「品と粋」、総曲輪CRISPINオリジナルのサイドレースシューズ

CRISPIN(松井靴店)で、「プレーントウのシンプルなサイドレースは、ビスポーク(誂え靴)じゃないとなかなか無いですね」などと店主と話していたら...
まさにそんなデザインの靴が店頭に...
製造は、千葉県に有るあのファクトリーです。

焦がしの入ったトウ(爪先)は細身のラウンドトウというか、ポインテッドトウといえばよいのでしょうか。
兎に角、色気があって、とても4万円の靴とは思えません。
店主の掲げる総曲輪のテーマは「品と粋」。それにふさわしい靴に仕上がってきました。
手入れのし甲斐がありますね。靴全体がダークブラウンで、つま先だけ明るくするというのもアリかな?

レース部分のアップ。
6アイレットでシューレース(靴紐)が平紐になっていて、ドレッシーです。
ただしサイドレースは、脱ぎ履きがややしづらいのが難点で、少し紐を多めに解かないといけません。
でもそれを超える魅力があります。
アッパー(表革)のタンナー(革鞣し屋さん)はアノネイ(フランス)でしょうか?

サイドレースを上から見てみると、細身のラウンドトウセミロングの美しさがよくわかります。
例のファクトリーは、英国靴の質実剛健さとイタリア靴の色気をうまく取り入れたデザインが特徴です。
実は、ジョージクレバリーのサイドレースのビスポークシューズの写真をオーナーに見せたら、すぐに例のファクトリーにFAXと電話を入れてくださって発注していただいたという...

ソール(表底)は、この価格帯の靴ではあまり見られないヒドゥンチャネル仕上げ(表底の革の縁を薄く削いでめくり、出し縫いの糸を収める溝を掘ってから出し縫いを行った後、めくった革をかぶせ糸を隠すこと)になっていて、とても高級感が漂います。
糸の保護にもなるといわれていますが、どちらかというとデザイン面から採用されるのでしょうか?英国靴の代表選手であるチャーチ(Church's)はあえて糸を見せるオープンチャネル仕上げを採用しています。

ヒールカップは小ぶりで、踵を包み込むようにカーブしています。
ステッチワークも丁寧ですね。
昨年は、サイドモンクストラップ、サイドエラステック、サイドレースの三種類のデザインを提案してオリジナル商品を作ってもらいました。こういったお付き合いが出来るのも、個人商店ならではの魅力です。
今年は、同じ総曲輪のテーラーGOSOさん等とのコラボレーションで、福田洋平氏のトランクショー(受注会)なども是非やっていただけないでしょうか?
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