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二つの統合校の開校式

三成小学校正面玄関にて
三成小学校正面玄関にて

4月6日に、水橋地区の義務教育学校設置に向けた一次統合として三郷小学校と上条小学校が統合した三成(さんじょう)小学校と、八尾地域の八尾中学校と杉原中学校が統合した八尾中学校の開校式が行われ、議長として祝辞を述べさせていただく機会をいただきました。

みなさんは開校式の経験はほとんどないと思いますが、児童が旗手を務める校旗入場と校旗樹立を見て、光陽小学校初代PTA会長として迎えた二十年前の光陽小学校開校式を思い出しました。光陽小学校は、西田地方、堀川、蜷川の3つの小学校の通学区域の一部が統合してできた学校で、次男は入学から5年生まで西田地方小学校で学び、6年生の1年間だけ新設校で過ごしました。

実は、西田地方小学校のPTA役員となった時には、郊外の宅地開発が進んだことなどから都心地区の児童数の急激な現象が起こり、8小学校を統合して2つの新設校を作る議論が進んでいて、学校によっては保護者と地域住民の意見がまとまらないといったことも見てきました。現在おもに郊外や中山間地の学校で起きている課題が20年以上も前に都心地区で起きていたのです。

再編の原案では、清水町・柳町・五番町小学校の統合校と、安野屋・愛宕・総曲輪・八人町小学校の統合校、そして西田地方・星井町小学校の統合校とするとされていましたが、柳町小学校が単独校を選択され、西田地方・星井町小学校も交通量の多い国道41号線をまたぐことから統合を断念し、現在の組み合わせとなりました。

学校がなくなった地域でも、様々な工夫を凝らして地域の魅力を高める工夫をされてきたことも知っています(高田重信議員はまさにその先頭に立っていらっしゃいます)。ですから、学校再編問題は市町村合併やコンパクトなまちづくりの議論で見られるような都心地区対郊外あるいは旧富山市対旧町村といった図式で見てはいけないと思います。

八尾の伝統芸能が学べる八尾中学校の教室
八尾の伝統芸能が学べる八尾中学校の教室

もう一点思い出したのが、光陽小学校が開校したときは南部中学校と堀川中学校の2校に分かれて進学する通学区域だったのを、PTA会長として役員・地域の皆さんと議論しながら、PTA発議で同じ中学校へ通学できるように保護者アンケートや通学区域の住民説明会をPTAで行ったことです。町内によってはPTAに大変厳しい対応をされたり、同じ家庭で保護者と祖父母の意見が対立した現場も見てきました。そうした経緯を経て、光陽小学校卒業生は初年度からすべて南部中学校の通学区域に変更していただきました。

現在進められている学校再編の議論では児童・生徒と保護者の意見を尊重するとともに、そうした方々を含めた地域住民の自発的な取り組みを期待したいと思います。

三成小学校については一次統合ではありますが、ここまで学校再編を進めてこられた水橋地区。とりわけ三郷・上条地区の皆様のご努力に敬意を表します。また、八尾中学校についても杉原・八尾両校区のPTAの皆さん、地域の皆さんの取り組みにより、地域の特色が詰め込まれた素晴らしい学校が誕生しました。この取り組みを現在学校再編が議論されている地域に参考になるように発信していただけたらと思います。

さて子どもたちには環境の変化などから最初は不安もあると思いますが、地域や学校、教育委員会などの支援の下、新しい学校を楽しんで欲しいです。

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