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子どもの遊び場をまちなかにつくる- 視察報告から

ギャラクシティ遊びのコーナー
ギャラクシティ遊びのコーナー

令和元年5月23日(木)から24日(金)に、足立区と浜松市を視察してまいりました。

富山市議会のホームページから政務活動報告書もご覧になれますが、このブログにも掲載しておきます。

視察・調査活動の内容

視察1.ギャラクシティ

ネット遊具
ネット遊具

落書きできる床
落書きできる床

【施設概要】
1994年に「次世代育成の基本である、確かな学力の向上と変化する社会に対応して生き抜く力を育むとともに、青少年の健全育成を推進すること」を目的に、宇宙や生命・環境などの科学展示を主とした「こども科学館」と西新井文化ホールの複合施設として再整備された。このうち2013年「こども科学館」を、21億円かけて体験型施設として再整備した「こども未来創造館」を視察・調査した。
【視察・調査内容】
リニューアル内容については国内最大級のネット遊具の設置、こども向けクライミングウォール、科学実験、工作体験、料理、プログラミング、アニメづくりなどの体験型のスペースが確保されるほか、床への落書きスペースなど幼児向けの遊びコーナーなど多岐にわたる。また、併設するプラネタリウムや西新井文化ホールといった既存施設との連携もある。
プログラムは地域NPOや学研といった民間と連携しながら開発しており、プロポーザル段階で5年間のプログラムを盛り込んだ。
開業当初は33万人だった来場者数は2010年度では約13万人まで落ちこんだが、科学展示主体から体験型施設へリニューアルしたことにより、約150万人が入場する足立区随一の集客施設となっている。
来場者の多くは未就学児と保護者、小学生低学年、平日放課後には高学年を含む小学生である。特に土日の雨天時は他の遊び場の代替として入場者数が多い。
施設の運営は指定管理により、営費は年間約5億円、うち人件費は約1億9千万円である。130名のスタッフがおり、うち正社員は30名と規模が大きいが、これはプラネタリウムや文化ホールのスタッフも含むためである。このほかにイベントや各種教室・講座では約40名のボランティアが活動している。
課題としては、利用者の65%が区民以外であるため税金投入の妥当性が議会でも議論されるが、足立区随一というより唯一の集客施設であることから理解を得ている状況。また、土日の混雑状況が激しく、利用者から苦情の声もある。さらには、多くの新規来館者に対応ため一過性事業・講座が増えている。
視察2. 足立区役所

細街路整備
細街路整備

細街路整備の看板
細街路整備の看板

【概要】
住宅密集地における防災や、採光・通風といった住環境などの観点から、細街路整備事業をすすめる足立区を視察。制度の概要について説明を受けるとともに、事業を実施した街区を現地視察した。
【調査内容】
足立区には狭隘道路に木造住宅が立ち並ぶ街区が多くあり、建築基準法上は4m未満の道路の敷地は道路中心線から2m(反対側が河川などの場合は4m)道路後退をしなければならないが、建蔽率へ算入できる敷地が減少することなどから空間確保されても道路として使用できる形状とはならないのが現状であり、これらの課題を解決するため条例により積極的に道路後退後の空間を道路として整備するのもであった。
具体には、区内を50m×100mメッシュで区画して、細街路路線を条例で指定し、2項道路などでは建て替えの際に道路後退線位置に区がL字側溝を設置することや、拡幅部分に関する助成事業(補助金・奨励金)を実施
不燃建築物への建替え促進のための助成制度や、解体のみの助成制度などを整備していた。
視察3. 浜松こども館

浜松こども館
浜松こども館

ボールプール
ボールプール

【施設概要】
中心市街地の地盤沈下などの課題に対処するため、中心市街地への公共施設整備が決定され、平成13年に再開発ビル内に県の施設とともに開設。商業施設との一体的整備で日常的な利用率の高い施設をめざした。
【調査内容】
市の施設「浜松こども館」を整備したのは、都心再生への提言の中に「商業施設と一体化して利用可能なファミリー向けの気軽なミュージアム施設」整備が盛り込まれていたことと、第4次総合計画において"健康"から「エンゼルプラン」を実現するための拠点施設として位置付けられたことによる。
指定管理による運営が行われており、現在は鉄道・バス事業者の関連会社が運営。この会社は市立青少年自然の家の運営も行っており、一体的な管理運営が行える。
元教員であった館長を中心に、職員13名アルバイト等13名で運営、うち9名は保育士、小中学校の教員免許保有者が含まれる。
ネット遊具のほか、子供や親子で遊べる児童館的な施設のほか、ベビーマッサージ教室など出産後の親子の事業なども展開している。
休日の利用は約千人で最高は4千5百人。中心市街地の活性化に一役買っているとの認識。
運営経費は(市の支出ベースで)1億2千6百余円であり、うち9千8百余円が指定管理料。入館料収入は2千4百万余円。

市政への影響、反映、成果等

視察1. 視察3.より
子育てがしやすい町、子供たちの記憶に楽しい町をつくることは、人口流失を少しでも緩やかにする効果があると考える。また、子供のころの来街経験・思い出がない市民にとっては、中心市街地活性化は全く関心が持てないことだろう。そのため、本市でもグランドプラザなどで段ボール迷路やエコリンクなどの事業は行われているものの、一時的なものであり、年間を通じて安心して過ごす空間はない。
幼年期の街の記憶をもとに青少年期に文化・ファッションなどに触れられる街、そして青壮年期に大人として過した記憶の連鎖は、まちづくりにおいて重要であり、ハード整備の際も、コンセプトとしては欠かせないものだと確信する。
足立区、浜松市ともにハード整備としての施設よりも、エンゼルプランなどに基づいて、健全育成プログラムの開発と運営に重きを置いている。
新たな施設整備をせずとも、都心地区の商業施設の空き区画を活用して子供や親子・家族連れが楽しく過ごせる空間を作ることはいくらでも可能であるし、その必要性を強く感じた。
視察2.より
本市においても、星井町地区など都心地区の狭隘道路では消防車・救急車の進入もままならない区画が多く存在することから、対象地区を限定し、空き家対策とも連動しながら解体・建て替え促進(高齢者の住宅も多いことから建て替えよりも解体に絞ることも)をはかりながら、住環境整備の制度構築が必要と考える。

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