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Tay-Sachs病

  • 鋪田博紀

1月2日は午前中にお寺へ家族へお参りし、お昼から門徒の皆さんと正月の祝い。最近お参りする人が減っていたが、今年は初めて正月にお参りされた方もまざり、少し賑わってご住職も満足された様子。

夕方からは我が家に親戚が集まり皆で正月を祝いました。最近は親戚が集まる習慣も減りつつあり、お葬式くらいしか顔を合わせることもないお宅が増えつつあるようです。

子どもたちににとってはお年玉も楽しみですが、大学生から保育園児まで大勢の子どもたちが集まるお正月は、本当に待ち遠しかったようで、おおはしゃぎしていました。

そんな中に、従兄弟の長男でTay-Sachs病(テイ=サックス病)という難病に冒され、今の医学ではあと何年お正月を迎えられるかわからない子どもがいます。8万人に1人という珍しい病気で、長く生きられないために、結果的に日本では10数人の患者しかいないそうです。若い夫婦はそんなつらい状況でも「私たちにとってはこの子は天使」と言います。

この病気は、酸性脂様物質が脳の中に蓄積されておこる病気だそうです。酸性脂様物質を分解する酵素を体内で作り出せないのが原因で、ある遺伝子の染色体の変異によるものだそうです。

昨年は万能細胞が科学界で話題を集めましたが、この子が生きられるためには遺伝子治療の研究が進み実用化されるのを待つよりほかありません。

世界中には、治療法があっても貧困または、高度な医療のため医療費が高額になるなど、経済的な理由で治療を受けることができない人もいれば、全く治療法がない病気もあります。

私が活動しているライオンズクラブでは不衛生が原因で失明した人々を治療するための活動をやっていますが、日本では考えられないような環境でいとも簡単に視力を失う人々がいます。

また、身近でも癌は私たちの命を脅かす恐ろしいしい病気です。私も昨年、仕事上で父親代わりの方をすい臓癌で亡くし、昨日も東京でお世話になったおばを血液の癌で亡くしました。ありきたりですが、我が身の健康をありがたく思うと同時に、人の世の常とはいえ無情の世界を嘆くばかりです。

せめて、テイ=サックス病のあの子が少しでも長く生きることができますように。できることなら医学が進歩し、治癒できますように。

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