス創業期の1969年製W-23を紹介します。1972年にモーリス楽器製造へと社名変更する以前の、芳野楽器製のモーリスW-23です。
特徴的なのは、この時期だけと思われるインレイによるMorrisロゴと、「YOSHINO」と書かれた釣鐘型のトラスロッドカバー、そして楕円形のペグ。
もっとも特徴的なのは、ロングサドルになっていることです。ブリッジと一体になっていることから、音に与える影響がよいとのことですが、サドルの調整がとても難しいことやブリッジが割れやすくなるとかで、最近のアコーステックギターではあまり見られない仕様のようです。
内部のラベルにルシアーとしてS.Harataのサインがあることから、原田壮一郎氏が手がけた個体かもしれませんが詳しくはわかりません。
材質は、トップがスプルース、サイド/バックはローズウッドだと思われますが、詳細は不明です。
とても50年以上前の楽器とは思えない状態ですが、年数も経っていることからブリッジ付近のふくらみが大きく12フレット6弦で3.5mm以上の弦高があるためとても弾きにくいですが、高音弦のややチープな感じの鳴りは、それはそれで味わいがあります。
ちなみに、中島みゆきさんがデビュー頃まで使っていたモーリスは、ポプコンの写真を見るとモデル名まではわかりませんが、1960年代後半から1972年まで(札幌五輪のバイトで買ったとインタビューで答えていたので)の芳野楽器時代のものと思われます。
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