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エドワードグリーン アスキス#808ラスト

エドワードグリーンのアスキス(808ラスト)
エドワードグリーンのアスキス(808ラスト)

以前このブログでエドワードグリーン(EDWARD GREEN)のアスキス(ASQUITH)888ラスト(木型のこと)を記事にしました。今回は、中古ではありますが808ラストのアスキスをようやく手に入れたので紹介します。(写真は、修理をお願いしたAZALEAさんの頂き物)

アスキスを上から
アスキスを上から

エドワードグリーンのセミブローグには、ラウンドトウの202ラストを用いたカドガン(CADOGAN)という人気モデルがありますが、アスキスはパーフォレーションがキャップと羽根まわりにしかなくて、カントリーテイストのあるカドガンに比べ、ドレスシューズ色が強いモデルです。

2011年頃のミニカタログ
2011年頃のミニカタログ

現在国内で販売されているアスキスは、リファーレの別注を別にして、888ラストがほとんどですが、2011年のMEN'S Precious誌付録のミニカタログによれば808ラストで展開されていたようです。

とは言え、エドワードグリーンは同じモデル名を付けながらも様々なラストを販売しているうえに、ラストが違えばそれに合わせてつま先のメダリオン(穴飾り)まで変えているので、節操がないというか顧客第一主義というか(^_^;)

例えば、一般的に販売されているカドガンはラウンドトウの202ラストですが、ネットでは888ラストのものも見たとこがあります。

浅く小さいヒールカップ
浅く小さいヒールカップ

808ラストは、もともと「トップドロワー(TOP DRAWER)」と呼ばれる、ビスポークを意識した特別グレード用に開発されたラストだそうで、現行の888ラストに比べ、トウがやや丸みを帯びて、幅・足囲いが細く甲も低くなっています。

ハーフサイズ上げないと履けない方もいらっしゃると思いますが、ラウンドトウではないので小指側のカーブがきつくないため、点で指にあたることはありません。また、888ラストに比べてヒールカップは浅いものの、甲と土踏まずをがっちりサポートしているので、踵が抜けることはありませんでした。

インソールのロゴは2014年以前のもの
インソールのロゴは2014年以前のもの

インソールのロゴは、金の型押しで囲みがないことから、2004年から2014年ごろのもののようです。

革質は、修理をしていただいたAZALEAさんによれば、今まで磨いた中でも一番磨きやすい革質でしたとのこと。以前紹介した888ラストのものに比べてもしなやかで、また、つま先のメダルリオンの仕上げも段違いに綺麗でした。

これが個体差なのか、製造時期によるものなのかは私にはわかりませんが、国産某大手メーカーの靴とさほど変わらぬ値段で入手できたのは幸運でした。

ビンテージスチールにヒール交換
ビンテージスチールにヒール交換

ヒールとつま先が減っていたので修理していただきましたが、オリジナル通りの飾り釘が再現されいて、気分はトップドロワーです。

なお、本来のトップドロワーはアッパーの素材もワインハイマーのボックスカーフと最上級でソールもベベルドウェストになっていますし、価格もビスポーク並みの50万円近くだそうです。こうなると、いっそビスポークでもいいんじゃないかと思えるほどの別物ですね(^_^;)

ところで、エドワードグリーンってビスポークはあるのかしら?

気分はトップドロワー
気分はトップドロワー

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