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学校休業から一週間、平時の課題は非常時にこそ浮き彫りに

富山市内の小中学校が、3月3日から休業に入ってから一週間が経ちました。

児童集会の様子
児童集会の様子

安倍総理の休校要請には様々な批判もありましたが、世論調査の結果を見ると概ね理解されつつあるようです。

北海道や東京都など自治体独自の判断で対応が進むなか、あのまま要請がなければ、全国の自治体の首長から「政府で方針を決めてくれ!」との悲鳴があがったことでしょう。

6年生最後の県大会
6年生最後の県大会

2月28日の教育委員会の決定を受け、議会を終えて直ちに学校で校長先生らと、どのように今回の休業を子供達に伝えたかを確認しました。地域・学校と共に歩む少年スポーツチームが、学校の先生が伝えるメッセージと矛盾することを伝えるのは好ましくないからです。少年野球の代表にも立ち会っていただきました。

放課後の体育館でドッジボールチームのメンバーを集めて学校の休業にあわせてチームの活動も中止することを伝えた時は、僕自身大変つらかったです。3月1日の北信越大会、3月20日の富山市協会会長杯、そして出場権は得られなかったけれども3月29日の全国大会が中止になりました。

布瀬南公園
布瀬南公園

今回の休業措置では、子供を取り巻く様々な課題が浮き彫りになりました。

日中保護者がいない子供達の過ごす場所があまりにも少ないこと、小さな子供を抱えながら働きにいかなければいけない保護者の不安などなど。ですが、休業補償の問題も深刻ではありますが、子供の居場所が無いことは今回のいわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」の流行が落ち着いたとしても残る課題です。

学童保育の充実も必要ですが、そこだけに子供の居場所を求めのは余りにも未成熟な社会です。スポーツ団体や児童クラブのような多様なな担い手や場所がもっとあってよいはずです。幸いあちこちの地域で体育協会などの団体が、子供のスポーツ活動の協力を始めています。

また、「休業中なのに子供が公園で遊んでいるのはけしからん」というような通報が学校や教育委員会などに入っているとの報道もありました。

子供達が安心して、文句を言われず伸び伸び遊べる公園の少なさは、私のような行政に関わる人間の責任でもありますが、子供の外遊びに対してはもっとおおらかに見てほしいものです。一方、公園のあり方については、少しづつではありますが、「あれダメ、これダメ公園」の課題を共有される方が増えてきたように感じます。

今回のような特別な事態の時だけでなく、夏休みなどの長期休業期間や日常の放課後の子供の居場所について、平時から準備をしておく必要をますます感じたこの一週間でした。

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