令和6年度 総務文教委員会行政視察報告(県内分)
令和6年10月22日(火)に行った、令和6年度 総務文教委員会行政視察報告書(県内分)の抜粋です。

(1)視察事項
校内サポートルームの現状と課題について
(2)視察の目的
本市では不登校支援施策として、1つに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置による相談体制の充実、2つに、市内2か所における適応指導教室(MAP)の設置、3つに、富山市子どもの村や富山市ファミリーパーク、富山市科学博物館等の施設における不登校児童・生徒を対象とした体験活動の実施、4つに、不登校児童・生徒の保護者を対象とした相談会の開催に加え、令和6年度から小学校8校、中学校9校に校内サポートルームを設置するなど、様々な施策を進めている。
このうち、富山市立堀川南小学校に設置された校内サポートルームにおける取組や課題について視察し、今後の委員会活動の参考にするもの。
(3)取組の概要
校内サポートルームは、児童・生徒が思い思いに過ごすことにより心のエネルギーを蓄えることができるような居場所をコンセプトに学校内に整備したものである。利用する児童・生徒は、落ち着ける空間で自分に合ったペースで学習することができる。また、学習以外にも読書、軽運動、イラストや手芸などの創作活動など、やりたいことを自ら選択・決定して取り組むことができる環境である。
富山市立堀川南小学校の校内サポートルームでは、令和5年度の年間欠席日数が30日以上かつ年度末の保護者面談で利用を希望した児童を受け入れており、運営を開始した本年4月からの利用者は9名で、常時4名から5名の児童が利用している。 開設時間は午前8時15分から午後1時までだが、指導員の勤務時間は午前8時15分から午後0時15分であるため、給食時の見守りや下校時の保護者への引渡しは教員が行っている。
校内サポートルームを利用する児童は、読書や工作をしたり、ハンモックに横たわったりするなどして過ごし、時には友達と並んで学習したいと、机を並べて指導員から勉強を教わることもあるとのことである。また、教室での授業の様子を感じ取ったり、教室と連携を取りやすいようにハイブリッドパソコンを設置し、児童から要望があれば使用することとしている。児童の様子は、指導員が作成するサポートルーム日誌を回覧することで担任に情報共有されており、担任も空き時間を利用してサポートルームを訪問し指導員と連携を取っている。
校内サポートルームの設置により、教室ではなかなか自分を出せなかった児童が、サポートルームの仲間に自分の気持ちを表現したり、仲間の様子や表情から自分の行動を振り返り折り合いをつけたりする様子がうかがえ、成長が見られるとのことであった。 今後の課題は、サポートルームに来られなくなった児童や来ることが難しい児童への支援として、新たな部屋の確保や家庭との連携、不登校を生まない学校風土の構築が必要とのことである。
(4)所感
暫定的に適応指導教室(MAP)の整備は必要だが、各地区の学校に校内サポートルームが設置されることが望ましいと考える。
指導員については、学校に登校する結果のみを目標にするのではなく、児童・生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指すという方針について戸惑いもあるようだが、これまでの豊富な教員経験を生かした子どもと家庭のサポートが効果的とのことであり、今後の展開を考えた上でも、人材の確保についてしっかり取り組む必要がある。
校内サポートルームの各学校への設置や、学校現場からの要望も多い午後1時以降の開設は、人材の確保に伴う予算の確保が必要であるが、議会としても国・県に働きかけをしていかなければならない。

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