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帝国劇場 ミュージカル『レディ・ベス』

帝国劇場 ミュージカル『レディ・ベス』
帝国劇場 ミュージカル『レディ・ベス』

主演:花總まり、脚本 / 歌詞:ミヒャエル・クンツェ、音楽 / 編曲:シルヴェスター・リーヴァイ、演出 / 訳詞 / 修辞:小池修一郎による、エリザベス1世の即位までを描くミュージカル。

ミヒャエル・クンツェとシルヴェスター・リーヴァイのミュージカル作品としては、宝塚歌劇版や東宝版はもちろん世界中で再演が繰り返される『エリザベート』が有名ですが、『レディ・ベス』も2014年初演につづき再演となりました。『1789』以来、ひさしぶりの帝国劇場です。

エリザベス1世は、宗教的混乱に陥っていた英国を、「礼拝統一法」によりイングランド国教会を中心とした体制に落ち着かせ、その後のゴールデンエイジと呼ばれるイングランドの礎を築いた名君として、また、治世の世にウィリアム・シェイクスピアらが活躍したことで、当時は数々の芸術作品にも取り上げられたようですが、現代では作品としてはあまり取り上げられず、ごく最近では、ケイト・ブランシェットの主演映画『エリザベス』と、その続編『エリザベス:ゴールデン・エイジ』くらいでしょうか。

ミュージカル『レディ・ベス』は、東宝のオリジナル作品で、ドラマテックな即位後のエリザベスではなく、「レディ・ベス(レディ・エリザベス)」と呼ばれた少女時代から即位に至るまでの時代を描いたものです。

そのため、『エリザベート』のような壮大さには欠けますが、山口祐一郎さん演ずるロジャー・アスカム(レディ・ベスの家庭教師)を語り部にして進むので物語もわかりやすく、『エリザベート』のような中毒性はないものの、誰でも気軽に楽しめる作品になっていました。

なかでも、未来優希さん演ずるメアリー・テューダーとの最後のシーンは素敵でした。未来さんは宝塚時代から大好きな女優で、表現の幅がとても広く、もはやレジェンドといっても過言ではない花總さんとの歌の掛け合いには、涙腺が緩みました。

2017年11月18日(土)までは帝国劇場で、11月28日から12月10日までは、大阪の梅田芸術劇場で上演されますので、お時間があればぜひどうぞ。

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