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子供の交通安全教育は誰の責任?

教室での座学
教室での座学

富山市の生活安全課の事業として、市内の小学校3年生を対象とした交通安全の授業を見学してきました。

警察と富山市交通安全協会、富山市生活安全課職員が講師をつとめ、教職員、PTA役員、地元の交通安全協会役員がサポート役となり、クラス単位で座学と実技の2単元で授業が行われました。

実技の様子
実技の様子

実施要項が学校や地元の交通安全協会にうまく伝わっていないこともあり、戸惑いの声があったのですが、授業そのものは大変有意義なものでした。

この学校に限らず、PTAが主体となって地元の交通安全協会や警察の協力を得ながら自転車の乗り方を中心に交通安全教室を実施している学校が多くある中で、2単元も授業時間を使っての交通安全教室は、学校現場から疑問の声が上がっているようです。

特に今回のような自転車の乗り方については、本来は家庭で指導すべきものであり、そのような考えからPTAが中心となって交通安全教室を行っているものと理解しています。私もPTA活動を行っていた時はそのような考えで実施していました。

余談ですが、光陽小学校でPTAを立ち上げたときに、保護者から自転車の乗り方について学年毎に乗れる範囲などを定めた規則を作って欲しいと要望がありました。

私としては、本来は各家庭で指導すべきものであり、学校やPTAが規則で一律に定めるべきではないという考えから、学校と相談し、やむを得ず、規則ではなく各家庭の指導の目安にしていただくガイドラインを作りました。その上で、自転車乗り方教室や自転車販売店の協力を得て、自転車点検を行いました。

多くの家庭から参加があったのですが、残念ながら保護者も子供も参加しない家庭も多く、このあたりは強制力のないPTA活動の限界といえます。

交通安全だけではなく、ネットリテラシー教育なども家庭の責任であり、その材料としてPTAや地域で様々な機会を設けているのですが、やはり参加義務がないことから、参加者が多くないのが実情です。

そうなると、貴重な授業時間をわざわざつぶしてこのような事業を行わなければいけないのか...

第一義的には子供を守るのは家庭の責任。同時にそのような場を提供せずに家庭の責任だけを問うだけでは無責任。社会全体であたがいがとるべき責任やリスクについてあらためて考えさせられる事業であります。

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